ボルボが「XC20」を計画中! なぜコンパクトSUVが増え続けるのか?

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ボルボが小型SUVのXC20を計画しているそうです。
現在開発中のXC40は、全長4.5mクラスのSUVになると見られているので、XC20はそれ以下のサイズ──つまりトヨタ・C-HRマツダ・CX-3と同じくらいの大きさ──となります。

アウディ・Q2など、最近は小型SUVが相次いで登場しています。各国の自動車メーカーは、なぜ小型SUVに力を入れるのでしょうか? 今回はボルボ・XC20の概要から、その要因を探ってみたいと思います。

Note: トップ画像はボルボ40_1コンセプト


ボルボ・XC20とは?

XC20は、サブコンパクトSUVに該当します。サブコンパクトSUVは、全長4.0〜4.2m前後で、ハッチバック車のような取り回しの良さと、SUVならではの居住性を両立したモデルが多いです。

XC20のシャシーには、CMA(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)が採用されます。
名前の通りモジュラー・プラットフォームなので、上位車種(例えばXC40)のコンポーネントを流用しやすいのが特徴です。

エンジンは1.5L・直列3気筒ターボが搭載されると言われています。
現行型のV40にも3気筒ターボがラインナップされていますが、それとは異なる新開発のエンジンが搭載されるようです。

また、プラグインハイブリッドなどの電動パワートレインや、ディーゼルエンジン搭載モデルなども用意されます。

Source: Volvo XC20 set to rival Audi Q2 | autocar.co.uk

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なぜ小型SUVが相次いで発売されているのか?

その前提として、世界的なSUVブームがあります。室内の広さ、高い着座位置がもたらす運転や乗り降りのしやすさ、デザインの良さなどの理由から、SUVはセダンやミニバン以上の人気車種となりました。

米国では2013年にライトトラック(SUV+ピックアップトラック)の販売台数がセダンを逆転してしまいましたし、ヨーロッパでは「スモール」「コンパクト」「ミッドサイズ」「ラージ」のいずれのサイズにおいても、SUVが販売台数のトップに居座っているほどです。

日本でも3〜4年ほどでSUVの販売台数が2倍に伸びていますし、中国では10年で30倍もの大幅な伸びを見せています。

現在では世界の自動車販売の28.9%(=2432万台)をSUVが占めるまでに成長しており、2020年にはSUVの生産台数が3020万台に達する見通しです。

小型SUVが必要とされる理由

SUVは、歴史的にはクロスカントリー車に由来する大型車種から始まったボディタイプなので、かつては販売されているSUVの多くが大型でした。

大型SUVは利益率が高く、自動車メーカーからするとドル箱なのですが、燃費が悪いという弱点があります。

現在は原油安=ガソリン安なので、多少燃費が悪くても問題無さそうに思えますが、各国政府の定める燃費規制が厳しくなる一方なので、自動車メーカー各社は、燃費の悪い車種を多数抱えるわけにはいかなくなっています。

そこで小型SUVに白羽の矢が立ったのです。
セダンより人気で、ハッチバックより付加価値が高く、大型SUVよりも燃費が良い小型SUVは、燃費規制をクリアしつつ売上と利益を伸ばすのにうってつけの車種といえます。

また、小型SUVは比較的安価なため、伸び盛りの新興国市場を攻略するにも適している車種です。自動車メーカーにとって小型SUVは、まさに救世主的存在といえるでしょう。

Source 1: 2016年の世界自動車販売台数、中国の増加率が最大 | japanese.china.org.cn
Source 2: 「SUV」の人気は本当か?販売台数データから読み解く – Part.2(海外編) | hyogo-mitsubishi.com
Source 3: SUVの世界市場 2020年までの予測:生産・販売台数、車種別の詳細動向、人口・経済構造、競合ベンチマーキング | markezine.jp

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