AE86にV8エンジンを搭載するとこうなる
スープラの2JZ-GTEに換装したAE86のエンジンルームを見ると、前後方向の余裕がほとんど無いんですよね。やはり直4の4AGを搭載するために設計されたエンジンルームですから、直6には小さいのでしょう。
しかしV8に換装した画像を見ると、長さが直4と同じだからか、意外とキレイに収まっています。ハンドリングバランスの面でもV8の方が良いらしいです。V8のハチロクを何台かピックアップしてみたのでご覧ください。
トップ画像の出典: autoevolution.com
目次
1UR-FE換装のAE86
Escoto兄弟のAE86カローラ・レビンは、、ボンネットを開けるとレクサスのマークがひょっこり顔を出します。レクサスLS400(2代目セルシオ)に搭載されている「1UR-FE」に換装されているからです。パワーは280ps、トルクは41.0kgf・mを発揮します。
Escoto兄弟は4AGの20バルブ仕様(AE111のやつ)や、1JZ-GTE(JZA70スープラなどに搭載されていた直6・2.5Lツインターボ)などへの換装を試した末に、V8にたどり着いたそうです。
実際のエンジンスワップはNTOモータースポーツが担当しました。エンジンを収めるために、ラジエターサポートの一部をカットしたそうです。改造されたミッションマウントには追加でソリッドマウントが溶接され、重量級のギアボックスを支えています。印象的なブルーのカラーリングは、350Zの塗料だそうです。
1UZ-FE換装のAE86 その1
1UZ-FEは初代アリストと、2代目アリストの米国仕様=レクサスGS400に搭載されていました。その1UZ-FEに換装したのが、画像の2ドアカローラ・レビンです。
263ps、40.8kgf・mを発生するV8エンジンにスワップされたハチロクは、停止状態からわずか3.5秒で100km/hに到達します。最高速は225km/hだそうです。
軽量ハイパワーなV8ハチロクは、かなりの戦闘力でしょう。ヒルクライムイベントで使われているのも納得です。
1UZ-FE換装のAE86 その2
こちらも1UZ-FEにエンジンスワップしたハチロクですが、とてもキレイなストリートカーに仕上がっています。
AE86の魅力はハンドリングだ! ということで、パワーは重視していないそうです。とはいえ軽量な車体に260psオーバーのエンジンを搭載しているわけですから、かなり刺激的な車には違いありません。
かつてのN2レース仕様を彷彿とさせるド迫力のワイドボディは、日本のRAUH-WELT BEGRIFF(ラフ・ヴェルト、以下RWB)が製作したものだとか。
RWBは空冷ポルシェのチューニングで世界的に有名なショップですが、ハチロクも手がけているんですね。素晴らしい出来栄えに、つい見とれてしまいます。
NASCARのV8に換装したAE86
ドリフトワークスのハチロクは、日産のSR20DETからV8にエンジンを変更しました。しかしV8といってもトヨタ・カムリのカップカーのやつではなく、シボレーのLSxエンジンです。
90年代末から00年代初頭にかけて、世界的にオーバルレースが盛り上がった時期がありました。ツインリンクもてぎ、ロッキンガムモータースピードウェイ(英国)、ユーロスピードウェイ・ラウジッツ(ドイツ)など、世界中にオーバルコースが作られた時代があったんです。
サーキット開業に伴い、イギリスでは「ASCAR」と呼ばれるストックカーレースシリーズ始まりました。しかしオーバルレースは流行ることなく、ASCARもひっそりと終焉を迎えます。そして中古市場に流れたASCAR用V8エンジンを、ドリフトワークスはAE86に載せてしまったわけです。
シボレーのレース用7.4L・V8は、655ps、88.5kgf・m(!)を発揮する強心臓。その強烈なトルクに負けないよう、30年選手のボディにも大幅な補強がなされていますが、重量は1243kgしかありません。つまりパワーウエイトレシオは1.89kg/psです。世界最強のモンスターハチロクといえるでしょう。
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