テクノロジー・業界分析 批評

マクラーレンが新施設を建設! ル・マン復帰も?

2016年は過去最高の販売台数を記録したマクラーレンの勢いが止まりません。
さらなる飛躍を目指して新たなテクノロジー・センターの建設を決定しただけでなく、なんとル・マン24時間レースに復帰するかもしれないというのです。

今回はマクラーレンの最近の動きについてお伝えします。

画像の出典:By Tony Harrison from Farnborough, UK (McLaren F1 GTR Steve Soper Donnington 1997) [CC BY 2.0], via Wikimedia Commons

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新テクノロジーセンターの建設に着手

マクラーレン・オートモーティブが居を構えるのは、ロンドンの南西に位置するウォーキングですが、新たなテクノロジーセンターは、ウォーキングの遥か北方にあるシェフィールドに建設されます。

マクラーレンは5000万ポンド(£1=¥140換算で、70億円)を投資し、200人の雇用を生み出すとしています。

新設される「マクラーレン・コンポジット・テクノロジー・センター(以下、MCTC)」では、シェフィールド大学の「アドバンスド・マニュファクチャリング・リサーチ・センター(以下、AMRC)」と連携し、次世代型のカーボン・モノセルや、カーボン・モノケージの開発を進めるそうです。

MCTCの完全なオープンは2020年ですが、シャシーパーツのロールアウトは、それよりも早い段階から行われます。

なので新しいスーパーシリーズ(マクラーレン・720S)には間に合いませんが、次期アルティメットシリーズ(つまりP1の後継モデル)には、シェフィールドで開発されたシャシー用コンポジットパーツが使われることでしょう。

現在のアウトソーシングプロセスからMCTCでの開発に変更すると、1000万ポンドも節約できるそうです。
また、マクラーレン・オートモーティブCEOのマイク・フレウィット氏によれば、AMRCとの連携により、世界最高峰のコンポジットとマテリアルの研究能力にアクセスできるというメリットもあるようです。
マクラーレンは足元を着々と固めていますね。

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ザック・ブラウンはル・マン復帰に乗り気

マクラーレンはF1 GTRで、1995年のル・マン24時間レースを制しました。
関谷正徳氏が日本人初のル・マン勝者となった年のことです。

国際開発UK・マクラーレン F1 GTR(1995)

しかし96年以降はプロトタイプ同然のGTカーがサルテ・サーキットを席巻したため、F1 GTRは98年限りで撤退に追い込まれてしまいました。

MP4-12C GT3をベースにLM-GTE仕様を作る計画もありましたが、FIA-GT3とLM-GTEのレギュレーション統合が物別れに終わり、結局マクラーレンのル・マン復帰も潰えたという過去もあります。

そんなマクラーレンのル・マン復帰を後押ししているのは、ロン・デニスの後釜としてマクラーレン・テクノロジー・グループのエグゼクティブ・ディレクター(専務相当)に就任した、ザック・ブラウン氏です。

「私たちはル・マンで優勝しているし、それはマクラーレンの歴史の一部だ」とブラウン氏。「そして私の仕事の1つは、マクラーレンがレースすべき場所を決めることだ。」

最終決定権はマクラーレン・オートモーティブと、最高経営責任者(CEO)のマイク・フレウィット氏にあるようですが、ブラウン氏がこれほどまでにハッキリとル・マン復帰への意欲をメディアに語ったということは、社内ではかなり話が進んでいると見てよいでしょう。
高い地位に就いている人間が、会社の方針について個人的な意見を公にすることは滅多にないので。

ル・マンにはGTEクラスで復帰する可能性が高いです。
しかしWECを含むGTEプログラムの準備には、「数年かかるだろう」とブラウン氏はコメントしています。
フォードやフェラーリとの対決を、ぜひとも見てみたいですね。

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