ルノーの工場閉鎖でアルピーヌ A110も生産終了か
ルノーがコスト削減のために、フランスにある4つの工場を閉鎖するそうです。
その中にはアルピーヌ A110を生産しているディエップ工場も含まれているため、A110の生産が終了する可能性も出てきました。
ルノーのコスト削減計画
新型コロナウイルスのパンデミックによる販売台数減に対応すべく、ルノーは大幅なコスト削減の必要に迫られています。
工場の閉鎖
ルノーは今回のコスト削減計画により、20億ユーロもの固定費を削減する計画です。
閉鎖される工場は以下の4つです。
- Dieppe(アルピーヌ)
- Choisy-le-Roi(スペアパーツ)
- Fonderie de Bretagne(エンジンとギアボックス)
- Flins(日産マーチを生産)
Flinsに関しては即座に閉鎖されるわけではないものの、現在生産中の日産マーチ(欧州名:マイクラ)のモデルライフサイクルが終了次第、試作車など他の生産用途に転用するそうです。
マーチはルノー Zoeに売上を奪われ、欧州での販売が低迷しています。
Dieppe工場は、2017年に3,600万ユーロもの金額を投じて改修されたばかりですが、ルノーは閉鎖を決断したようです。
改修はアルピーヌのために行われたものですが、A110の需要は2020年第1四半期に急減し、2月に欧州で登録されたA110は、わずか61台でした。
工場の閉鎖とともにA110が絶版となっても不思議ではありません。
5つのモデルを生産終了に
工場の閉鎖だけでなく、売上が低迷しているモデルを生産終了することでも、ルノーはコスト削減をしようとしています。
生産終了の可能性が高いモデルは以下の5つです。
- メガーヌ(ハッチバック)
- コレオス(SUV)
- タリスマン(セダン)
- エスパス(ミニバン)
- セニック(MPV)
前述のように、上記の5車種にアルピーヌ A110が加わる可能性があります。
コレオスは韓国(ルノーサムスン)や中国(東風汽車との合弁)で生産しているモデルなので、そちらにも影響が及ぶかもしれません。
また、ルノーはキャプチャーやカジャーといったクロスオーバーSUVの生産を、日産のサンダーランド工場(英国)に移すことを検討しています。
わずかな希望も
ブルームバーグの報道によると、ルノーはフランス政府から約50億ユーロ(約5800億円)の政府保証付き融資を確保する見通しだそうです。
しかしフランス政府はルノーの工場閉鎖に反対しているので、交渉は難航するかもしれません。
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