FIAT 124スパイダー(ロードスターの姉妹車)が発表された
見た目はロードスターの勝ち
フィアット124スパイダーがLAオートショーで発表されました。他の画像は以下のリンク先でご覧ください。
2017 Fiat 124 Spider: Japanese bones, Italian flair
ロードスターの姉妹車は当初アルファロメオから発売される予定だったのですが、「元がマツダの車じゃアルファロメオの顧客が喜ばない」とか言い出し、最終的にフィアットから発売されることになったという、いわくつきの車です。マツダさん、舐められてますね。
ところが124スパイダーのデザインは、あまり評判が良くありません。Autoblogの「124スパイダーとロードスター、どちらがかっこいい?」という投票でも、60%以上がロードスターを支持しています。
124スパイダーの評価を下げているのはヘッドライト内のLED、いわゆる「イカリング」でしょう。いびつな形な上、3つに分割されているために、ヘッドライトの輪郭をくっきりさせるイカリングの効果を全く発揮できていません。これなら普通に丸くした方が良かったんじゃないでしょうか。
旧・124スパイダーとロードスターの類似性
かつての124スパイダーは大衆車メーカーらしい堅実なつくりの、シンプルなオープンカーでした。
つまり初代NAロードスターと似たようなコンセプトの車だったわけです。NDロードスターは原点回帰を目指し、初代NAのコンセプトをさらに押し進めた車ですから、旧124スパイダーの後継車種としては、NDロードスターの方が適切と言えます。
お株を奪われたフィアット
フィアットが当初アルファロメオから発売しようとしていたのは、コンセプトの被りを避けるためだったと思われます。NDロードスターを豪華にし、大きなエンジンを積み、1.5倍〜2倍くらいの価格で販売しても、アルファロメオというブランドならば元が取れると踏んでいたのではないでしょうか。
ところが関係各所からイチャモンをつけられ、結局フィアットが販売することになりました。フィアットは大衆車メーカーですから、安価に供給しなければ売れません。けれど旧124スパイダーと同コンセプトでデザインすれば、マツダロードスターと差別化できません。
袋小路でもがいた結果
新124スパイダーを初めて見たとき、筆者は「アメ車っぽい」と感じました。高級路線というよりも、迫力や威圧感が前面に出ているように見えたからです。
高級化できない、けどロードスターとは差別化しなければいけないと袋小路でもがいた結果、アメ車っぽいデザインになったのでしょう。しかし小さなボディのフロント周りだけ迫力を出しても、デザインのバランスを欠いてしまいます。
重量もNDロードスターより45kgほど重くなっていますが、パワーは142スパイダーが5ps上回っているだけです。なので車として中途半端な印象は否めません。やはりアルファロメオから出すべきだったと思います。
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