フェラーリが直4エンジンを開発中!? 電動ターボ+MGU-Hでフェラーリサウンドも進化!
フェラーリが欧州特許庁に、電動ターボチャージャーを備えた直列4気筒エンジンの特許を出願していたことが明らかになりました。
この電動ターボは、F1のMGU-Hのようなシステムを備えているようです。
なお、特許に記されたこのエンジンの図面が直列4気筒エンジンであるという確証はありません。V型8気筒の片バンクだけを切り取った模式図かもしれないからです。
なんにせよ、フェラーリが電動ターボの開発を進めていることは事実です。
今回はフェラーリの電動ターボについて、詳しく見ていきます。
フェラーリの直4? エンジンの特許
電動ターボチャージャー
フェラーリが出願したエンジン特許における最大の特徴は、やはり電動ターボチャージャーです。
特許の模式図を見てもわかるように、コンプレッサーハウジングとエキゾーストハウジングが、物理的につながっていません。
電動ターボに空気を圧縮するためのエネルギーを供給するのは、もちろん排気ガスです。
しかしそれを通常のターボのようシャフトで伝達するのではなく、F1のMGU-Hのように、排気ガスのエネルギーを電力に変換して利用します。
電力ならばバッテリーに蓄えることができるので、適切なタイミングで電動ターボを駆動することが可能です。
ターボラグも無くなりますし、燃費の改善にも役立ちます。
フェラーリサウンドがさらに良くなる?
特許によると、このシステムのメリットには「排気音の改善」もあるようです。
タービンホイールと発電機がつながっているので、発電機の回生の強さを調整することでタービンの速度を変えることができるため、排気音を制御することができます。
タービンを速く回転させれば、排気ガスの流れも速くなり音量が大きくなりますし、逆ならば静かになるのです。
現在のエキゾーストシステムにも、バルブを制御することで音量や音質を調整する仕組みがありますが、バルブ制御がONかOFFの両極端な制御なのに対し、フェラーリのこのシステムは無段階に変えることができます。
また、タービンの回生を強くする、つまりタービンの回転数を低く抑えても、その分発電量が増えるため、システム全体のパフォーマンスが低下することはありません。
フェラーリは直4エンジンを搭載するか
フェラーリがディーノの復活を計画しているという噂は根強くあります。
コンパクトなディーノには、直列4気筒がぴったりです。
また、フェラーリが開発中のSUVに搭載される可能性も否定できません。
ユーティリティー性が求められるSUVには、キャビンを圧迫する大きなエンジンは不向きだからです。
そしてスポーツ性能重視するSUVならば、軽量でハイパワーなエンジンの方が理想的でしょう。
もちろん、アルファロメオやマセラティ用という可能性もありますし、最初にも触れたようにV8の片バンクである可能性もあるのですが、直4でも十分なパワーと素晴らしい排気音を生み出せるのならば、あえて重く大きなエンジンを搭載する理由は無いように思えます。
とくにプラグインハイブリッド化して大容量のバッテリー(=重い)を搭載するのならば、エンジンの重量はできるだけ削減したいはずです。
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