販売台数倍増のマクラーレンが送り出す新型車・720S
マクラーレン・ホンダは2016年もイマイチな成績に終わったものの、市販車部門であるマクラーレン・オートモーティブの業績が絶好調です。
2017年には新型車720Sの登場も予定されており、販売はさらに勢いづくことでしょう。
今回はマクラーレン・オートモーティブの2016年販売実績と、新型車「720S」に投入される新技術など、マクラーレン市販車部門の最新情報をまとめてみました。
画像の出典: motor1.com
ほぼ倍増となったマクラーレンの2016年販売台数
マクラーレンの販売台数は、2015年には1,654台でしかありませんでしたが、2016年には3,286台(前年比+99.6%)とほぼ倍増しました。
とくに伸びたのは北米販売で、1,139台(前年比+106%)も売り上げました。北米だけで全体の34.6%を占めている計算になります。
ヨーロッパも996台(前年比+153%)と好調。アジア・パシフィック地域でも前年比+90%、中東アジア・アフリカ・中南米でも前年比+60%と、2016年は世界中で大きく販売台数を増やした一年となりました。
他のスーパーカーブランドの年間販売台数
2016年の販売台数をまだ公表していないブランドが多いので、数値は2015年のもので代用します。
ポルシェは225,121台、ジャガーは83,986台ですが、これらのブランドは車種ラインナップが多く、マクラーレンの比較対象としては不適切でしょう。
マクラーレンのライバルとするのにふさわしいのは、フェラーリ(7,664台)、アストンマーチン(3,615台)、ランボルギーニ(3,245台)の3ブランドです。
とくにランボルギーニはマクラーレンと販売台数が接近しています。
しかしランボルギーニは、2016年の上半期だけで2,000台以上を売り上げており、通期の販売台数は4,000台前後だと思われます。
よって2016年の販売台数において、マクラーレンがランボルギーニを逆転することはありえません。
とはいえ両社の差は急速に縮まっていますから、イギリスの技術集団がイタリアの猛牛を追い抜くのも時間の問題でしょう。
マクラーレン・720S
マクラーレン・650Sの後継機と目されるのが、新型車720S(コードネームはP14)です。
マクラーレンは「アルティメットシリーズ(P1など)」「スーパーシリーズ(650Sなど)」「スポーツシリーズ(570Sなど)」という3つのレンジで車種を展開しており、720Sは次世代型スーパーシリーズということになります。
Monocage Ⅱ
720Sには全く新しいカーボンファイバー製シャシー「Monocage Ⅱ」が採用されました。
以前のものより軽量・高剛性・低重心なだけでなく、開口部面積が大きく取られ、サイドシルも低くなっているなど、乗降性も改善されています。
ドライバーズシートからの視界も広くなったようです。
Monocage Ⅱを採用する新型スポーツカー(おそらく720Sのこと)は、乾燥重量で1283kgという驚異的な軽さを実現しています。
新開発エンジン
これまでマクラーレンでは3.8L・V8ツインターボを使用してきましたが、720Sでは新開発の4.0L・V8ツインターボが搭載される予定です。
この新型エンジンの出力は、車名通りに720psになるとか。
最近のスーパーカーのパワーは天井知らずですね。
ラディカルなインテリア
インテリアの注目点は、物理的な高さが変化するダッシュボードです。
これはトラックモード(サーキット走行用のモード)を選んだ際に、ドライバーの視界を確保するためのシステムだと言われています。
また、全ての操作をインストゥルメント・クラスターとステアリングホイールのコントローラーに集約するそうです。
F1のような仕組みを目指しているのかもしれません。
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