もはやEVは脇役ではない! 欧州で最も売れているのはテスラ モデル3

テクノロジー・業界分析

テスラ モデル3が、欧州で最も売れている車となりました。
ICE(内燃機関)を搭載している車まで含めたランキングでもトップとなったのです。

今回は欧州における自動車の販売動向について、ランキングを元に分析してみます。


欧州における2022年3月の自動車販売台数ランキング

2022年3月の欧州販売台数トップ10

JATO Dynamicsが発表した販売台数ランキングによると、テスラ モデル3は23,013台を売上、全体の販売台数ランキングにおいてトップに立ちました。
2位はプジョー 208で21,026台、3位はテスラ モデルYで18,968台となっています。

テスラ モデルY(2021年モデル)

これまで欧州のスタンダードとして君臨してきたVW ゴルフは4位で、16,784台を販売。
日本勢でランキング入りしたのは9位のトヨタ ヤリスのみで、こちらは15,910台を販売しています。

世界情勢の影響によってガソリン価格が上昇した影響もあるかもしれませんが、モデル3の販売台数は前年同月比で-3%なので、昨年もほぼ同じ台数を売り上げていたことになります。
EVの、そしてテスラの好調は、もはや中長期的なトレンドになっていると考えていいでしょう。

意外にも好調なのがステランティスグループです。
プジョー 208(2位)やダチア サンデロ(5位)、シトロエン C3(6位)、フィアット 500(7位)、オペル コルサ(10位)など、トップ10に5台もランクインしています。
一方、VWグループは4位のゴルフのみ、かつてフィエスタが人気を博したフォードも8位のプーマのみです。

PHEVランキングではフォード クーガがトップで5,544台、ボルボ XC40が4,005台で2位、プジョー 3008が3,748台で3位となっています。
しかしEVランキングのトップ10と比較して、全体的に販売台数が少ないです。
PHEVはICEを搭載しているため、政府の補助金が少ない(もしくは無い)ことが影響しているようです。

そのEVランキングは、1位にテスラ モデル3、2位にモデルY、そして3位にモデルチェンジしたばかりの新型フィアット500が、4位にはキア ニーロ、5位にはVW ID.4がランクインしました。
EVで先行していたはずの日産の姿は無く、ルノー日産三菱アライアンスとしてもランクインしているのは7位のルノー Zoeのみです。
テスラ以外のメーカーに関してはまだまだ群雄割拠と言えるでしょう。日系メーカーにぜひとも抜け出してもらいたいですね。

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