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トヨタに懸念……アウディは無念! WEC第1戦シルバーストンまとめ

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WEC_2016_Rd1_Audi R18

ポルシェも盤石ではない

WEC第1戦が終了しました。期待されたトヨタのペースは上がらず、レースはアウディとポルシェの一騎打ちとなりましたが、ドイツの2メーカーも次々と災難に見舞われるなど、波乱の開幕戦となりました。

トップ画像の出典: fiawec.com

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目次
  1. スタート直後からガチンコ
  2. 次々と襲い来るトラブル
  3. 最後は耐久レースらしい展開に
  4. TS050は失敗作か?

スタート直後からガチンコ

ホールショットを決めたのは、ポールポジションスタートの#7アウディのアンドレ・ロッテラーでした。LMP1-Hのマシンたちは最初の1周を予選順位のまま周回し、各車付かず離れずでホームストレートへと戻ってきました。

しかし周回が進むごとに、トヨタが少しづつ遅れ始めます。結局このレースでは、トヨタがアウディやポルシェに追いつくことはありませんでした。

一方、昨年の王者ポルシェはアウディとの差を徐々に詰め始めます。#1ポルシェのマーク・ウェバーは、スタートから10分後には#8アウディを抜いて2位に、そして27分後には#7アウディを一気にオーバーテイク! トップに躍り出ます。

WEC_2016_Rd1_#7 vs #1

#2ポルシェを駆るロマン・デュマも負けていません。スタートから30分後には3位走行中の#8アウディのオリバー・ジャービスに追いついていました。

その後デュマは芝生に片輪を落としながらオーバーテイクを試みるなどジャービスを攻め立てます。

WEC_2016_Rd1_#8 vs #2

結局#2は#8を抜けませんでしたが、序盤戦がポルシェ優位で進んでいるのは明らかでした。

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次々と襲い来るトラブル

ワークスマシンで最初にトラブルに見舞われたのは、#8アウディでした。

#2ポルシェの攻勢をしのぎ切った#8アウディでしたが、最初のピットイン直前からペースダウンする場面が目立ち始めます。スタートから1時間40分経過したあたりからは明らかにペースが落ち、上位争いから脱落しました。原因はブレーキのオーバーヒートでした。

ライバルの一角が手負いとなり、盤石かと思われたポルシェ陣営でしたが、首位の#1ポルシェの行く手を、同じポルシェが阻んでしまいます。

ウェバーから#1のステアリングを引き継いだブレンドン・ハートレーは、GTE-Amの#86ポルシェをアウトから抜こうとしたところ進路を阻まれ大クラッシュ、リタイアに追い込まれました

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トラブルの連鎖はこれで終わりません。#1のクラッシュで導入されたフルコースイエロー中に、先ほどからグズっていた#8アウディがコース上でストップ。ドライバーのディ・グラッシは懸命に再始動を試みますが、エンジンが息を吹き返すことはありませんでした。

ライバルたちが立て続けにリタイアしたことで、労せずして表彰台圏内にジャンプアップした#5トヨタでしたが、不運は彼らにも襲いかかります。2度めのピットアウト直後に、中嶋一貴選手のドライブするTS050の右リアタイヤがバーストしてしまったのです

WEC_2016_Rd1_#5タイヤバースト

ポルシェ、アウディ、トヨタの3ワークスともに1台ずつを欠いた状況で、レースは終盤戦へと突入していきます。

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最後は耐久レースらしい展開に

残り1時間7分のところで、#7アウディがピットに入りました。もちろん燃料補給にタイヤ4本交換のフルサービスです。

ところが10分後にピットインした#2ポルシェは、燃料補給にタイヤ2本交換(中継では映らなかったがおそらくリア2本)だけでピットアウトさせました。

このため#7アウディと#2ポルシェの差は6秒以下にまで接近し、優勝争いが俄然ヒートアップするかに思われました。しかし#2ポルシェの右フロントタイヤはパンクに見舞われ、再びのピットインを余儀なくされ、差が広がってしまいます。

残り35分のところで、#7アウディがわずかに足らない燃料を補給すべくスプラッシュ・アンド・ゴーしたことで、#2ポルシェとの差は再び10秒にまで縮まりますが、その#2ポルシェも燃料が足らず万事休す。#7がトップでチェッカーを受けました。

優勝は……まだ決まってません

ゴール後、#7アウディはスキッドブロック(フロア下につける木の板)の厚みが規定に違反しているとの判定を受け、優勝を取り消されてしまいました。

ところが#7アウディは裁定を不服とし控訴、WEC初戦の優勝チームは暫定で#2ポルシェとなっていますが、正式な順位の決定はスポーツ仲裁裁判所の判決が出てからとなります。

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TS050は失敗作か?

現時点(2016年4月18日)で#6トヨタは暫定2位、判決が覆り#7アウディが優勝となっても、#6トヨタは3位ですから、初戦で表彰台を獲得することはすでに確定しています。

しかし結果はともかく、トヨタはポルシェとアウディに大差をつけられていたのも事実です。TS050は失敗作なのでしょうか?

TS050のポテンシャル

結論から言うと、TS050はポテンシャルが無いわけではありません。#6トヨタのマイク・コンウェイは、トラフィックに引っかからなければ1分40秒台で周回できていました。アウディやポルシェと同等のタイムは出せるのです。

トヨタの問題点は、TS050のポテンシャルを上手く引き出せていないことにあります。他車の乱気流に対し敏感すぎるのか、それとも気温やタイヤに合わせ込むのが難しいのかはわかりませんが、セッティングが煮詰まっていないのは明らかです。

TS050の最高速の高さは、ユノディエールで大きな武器となります。トヨタチームがTS050のポテンシャルを引き出せれば、悲願のル・マン優勝も可能なはずです。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の記事もぜひご覧ください。

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Category: モータースポーツ, ル・マンなど耐久レース
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