デイリーF1ニュース(2017年4月17日号) バーレーンGP決勝を振り返る

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今日はバーレーンGPを振り返ります。


バーレーンGP決勝スタート

マクラーレン・ホンダストフェル・バンドーンは、水圧トラブルで出走できず。19台でのスタートとなりました。

スタートではポールポジションのバルテリ・ボッタス(メルセデス)がホールショットを決めたものの、2番グリッドスタートのルイス・ハミルトン(メルセデス)は、1コーナーの飛び込みでセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)にアウト側から被せられ、先行を許してしまいました。

しかしもう1台のフェラーリを駆るキミ・ライコネンは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)だけでなく、フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)にまで抜かれてしまい、5番グリッドから7位に後退してしまいました。

トップで1コーナーを抜けたボッタスでしたが、リアタイヤのオーバーヒートに苦しみ、なかなかペースが上げられません。

かといってベッテルもボッタスを抜けるほどではなく、フタをされる格好に。
しかし3位ハミルトンはベッテルに迫るどころか、フェルスタッペンにテール・トゥー・ノーズに持ち込まれるなど、メルセデス勢はスーパーソフトタイヤを使いこなせていない印象でした。

ライコネンがマッサを抜いたのは8周目。すでにトップグループからは大きく離された後だった。

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ベッテルの賭け

ボッタスに引っかかっているくらいならと、ベッテルはアンダーカットを敢行。10周終わりにピットインしてスーパーソフトに交換、クリアラップを重ねる作戦に出ます。

これに続いたのはフェルスタッペン。11周終わりにピットインし、やはりスーパーソフトに。
ところがピットアウト直後のターン4で痛恨のクラッシュ! ペース的にはメルセデスに匹敵するものがあっただけに、このクラッシュは悔やまれます。

メルセデス勢が1分36秒台で走行している最中に、ベッテルは1分35秒台を連発。
このまま行けば、メルセデス勢がピットストップを終えた後に、ベッテルがトップに立つ公算でしたが、13周目の1コーナーで、ランス・ストロール(ウィリアムズ)とカルロス・サインツ(トロ・ロッソ)が大クラッシュ!
これでセーフティ・カー(SC)が導入されたため、メルセデス勢もピットインします。

サインツには次戦3グリッド降格のペナルティが課された。
ダメージを負ったストロールのマシン。

誰がトップに立つか微妙なタイミングでのSC導入でしたが、結局ベッテルが首位に立ち、以下ボッタス、リカルド、ハミルトン、マッサ、ライコネンという順番になりました。

しかしハミルトンはピットストップの際に、ピットエントリーをわざと遅く走り、リカルドの走行を妨害したとして、5秒ストップペナルティを課せられてしまいます。

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チャンピオンの意地

17周目にリスタート。
ですがソフトタイヤに交換したリカルドはペースが上がらず、リスタート直後にハミルトンやマッサ、ライコネンらに抜かれてしまい、大きく順位を下げてしまいます。

ライコネンもリカルドをかわす。

このスティントで好走を見せたのは、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)でした。
パワーの無いホンダPUのせいで直線のスピードには劣るものの、インフィールドのテクニカルセクションで巧みなオーバーテイクを披露。
観客を沸かせたアロンソは、この日のドライバー・オブ・ザ・デイにも選ばれました。

神業のようなクロスラインでパーマーをかわすアロンソ。
エリクソンをアウトからオーバーテイク!

2スティント目もスーパーソフトを選んだボッタスでしたが、やはりペースは上がらず。ベッテルに差を広げられる一方の苦しい展開となったため、メルセデス陣営はハミルトンをボッタスの前に出す作戦を取ります。

ソフトタイヤを履くハミルトンは、ボッタスの前に出るなり好タイムを連発。
ベッテルとのギャップを少しずつ削り始めました。

ベッテルのスーパーソフトはタレ始めており、ハミルトンに対する劣勢は明らかだった。

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ハミルトンの電光石火

ボッタスは30周終わりに、ベッテルは33周終わりにピットインし、ともにソフトタイヤに交換。
ボッタスはファステストラップで追い上げるものの、タイヤ交換後はベッテルも負けじとファステストで応酬。
両者の差は縮まるどころか、逆に開く一方となりました。

2度目のピットイン前のライコネンをかわすベッテル。

追い詰められたメルセデス勢は、41周終わりにハミルトンをピットインさせ、5秒のペナルティを消化させた上で、スーパーソフトではなく、あえてソフトタイヤに交換し、3位でコースに復帰させます。

このタイヤ選択が功を奏し、ハミルトンは3周連続でコースレコードを更新する激走を見せ、ボッタスとのギャップを一気に縮めることに成功しました。
その後ボッタスはハミルトンに2位のポジションを譲り、ハミルトンはハイペースでベッテルを追撃します。

55周目、この日好走を見せていたアロンソのMCL32が突如スローダウン。原因はエンジントラブルだったようです。

ハミルトンはベッテルとの差をじわじわと縮めていったものの、残り周回数が尽きて万事休す。
ベッテルがトップチェッカーを受け、今季2勝目を達成。
2位はハミルトン、ポールポジションのボッタスは3位に終わりました。

次回ロシアGPは、4月28日(金)開幕します。
涼しいロシアでメルセデスの逆襲するのか、それともフェラーリが連勝を決めるのか。復調気配のレッドブルも気になる存在ですし、見どころ満載のGPになること請け合いです。

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デイリーF1ニュース(2017年4月16日号)| 車知楽

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