テクノロジー・業界分析 批評

テスラ・モデル3狂騒曲 各社が電気自動車へのシフトを加速

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2016/09/02

テスラ_モデル3_ルーフ

電気自動車はもう「未来の技術」ではない

テスラ・モデル3はたった1週間で325,000台もの予約を受注しました。$1=¥105換算で、最低でもおよそ1兆2000億円も売り上げた計算となります。

このようなテスラの大成功を、自動車メーカー各社が指をくわえて見ているはずがありません。車知楽は以前のエントリで「他社が電気自動車開発に本腰を入れてくる」と予想しましたが、その動きは想像以上に早く、すでに具体的なプランが出始めています。

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目次
  1. 「モデルE」の商標をテスラに使わせなかったフォード
  2. シボレーはEVクロスオーバーを北京ショーに出典
  3. 日産はEVのスポーツカーとクロスオーバーを計画中
  4. ダイムラー株主「早くEVを作れ!」

「モデルE」の商標をテスラに使わせなかったフォード

「モデルE」と呼ばれるはずだったモデル3

空前の大ヒットとなっている「モデル3」は、当初「モデルE」と名付けられるはずでした。

しかし「モデルE」という名前はフォードが商標登録していたため、テスラの創業者であるイーロン・マスクは、「モデル3」と名付けることにしたという経緯があります。

「モデルE」は環境対応車の名前に

ではフォードが作る「モデルE」がどのような車になるかというと、環境対応車につく名前になるそうです。

具体的には、次世代フォーカスの「フォーカス・エレクトリック」「C-MAXハイブリッド」「C-MAX Energi PHEV」などが、「モデルE」という名前に置き換わると予想されています。「フォーカス・モデルE」などと呼ばれるようになるのでしょうか。

フォード_C-MAX ソーラーエナジーコンセプト
フォード C-MAX ソーラーエナジーコンセプト(2014)

画像の出典: netcarshow.com

リアルガチでEV投資を進めているフォード

フォードは、かのドナルド・トランプが厳しく批判しているメキシコ工場に対し、今後さらに16億ドルを投資して5万台分の生産キャパシティを確保し、2019年からモデルE・シリーズの生産を開始するそうです。

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シボレーはEVクロスオーバーを北京ショーに出典

PHEVのシボレーVOLTや、完全なEVであるBOLT EVなど、以前から電気自動車の開発に積極的なシボレーですが、テスラ・モデル3のせいで影が薄くなってしまった感があります。

主役の座を取り戻すべく、シボレーは北京ショーにEVクロスオーバーのコンセプトカーを出典する予定です。

発売は2030年?

シボレー_FV2030

画像の出典: carscoops.com

FV2030と名付けられたコンセプトカーは、巨大なフロントグリルを備えたクロスオーバークーペです。フロントグリルのデザインは、レクサスのスピンドルグリルを彷彿とさせます。

また、ルーフラインは、先ごろオペルが発表したコンセプトカー「オペルGTコンセプト」にどことなく似ている感じです。

名前からも未来の車として企画されたコンセプトカーであることがわかりますが、テスラ・モデル3を見た後だと、さして未来的なデザインに見えないのが悲しいですね。

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日産はEVのスポーツカーとクロスオーバーを計画中

日産の専務執行役員兼チーフ・クリエイティブ・オフィサーである中村史郎氏は、AutoEXPRESSの取材に対し、今後5年の間にEVのラインナップを拡大するとコメントしました。

EVスポーツカー実現への「高い壁」

日産_EVスポーツ_フロント 日産_EVスポーツ_リア

画像の出典: autoexpress.co.uk

クロスオーバーに関しては元より最低地上高が高いため、EV化するのはそれほど難しくないようです。しかしスポーツカーの場合はフロアを低くする必要がありますから、リーフみたくフロア下にバッテリーを敷き詰めると、フロアが高くなってしまいます。

日産のエンジニアたちは、バッテリーをリアシート下に押し込み、トランスミッショントンネルを最小化すべく実験している最中とのこと。開発にはまだまだ時間がかかりそうですが、やがて市販化されるのは確実です。

EVスポーツカーは次期フェアレディZ?

EVスポーツコンセプトのレンダリングCGが、現行型のフェアレディZに似ていると感じたのは筆者だけでしょうか。

カルロス・ゴーン社長が復活させたZ33と後継のZ34は、かつて北米で大ヒットしたS30Zを現代的に再解釈したモデルです。よってスポーツカーらしい車ではあるのですが、エポックメイキングな車ではありませんでした。

次期フェアレディZがEVになるとしたら、V6ツインターボで登場したZ31以来の大変更となります。でもどうせEV化するなら、デザインも古典的なロングノーズ&ショートデッキにこだわらず、Z32みたく大幅に刷新してもらいたいところです。

Z32はV6エンジンの前後長の短さを活かしたショートノーズで、デザイン的には出色の出来だったと思います。EVスポーツカーが次期フェアレディZになるかどうかは不明ですが、日産にはEVならではのデザインを期待したいですね。

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ダイムラー株主「早くEVを作れ!」

シリコンバレーから攻撃されている

昨年ダイムラー・メルセデスは過去最高の業績を記録しましたが、株主たちは不安にさいなまれているようです。

不安の源は、シリコンバレーの企業にあります。Googleは自動運転車の実用段階に入っていますし、テスラは電気自動車のシェア争いで一歩抜け出しました。Uberは自動車の新しい活用方法を人々に提供しています。

自動車開発の中心もカリフォルニアに

最近の自動車関連ニュースを見ていると、次世代の自動車開発や自動車を用いたサービスのほとんどは、シリコンバレーの企業が主導権を握っていることに気づくでしょう。

ダイムラーの株主たちは、ガソリンエンジン自動車の始祖であるダイムラー・メルセデスが、Appleに敗れたソニーのごとく、ラディカルなシリコンバレーの企業に敗北するのを恐れているのです。

「シリコンバレーの後手に回っている」「テスラと戦うための武器がない」「世界が変わったことに気づいてほしい」「伝統的な自動車メーカーは恐竜であり、テスラは小型哺乳類だ」──株主たちの訴えは切実です。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の記事もぜひご覧ください。

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