Gruppe 5 2002 アメリカレース界の大物たちが作る過激なBMW 2002

チューニング,自動車文化

BMW 2002といえば、1966年から1977年にかけて生産されていた2ドアモデルで、モータースポーツでも活躍した名車です。

Gruppe 5 Motorsportsは、その2002をとてつもないモンスターマシンに改造しようとしています。
カーボン製のシャシーとV10エンジンを与え、現代のレーシングカーに匹敵するパフォーマンスを実現しつつ、公道走行可能なGTカーに仕立てようというのです。

今回はGruppe 5 2002の概要についてご覧ください。


Gruppe 5 2002の概要

Gruppe 5 2002は、Gruppe 5 Motorsports、Riley Technologies、およびSteve Dinanの技術提携によって開発・生産されます。

Riley Technologiesは、アメリカの有名なレーシングカー・コンストラクターです。
Rileyのデイトナプロトタイプは、かつて開催されていたGrand-Amシリーズの支配者でした。
日本ではムーンクラフトが開発した紫電のベースとしてRileyのデイトナプロトが使われていたことで知られています。

Steve DinanはBMWの有名なチューナーで、Grand-Amシリーズ用にBMWのレーシングエンジンを製造していたことがあります。
Dinanの開発したBMWエンジンを搭載したRiley Mk.XXは、チップ・ガナッシ・レーシングの手によって、2010年と2011年のシリーズチャンピオンに輝きました。

Riley Mk.XX BMW

Gruppe 5 Motorsportsは、起業家でBMWのエンスージアストでもあるTom Zajacの手により設立されました。
彼が最初に手にした新車は1972年式のBMW 2002tiiだったそうです。
Zajacは自身の2002tiiにショールームストックレース用改造を施し、普段は街乗りで、週末はサーキットで愛車を走らせていたそうです。
Gruppe 5 2002がロードリーガルにこだわるのも、Zajacの原体験によるところが大きいのでしょう。

Gruppe 5 2002

オーバーフェンダーにより、全幅は1990mmまで拡大されている。

Gruppe 5 2002は、Riley製のカーボンファイバー/スチールシャシーに、Steve DinanがチューンしたBMW・V型10気筒ガソリン自然吸気エンジンが搭載されます。
最高出力は、5.8リッター仕様が754ps、5.9リッター仕様が814psです。
リッターあたり出力だと、前者が130ps、後者が138psですから、自然吸気エンジンとしてはかなりのハイチューンといえます。

2002のGT500マシンといった感じの出で立ちだ。

リアフェンダーの別物感がすごい。

床下の面積を拡大して、ダウンフォースを増やそうとしている。

シルエットフォーミュラのような外観は、決して見掛け倒しではありません。
このボディワークが生み出すダウンフォースは、なんと1,089kgにも達するそうです。
ちなみに車重はたったの998kgしかありません。
コーナリングスピードは推して知るべしですね。

こんなディフューザーつけた車が一般公道を走れるのだろうか……。

レーシングラグーンというゲームにこんな感じのエアロキットがあったなあ……。

インテリアはこんな感じ。ストイックだが上質だ。

Gruppe 5 2002は、5.8リッター仕様が200台、5.9リッター仕様が100台の限定生産となります。
既に予約を受け付けているそうです。

Source: gruppe5motorsport.com

目次に戻る

最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の関連記事もぜひご覧ください。