Gunther Werks 400R 993型空冷911カレラを現代風にレストア&カスタム

チューニング,自動車文化

カリフォルニアのガンサー・ワークス(ドイツ語読みならギュンター)が、993型・ポルシェ911カレラをカスタムし、現行の911GT3 RS的な解釈で仕立て上げたのが、「400R」です。
空冷フラット6を搭載した最後のモデルである993をベースにしていることが、400Rの最大の特徴といえます。
しかもかっこいいのですから、文句なしです。

今回はガンサー・ワークス 400Rの概要についてお伝えします。


ガンサー・ワークス 400Rの概要

エクステリア

ドア以外の全てのボディパネルはカーボン製です。
シートやバッテリーの軽量化、そして2シーター化なども合わせると、400Rはベースの993カレラから20kg以上も軽くなっています。

400Rの前後のトレッド幅は、現行の991型ターボSよりも幅広な1600mmです。
それに伴いフェンダーもワイドになっています。
前後のトレッド幅が同じになったことで、RR車の悪癖であるアンダーステアが軽減されました。

目次に戻る

インテリア

シートはカーボンファイバー製のバケットシートに変更されています。
シート表皮はアルカンターラとレザーです。
また、ドア内張り、ダッシュボード、センターコンソール、リアクォーターパネルなども、シートと同様のアルカンターラで覆われています。

軽量化のためにリアシートは除去されました。
空いたスペースはカーボンファイバー製のパネルで埋められています。
ドアハンドルも軽量なものに交換されるなど、軽さへのこだわりは相当なものです。

目次に戻る

シャシー

フロントリップを擦らないように持ち上げることができる油圧リフトシステム付きの、調整式KW製コイルオーバースポーツダンパーに交換されています。

サスペンション・アップライトは、軽量で精度が高いRS仕様のものです。
トレッド幅が拡大されているため、ジオメトリーセッティングは変更されていますが、乗り心地とハンドリングが両立するバランスは失われていません。

目次に戻る

エンジン

空冷4.0リッター・水平対向6気筒・ガソリン自然吸気エンジンが搭載されています。
最高出力400ps以上・最大トルク447Nmを発生するということです。
レッドゾーンは7800rpmからということですから、かなりの高回転型エンジンですね。
レブリミットは不明ですが、タコメーターの針は9000rpmまで刻まれているようです。

エキゾーストは標準だとステンレス製ですが、オプションでチタン製も用意されています。
電動式の排気フラップも装備されており、排気音量のコントロールも可能なようです。

トランスミッションはベース車の993カレラと同じくゲトラグ製の5速マニュアルですが、高精度なリビルトが行われ、ギアレシオもカスタムされています。

シフトリンケージやフライホイール、シングルプレート・クラッチもアップグレードされました。
カーボン製のクラッチを組み込んだディファレンシャルも組み込まれています。

目次に戻る

価格・発売時期

価格は525,000ドルとなっています。
1ドル=110円換算だと、5775万円ですね。
しかもベースとなる993カレラの価格は含まれていないので、実際には6000万円以上かかることになります。
現行991型の911GT3が2115万円で販売されているので、バリュー・フォー・マネーは微妙なところです。

発売はすでにされており、台数は25台限定です。

目次に戻る

最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の関連記事もぜひご覧ください。