米国の自動車信頼性調査でレクサスとトヨタが1-2位を獲得!
J.D.パワーがアメリカにおける2024年版の自動車信頼性調査の結果を発表しました。全体として信頼性は低下し、平均して100台あたり190件の問題が報告されています。昨年より4件の悪化です。所有して90日から3年までの間に問題を経験した人の割合も、昨年の12%から17%に悪化してます。
今回はJ.D.パワーの調査結果に関する概要をご覧ください。
J.D.パワー U.S.自動車信頼性調査2024の概要
調査は2023年8月から11月にかけて行われました。対象は2021年モデルの自動車を3年間所有した30,595人のユーザーです。2021年といえば新型コロナウイルスのパンデミックで様々な行動制限がかかっていた時期のため、自動車メーカー側にとっても難しい時期だったことを考慮する必要があります。そのため今後信頼性が改善するかもしれません。
1位2位をトヨタグループが独占
1位はレクサス、2位はトヨタでした。レクサスは100台あたり135件の問題が報告されていますが、平均が190件ですからかなり優秀です。2位のトヨタでも147件にとどまっており、他メーカーと比較しても明確な優位性があります。
残念なことに、日本車だからといって信頼性に優れているわけではありません。日本のブランドで平均を上回ったのはレクサスとトヨタ以外ではマツダだけで、他は平均以下の結果となっています。それでもスバルや日産は平均に近い数値を出していますが、ホンダやアキュラ、インフィニティは200件を超えており、目を背けたくなるような結果です。日本車の耐久性神話は崩壊したといっても過言ではありません。一方、かつては「マツダ地獄」と言われたマツダが、信頼性で日産やホンダを上回ったのは感慨深いですね。
トヨタグループは車種セグメント別の信頼性でも最も多くの賞を獲得しました。カローラ、カムリ、4Runner、タンドラ、タコマ、レクサスIS、レクサスES、レクサスNX、レクサスRXと、全18部門のうち10の部門で賞を獲得しています。
なお、2024年の調査で最も信頼性が高いとされたモデルは、ポルシェ 718ケイマン/ボクスターでした。
EVはやはり壊れやすい?
パワートレイン別に見てみるとEVの問題が最も多く、100台あたり256件も報告されています。PHEVは216件、ハイブリッドは191件、ICE(内燃機関)車は187件です。
また、EV所有者の39%が3年以内にタイヤを交換したと回答しています。ちなみにICE車の場合は20%でした。EVは車重が重いためタイヤの消耗が激しく、追加のコストが発生しているようです。
ちなみにテスラについては、この調査の受賞基準を満たしていないとのことで、調査対象に含まれていません。しかしテスラは100台あたり252件と推定されています。
ハイテクは問題児
車両のどの部分で問題が発生しているかというと、最も多いのがインフォテイメント・システムです。100台あたり49.1件発生しており、2番めに多い外装トラブルのおよそ2倍となっています。Apple CarPlayやAndroid Autoの接続に関する問題が最も多く、それに続くのが音声認識の問題です。
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