完璧な実用車 メルセデス・ベンツCクラスステーションワゴンの評価まとめ

Mercedes-Benz車の評価・口コミ

Cクラスステーションワゴン_フロント外観

激戦区に送りつけたメルセデスからの挑戦状

500〜700万円の価格帯は、高級ステーションワゴンの激戦区です。BMW3シリーズツーリングやアウディA4アバント、ボルボV60などがしのぎを削っています。

Cクラスステーションワゴンは、メルセデスがライバルたちに叩きつけた挑戦状です。インテリアの質感、走行性能、そして安全装備と、すべてにおいて隙が無く、先進的な車となっています。万人にオススメできる車です。

トップ画像の出典: mercedes-benz.co.jp


目次

  1. インテリア
  2. ナビ・電装系
  3. エクステリア
  4. エンジン・燃費
  5. ハンドリング・取り回し
  6. 乗り心地・静粛性
  7. 安全性
  8. 値引き額・中古車動向

インテリア

シート

CクラスSW_C180SP_前席
C180SW SPORTのフロントシート

画像の出典: autoc-one.jp


シートの出来はすばらしく、長時間の運転でも腰が痛くなるようなことはありません。硬めのクッションやシート形状が良いというだけではなくて、シートのポジション調整が細かくできることが功を奏しています。

ちなみに助手席のパワーシートは4wayですが、メモリー機能がありません

アヴァンギャルドはファブリックと人工皮革製が組み合わされた「レザーツインシート」、スポーツは「レザーARTICOシート」となります。また本革仕様は、C200SWスポーツとC220d SWスポーツのみの設定です。

C200SW-SP_リアシート
C200SW SPORTの本革仕様リアシート

画像の出典: car.watch.impress.co.jp


インテリアの質感と使い勝手

C180SW-SP_インテリア
C180SW SPORTのインテリア

画像の出典: autoc-one.jp


先代S204から大幅に質感が向上しました。C200はセンターコンソールが木目調パネル(手触りも良い)となります。

CクラスSW_C200SW_センターコンソール
C200SW SPORTの木目調センターコンソール

画像の出典: car.watch.impress.co.jp


ダッシュボードに使われている合成皮革も上質で、高級感があります。詳しい人でなければ、本革と区別がつかないレベルです。

メッキパーツの使い方も上手く、イヤミがありません。

なぜかフットレストがありません。一応足を置くスペースはあるのですが、カーペットが敷いてあるだけです。

CクラスSW_C200SW_ペダル周り

画像の出典: car.watch.impress.co.jp


ラゲッジスペース

CクラスSW_C180SP_ラゲッジスペース

画像の出典: autoc-one.jp


トノカバーを床下に収納できませんレヴォーグBMW3シリーズツーリングはできるんですけどね。

ラゲッジスペース側からボタンを押すだけでリアシートを倒せます。こういう機構はかつては日本車の独壇場でしたが、最近はドイツ車でもかなり充実してきました。

ラゲッジスペース容量は最大1490Lと十分です。ちなみにBMW3シリーズツーリング(F31型)は最大1500L、アウディA4アバントは最大1510Lです。

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ナビ・電装系

インフォテイメント

CクラスSW_C180SP_ナビ

画像の出典: autoc-one.jp


ナビ画面が8.4インチと大きいので、地図が見やすいと評判です。肝心のナビは若干おバカなところがありますが、ドイツ勢の中ではかなりマシな方です。

ヘッドアップディスプレイ

CクラスSW_HUD

画像の出典:mercedes-benz.co.jp


ナビの簡易表示やディストロニックの表示がされるので、視線移動が少なく快適ですし、疲労度も軽減してくれます

COMMANDシステム

操作が複雑です。慣れるまでには時間を要します。

アジリティセレクトを調整すれば、車高・ステアリングの重さ・エンジン特性をドライバー好みに変更できます。

レバー類

左レバーがウインカーなので、慣れるまでは交差点でワイパーを動かしてしまうことがあります。輸入車に初めて乗る人が必ず通る関門ですね。

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エクステリア

Cクラスステーションワゴン_リア外観

画像の出典: mercedes-benz.co.jp


ステーションワゴンこそがスタイリッシュ

ステーションワゴンというとフォルムが商用バンに似ているために、かつては貨物車のごとく見られていました。

しかしステーションワゴンのデザインが洗練されたこと、、商用バンの主流が背高なデザインになったことから、いまやセダンよりも街中で目立つボディタイプとなりました。

よって他の人と差別化したいなら、積極的にステーションワゴンを選ぶべきでしょう。セダンはタクシー等で数多く街中を走り回っていますが、ステーションワゴンはあまり見かけないのもポイントです。

日本仕様はサンルーフ無し

Cクラスステーションワゴンには「パノラミックスライディングルーフ」の設定がありません。AMGにはあるんですけどね。

パワーリアゲート

Cクラスステーションワゴン_ハンズフリーアクセス02

画像の出典:yanase.co.jp


ハンズフリーアクセス」はリアゲートはバンパー下に足を入れるだけで開閉できるので便利です。両手がふさがっていなくても、手を汚さずにリアゲートを開けられるので重宝します。ただしC180SWの標準車にはオプション設定がありません。(C180SWアヴァンギャルド、C180SWスポーツには設定あり)

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エンジン・燃費

実燃費

C180の実燃費は街乗り7〜10km/L、郊外・高速道路で10〜18km/Lです。とくに高速燃費に優れています。

C200の実燃費は街乗り8〜11km/L、郊外・高速道路15km/L前後です。

ディーゼルのC220dは、街乗り12〜14km/L、郊外・高速道路20km/Lと経済性に優れています。

パワー・トルク

C180は1.6L直噴ターボですが、低速域でトルクフルなので走り出しのモッサリ感もありません。

C200はレスポンスが良く、ストレスを感じさせないだけのトルクがあります。

C220dは、坂道を平坦路のように上る力強さがウリです。

ただしどのエンジンも、あくまで実用エンジンですから、官能的なフィーリングには全く期待できません。

燃料タンク容量

C180/C200ともに燃料タンク容量は66Lです。もうちょっと大きくしてほしいという声がありました。

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ハンドリング・取り回し・視界

ハンドリング

ドイツ車なだけあって、高速域での安定感は抜群です

取り回し・視界

車両感覚が掴みやすいので、取り回しで不便を感じることはありません。最小回転半径は5.1mと良好です。

電動モーター式のパワーステアリングはきめ細やかな制御で、あらゆる速度域において最適なパワーアシストをしてくれます。けれどステアリングが軽すぎるとの声もあるようです。

前方視界は良好ですが、サイドミラーが見づらい上、リアガラス面積も小さいので、後方視界が悪いです。おそらく後方視界はカメラで確保するという考え方なのでしょう。

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乗り心地・静粛性

乗り心地

C200SWスポーツやC220dスポーツなどに装着されるエアサス「AIRMATICアジリティパッケージ」は柔らかめですが、しっとりとした重厚感があります。

エアサス無しでも乗り心地はそこそこ良いのですが、低速域で路面の凹凸を拾う傾向があります。ランフラットタイヤのせいではないかとの指摘がありました。エアサスなしだとタイヤの性質がモロに出てしまうようです。

17インチ・18インチで乗り心地に大きな差はありません。AMGの19インチは流石に厳しいみたいですが。

静粛性

ランフラットタイヤは結構ロードノイズを拾います

風切音や振動などは抑えられていますが、後部座席付近からのキシミ音や、リア駆動系からの異音などはいくつか報告されています

C220dのディーゼルエンジンはカラカラ音がありますが、車内にいるかぎりは気になりません。

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安全性

◯=標準装備 △=メーカーオプション −=設定なし

A=アバンギャルド S=スポーツ

装備 C180SW C180SW-A C180SW-S C200SW-A/S C220dSW-A/S
横滑り防止装置(ESP)
プリクラッシュブレーキ(低速)
プリクラッシュブレーキ(高速)
クルーズコントロール
レーダークルーズコントロール
レーンキープアシスト
アダプティブヘッドライト
ブラインドスポットアシスト
ヒルスタートアシスト
運転席・助手席エアバッグ
サイド・カーテンエアバッグ

内容だけ見るとSクラスと大して変わりません。「リトルSクラス」と呼ばれているのも納得です。

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値引き額・中古車動向

平均値引き額

対象 平均値引き額(万円)
車両本体 25.4
オプション 3.8

車両本体値引き額は最大60万円、オプション値引き額の最大は15万円でした。

メルセデスというと高いイメージがありますが、C180/C200は国産の高級ミニバンと同じくらいの価格で購入できます。

中古車動向

400〜450万円前後で出回っているのは、C180/200のアバンギャルドが多いです。エアサス付きのC200スポーツは500万円弱でないと見つかりません。

保証について

メルセデスの保証は新車登録後3年で切れますが、日本で正規販売された車両で、新車保証の継承手続きがきちんと行われている個体ならば、「保証プラス」という2年間の延長サービスに加入できます。

輸入車の信頼性も日本車並になってきてはいますが、輸入車は交換部品が高いので、保証に入っておいた方が良いでしょう。

最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の記事もぜひご覧ください。

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