無駄無駄無駄ァーッ! と叫びたくなるトンデモオプションの数々
余分な機能はガラパゴス日本の専売特許じゃない
日本車のカタログやらサイトやらを眺めていると、効果が疑わしいオプション装備が数多くあることに気づきます。プラズマクラスターやナノイーを発生するエアコンや、ドコモ以外はろくに対応してない置くだけ充電などは、その典型例です。
しかし無駄な機能をつけて「多機能」とか「高機能」だと主張するのは、なにも日本だけではありません。海外のメーカーも、実はいろいろとやらかしているのです。
目次
- ちっともロマンチックじゃない
- さすが大戦中に砂漠でパスタ茹でてた国だぜ……(ゴクリ)
- カシオの電波時計じゃダメなの?
- わざわざ付けなくても……
- 完璧主義が過ぎるとこうなる
- これで空気も大喜び?
- むかしの電卓みたいな発想
- スマホでも天気予報見られますよ?
- いったい何が始まるんです?
- もうカギを無くすことはない……そう、ジャガーならね。
- いや、運転手に言えよ
- ここをキャンプ地とする!
- ちょっとだけよ〜
- Heartbeat Motors
- Showered by Honda
ちっともロマンチックじゃない
ヴォクスホール・アダムには、オプションで素敵なプラネタリウムが用意されています。「スターズ・イルミネーテッド・ヘッドライナー」がそれです。
しかしこの車、コンパクトハッチバックなんですよね。小さなルーフに星を映し出されても、宇宙の大きさに思いを馳せるどころか、車の狭さが際立つだけです。ちなみにロールスロイス・ファントムにも同様のオプションが用意されています。 イギリス人は天体観測が好きなんですかね……。
さすが大戦中に砂漠でパスタ茹でてた国だぜ……(ゴクリ)
車内空間を快適にしようと知恵を絞った結果、おいしいエスプレッソを飲めるようにしたのがフィアットです。フィアット・500Lのセンターコンソールにこのオプションを取り付ければ、車内がスタバに早変わりします。
さすが美食の国イタリア……と言いたいところですが、このマシンでは一度に50mlのエスプレッソしか作れません。多人数乗車の場合は、カーナビで近くの喫茶店を探した方が良さそうですね。
カシオの電波時計じゃダメなの?
ベントレーの超高級SUV・ベンタイガには、ブライトリング製のトゥールビヨン付き超高級時計が用意されています。
機械部分は純金製、文字盤の材質はマザー・オブ・パールか黒檀から選択可能で、ダイヤモンドもあしらわれるそうです。
オプション価格は£117,000、日本円換算だと1800万円オーバー! 時計だけでプリウスが5〜6台買えてしまいますね。
わざわざ付けなくても……
レンジローバー・SVオートバイオグラフィーのオプションには、テールゲート部分に座るための椅子があります。
アメリカではテールゲートパーティーが盛んで、アメフトの試合などのときには駐車場でバーベキュー等を楽しんでいますが、だからといって車のテールゲートに椅子をつけるのはやりすぎな感じがします。折りたたみの椅子を別途購入した方が邪魔にならないでしょう。
完璧主義が過ぎるとこうなる
メルセデス・ベンツのEクラスやSクラスには、オプションでアームレストヒーターを装備できるそうです。
けれどアームレストは、シートやステアリングのように常時触れている場所ではありませんから、別に無くても構わないでしょう。こういうのは顧客目線というよりも、おせっかいに属するものだと思います。
これで空気も大喜び?
ポルシェ911のインテリアオプションには、エアコン吹き出し口を牛革にするものがあるそうです。
吹き出し口の角度を変える際に指が触れる箇所ではありますが、吹き出し口の手触りにこだわる顧客なんているんでしょうか。 空気は喜んでいるかもしれませんが。
むかしの電卓みたいな発想
日産リーフのオプションには、小型のソーラーパネルが埋め込まれたリアスポイラーがあるとか。
プリウスみたく屋根全体をソーラーパネルにするならともかく、こんな小型ではスマホの充電もままなりません。
スマホでも天気予報見られますよ?
オープンカーで屋根を開けたときに心配なのは、やっぱり雨ですよね。MINIコンバーチブルには、そんな不安を取り除くオプションが用意されています。ナビゲーションシステムに同梱される「Rain Warner」がそれです。
ルート上の行く先に雨が降っていると、先んじて教えてくれる機能なのですが、ハッキリ言って天気予報で十分代用できます。そもそも雨が降りそうなときに屋根開けないだろと、思わずツッコミたくなる一品です。
いったい何が始まるんです?
テスラ・モデルSもしくはモデルXには、「バイオウェポン・ディフェンス・モード」というオプションが存在します。放射性降下物すら防ぐという代物です。第三次大戦を想定したオプションなのでしょうか……。
オプションの正体はHEPAフィルターなのですが、テスラによると「バイオハザードでも大丈夫」とのこと。ゾンビがうろつくような世界になっても、少なくともカプコン製のヘリよりは当てになりそうです。
もうカギを無くすことはない……そう、ジャガーならね。
わざわざカギを挿さなくてもドアが開くスマートエントリーは、とっても便利ですよね。でもスマートキーを携帯しなければならず、わずらわしく感じることもあります。
ジャガーの「アクティビティ・キー」なら、スマートキーがリストバンド型のウェアラブル端末になっているので、スポーツするときも邪魔になりません。
問題は、アクティビティ・キーが必要になる状況が年に何回あるのか、ということでしょう。
いや、運転手に言えよ
オープンカーで屋根を開けて走っていたら、なんだか体が冷えてしまった……なんてことを防ぐためにあるのが、MINIコンバーチブルの「Openometer」です。
このオプションは、屋根を開けていた時間を表示してくれます。なので同乗者の寒さを視覚的に表現できるとMINIは主張しているのですが、同乗者が寒いと感じているのなら、運転手にそう伝えればいいだけの話です。
ここをキャンプ地とする!
廃止されたポンティアックのアズテックには、テールゲートに取り付けるテントのオプションがありました。
世界一醜い車に選ばれたアズテックが、さらに醜くなるオプションです。
ちょっとだけよ~
テールゲートが上下分割で開閉する車は結構ありますが、ルノー・モデュスのそれは一風変わっています。テールゲートの下半分が、ちょっとだけ開くのです。
この「ブートシュート」は、小物を放り込むためにちょっとだけ開くようになっているらしいのですが、どうせなら全部開くようにしてもらいたいですよね。
Heartbeat Motors
安全性の高さに定評のあるボルボ。そのボルボが2007年のS80/V70/XC70のオプションに用意したのが、「高感度心拍センサー」でした。
心拍センサーといっても、乗員の健康状態を計るものではありません。駐車中に車のカギをこじ開けて車内に侵入してきた窃盗犯の心拍を検知するためのものです。
いちおう2007年の英国保険カーセキュリティ大賞を受賞したそうですが、その後広く普及した形跡はありません。侵入されてからしか使えない技術では無意味だからでしょう。
Showered by Honda
初代CR-Vには、なんとシャワーのオプションが用意されていました。
ホンダ側は「シャワーで靴底の泥などを洗い流してもらうため」のものだと主張しています。しかし開け放ったテールゲートにシャワーヘッドを固定できるのは、どう見ても「浴びる」ためだと思うのですが……。
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