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ACURA NSXの価格は15.6万ドル こんな高くて売れるのか?

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オプションを全て付けると20.57万ドル……

ACURA NSX_外観

画像の出典: netcarshow.com


アキュラNSXは、3.5リッターのV6ツインターボエンジンと3つのモーター(F:2, R:1)を備えたハイブリッドのスーパーカーです。

ぶっちゃけて言うとプアマンズ・ポルシェ918スパイダーなのですが、価格はなんと15.6万ドルからだそうです。

2017 Acura NSX priced from $156,000, tops out at $205,700

今回はアキュラNSXの性能をライバルたちと比較しつつ、市場で成功するか否かについて探ってみたいと思います。

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ホンダ製スーパーカーの性能は……?

まずは同価格帯のライバルたちの性能と比較してみます。価格は1ドル=120円換算です。

車名 馬力(ps) 車重(kg) PWR(kg/ps) 価格(万円)
アキュラNSX 573 1725 3.01 1872
ポルシェ911カレラ4 GTS 430 1470 3.41 1827
ポルシェ911GT3 475 1430 3.01 1912
BMW M6 560 1910 3.41 1766
BMW i8 362 1500 4.14 1917
Audi R8 4.2 FSI quattro(MT) 430 1640 3.81 1857

他にもジャガーF-TYPEやシボレーコルベットZ06、そして日産GT-Rなど、より安価でパワーウエイトレシオでもNSXと互角なモデルも存在しますが、価格帯が異なるので今回は省略しました。

マーケティング的にはセオリー通り

表を見ると、アキュラNSXは911GT3と同等のパワーウエイトレシオであることがわかります。そして絶対的なパワーでもM6以上であり、カレラ4やi8、R8などと同じく4WDです。データ上、アキュラNSXに死角はありません。

しかしそれでも、アキュラNSXは失敗するでしょう。かつてスーパーカー市場に挑戦して敗れ去った日本車も、データの上ではライバルたちを圧倒していたからです。

アキュラNSXは日産GT-Rの二の舞いか?

日産GT-Rは、ニュルブルクリンクでのポルシェ911ターボや911GT2のタイムを破り、鳴り物入りでデビューしました。当初GT-Rのベースグレードの価格は777万円で、「911ターボの3分の1の価格で、911ターボより速い」ことがアピールポイントでした。

その後もGT-Rはニュルでのタイムを更新し続けましたが、ラップタイムの向上と反比例するように、販売台数は減少していきました。今ではGT-Rの存続すら危ぶまれているほどです。一方、日産に負けたはずのポルシェは順調に業績を拡大しています

なぜGT-Rは失敗し、そしてポルシェは成功し続けるのか? 技術でも価格でも日産が優位に立っているのですから、両者の差はブランド力の差にほかなりません。

海外での認識

イギリスBBCの人気自動車番組「Top Gear」で日産GT-Rが紹介されたとき、性能面では大絶賛されましたが、スタイリングは酷評され、挙句の果てには「所詮ダットサン」とまで言われてしまいました。

日産は安くて、壊れなくて、便利な車を作ることで成長してきました。しかしそのことが逆に作用し、スーパーカーを作ると「所詮ダットサン」で片付けられる原因となってしまうのです。

高級車はハリウッドスター

高級車ブランドは夢を売る商売で、つまり映画産業のようなものです。よって高級車はハリウッドスターの如くあらねばなりません

アクション映画に出演する俳優に相当するのが、サーキットを走るスーパーカーです。しかし俳優もスーパーカーも、アクションものしか演じられないなら2流として扱われます。恋愛ものやサスペンス、コメディなども演じられて、初めて1流として認められるのです。

ところがアクションスターになったGT-Rは、アスリート路線へと進んでしまいました。歯を食いしばり、汗まみれになって、ニュルのレコードを更新し続けたのです。

自動車界における真のアスリートとは?

アスリートも人々に感動を与えてくれます。なのでアスリート路線が悪いわけではないのですが、サーキットには真のアスリートたるレーシングカーが存在します。つまり市販GT-Rはアマチュアランナーなのです。ところが日産陣営には、その認識がありませんでした。

ポルシェは、市販車では俳優路線を着実に歩み、サーキットには真のアスリートを送り込みました。
ポルシェ919ハイブリッドです。

ポルシェ919ハイブリッド@ル・マン

画像の出典: newsroom.porsche.com


両社が相まみえた2015年のル・マン24時間レースでは、FF車でチャレンジするという奇策に出た日産が、優勝したポルシェに150周以上の差をつけられて惨敗します。

「ガチで戦ったらポルシェが上」との印象を世間に与えたこの一戦により、ニュルブルクリンクにおけるGT-Rの努力は水泡に帰してしまいました。高級車ブランドは夢を売る仕事ですから、顧客を幻滅させてはいけないのです。

アキュラNSXに活路はあるか?

アキュラ・ブランドの売れ行きは、アメリカではレクサス(年間30万台強)の半分程度です。ブランド自体の力はそれほど強くありません。

アキュラNSXのサーキットでのタイムが如何ほどかはわかりませんが、ホンダがワークス参戦している4輪レースの全てで負けていることを考えると、アスリート路線で売ることは難しいでしょう。

では俳優路線で売れるかといえば、首を傾げざるを得ません。918スパイダーのように圧倒的な速さはスペック的に無理ですし、BMW i8のような未来的なデザインやプラグインハイブリッドもありません。

BMW i8_外観

画像の出典: netcarshow.com


アクション映画では冴えず、SF映画でも中途半端では、ライバルたちの間に埋没してしまいます。

アキュラNSXは商品としてはよく練られています。しかしアキュラのブランド価値を引き上げるほどの力は無いでしょう。「全体的によく出来ている車だけど個性が無い」という、日産GT-Rと同じような評価になり、大して売れずに終わると思います。

最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の記事もぜひご覧ください。

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