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TCRのマシン一覧とレギュレーション【2/10更新】

更新日:

スーパー耐久ST-Rクラスで、TCRマシンが走り始めました。
また、2018年からはWTCC(世界ツーリングカー選手権)が、クラス1ツーリングカーからTCRマシンにレギュレーションを変更し、選手権名も新たにFIA WTCRとして再スタートします。
世界各地でTCRシリーズが始まっていますし、TCRマシンの走れる場所は増え続けているのです。

TCRは「ツーリングカーレース版のFIA-GT3」をコンセプトとして作られた規格です。
FIA-GT3と同じく、ハンデ(バランス・オブ・パフォーマンスのこと。BOP)によって多様な車種の参戦を促し、接近戦を演出するだけでなく、安価にマシンを供給することを目的としています。

今回はTCRのレギュレーションと、現在主流になっているマシンのスペックをご紹介します。

更新情報

ヒュンダイ i30 N TCRの参戦情報を追記しました。(2018/2/10)

ヒュンダイ i30 N TCRの画像と情報を追加しました。(2018/2/9)

プジョー308 TCRの画像と情報を追加しました。(2018/1/5)


TCRのテクニカルレギュレーション

まず、参戦できるのは4ドアもしくは5ドアの車両のみとなります。

車両サイズは全長が最大4.2m、全幅が最大1.95mです。

車両の最低重量は、生産車用ギアボックス付きなら1250kgレース用ギアボックス付きなら1285kgとなっています。
いずれもドライバー込みの最低重量です。

エンジンの排気量は2.0リッターまで
ターボ付きならガソリンでもディーゼルでも構いません。

レーシングカーなのにウェットサンプでなければならないのは、興味深いポイントです。
おそらくコスト削減のためでしょう。

また、触媒は生産車の部品を使用しなければならないと決められているのも、TCRならではです。

駆動方式は2WDのみギアボックスは生産車のものを使うか、TCRで定めたシーケンシャル・ギアボックスを使用します

サスペンションは生産車と同じレイアウトでなければなりませんが、フロントサスのパーツは自由にデザイン可能、リアサスのパーツも強化することができます。

ブレーキはフロントが6ピストン・380φまで、リアが2ピストンまでです。
リアは生産車のABSを使用できるみたいですね。

ホイールは10×18インチ
最低地上高は80mmと高めに設定されています。

BOPの調整幅は、+70kg〜−20kgまでの範囲です。
FIA-GT3とは異なり、吸気リストリクターによる調整は行われていません。

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TCRマシン一覧

かつてはフォード・フォーカスやスバル・WRX STIなども参戦していたのですが、競争力にとぼしく使うチームが無くなってしまったようです。

この項目ではTCRで今も活躍している主流マシンのスペックを紹介します。

フォルクスワーゲン ゴルフGTI TCR

画像の出典: leopardnatural.com

フェイスリフトされたゴルフGTI TCR。バンパー形状が異なる。
リアフェンダーの形状が変化した他、スワンネックの形状も変更されている。

参戦台数がもっとも多いマシンです。
2016年はLEOPARD RACINGのゴルフGTI TCRが、TCRインターナショナルシリーズのチャンピオンに輝きました。

主要諸元
最高出力(ps)/rpm 330/6200
最大トルク(Nm)/rpm 420/2500
ギアボックス 6速シーケンシャル(パドルシフト)
フロントサスペンション マクファーソンストラット
リアサスペンション マルチリンク
全長/全幅/全高(mm) 4372/1950/1368
車重(kg) 1285(TCR最低重量)
0-100km/h(秒) 5.3
最高速(km/h) 230
価格(ポンド) 79,000

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セアト・レオン カップレーサーTCR

画像の出典: vwvortex.com

画像の出典: seat-sport.com

ワンメイクレース用のレオン カップレーサーを、TCR用に仕立て直したマシンです。
ワンメイクレースではギアボックスにDCTが用いられているのですが、TCR仕様では6速シーケンシャルとすることで、レギュレーションに合わせてあります。

主要諸元
最高出力(ps)/rpm 350/6200
最大トルク(Nm)/rpm 420/2000-5000
ギアボックス 6速シーケンシャル(パドルシフト)
フロントサスペンション マクファーソンストラット
リアサスペンション マルチリンク
全長/全幅/全高(mm) 4363/1950/不明
車重(kg) 1150
0-100km/h(秒) 5.2
最高速(km/h) 230
価格 不明

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アウディ・RS3 LMS

TCR Germanyに参戦するNiels Langeveldのマシン。

画像の出典: autosportnieuws.be

このマシンはスーパー耐久・ST-Rクラスに参戦することが決まっています。
一番新しいマシンなので実力は未知数です。

主要諸元
最高出力(ps)/rpm 330/不明
最大トルク(Nm)/rpm 410/不明
ギアボックス 6速シーケンシャル(パドルシフト)
フロントサスペンション 不明
リアサスペンション 不明
全長/全幅/全高(mm) 4258/1950/1340
車重(kg) 1160
0-100km/h(秒) 4.5
最高速(km/h) 不明
価格(万円) 1835

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ホンダ・シビックタイプR TCR

画像の出典: jasmotorsport.com

WTCCでもホンダと提携している、イタリアのJASモータースポーツが製作したマシンです。
2016年のマカオ・ギアレースでは、ティアゴ・モンテイロのドライブで優勝しています。
台数はVWやセアトより少ないものの、戦闘力では決して劣っていません。

日本では童夢がこのマシンでスーパー耐久に参戦します。
以下のスペックは、2016年モデルのものです。

主要諸元
最高出力(ps)/rpm 330/不明
最大トルク(Nm)/rpm 400/不明
ギアボックス 6速シーケンシャル(パドルシフト)
フロントサスペンション マクファーソンストラット
リアサスペンション トーションビーム
全長/全幅/全高(mm) 不明
車重(kg) 1260
0-100km/h(秒) 不明
最高速(km/h) 不明
価格(ユーロ) 121,950

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プジョー308 TCR

ついにプジョーもTCRマシンを繰り出してきました。
308 TCRは、ワンメイクレース用の308レーシング・カップをベースに、改良を加えたマシンです。

エンジンは350ps・450Nmを発生する1.6リッター・直4ターボで、パドルシフト付き6速シーケンシャル・トランスミッションを介して前輪を駆動します。

タイヤは270/65で、ホイールは18インチです。
フロントには378φ、リアには270φという巨大なベンチレーテッドディスクブレーキを装着しています。
フロントのブレーキキャリパーは6ポット、リアは2ポットです。

価格は109,000ユーロとなっています。
2018年の春からデリバリーが開始される予定です。

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ヒュンダイ i30 N TCR

ヒュンダイがアメリカのブライアン・ハータ・オートスポートと提携して開発したのが、i30 N TCRです。
「N」というのはヒュンダイのスポーティーブランドで、開発拠点がある韓国・南陽の「N」からとっているのだそうです。
ブライアン・ハータ氏はかつてアメリカのCART(Championship Auto Racing Teams)で活躍したドライバーで、現在は自身のチームであるブライアン・ハータ・オートスポートを率いて、インディカー(アンドレッティ・オートスポーツとのジョイントだが)にも参戦しています。

参戦初年度のi30 N TCRは、アメリカのピレリ・ワールド・チャレンジにワークス参戦するのみで、WTCR(WTCCの後継シリーズ)にはエントリーしないようです。
ピレリ・ワールド・チャレンジにはヒュンダイグループのキアがワークス参戦していたので、それに替わる形でエントリーするのだと思います。

エンジンは350ps2リッター・直列4気筒ガソリンターボを横置きに搭載。
トランスミッションはシーケンシャルの6速です。

ブレーキはブレンボで、フロントに6ポット、リアに2ポットキャリパーを装着しています。
ブレーキディスク径はフロント15インチ(381mm)、リア10.9インチ(277mm)です。
どのメディアの報道を見ても、フロントのディスク径がレギュレーションを1mmオーバーしているのですが、多分プレスリリースのミスだと思います。
約15インチ、ということなのでしょう。

車重は1282kgということで、レギュレーションの最低重量よりも3kgほど軽く仕上がっています。
ピレリ・ワールド・チャレンジは基本的にプライベーター主体のレースなので、ヒュンダイ・ワークスは初年度から上位争いを繰り広げるに違いありません。

2018年2月10日追記

TCRヨーロッパでも、ドイツの強豪チームであるターゲット・コンペティションが、ヒュンダイ i30 N TCRを走らせるようです。
ユーザー数を着実に増やしていることを見ても、ヒュンダイ側がかなり力を入れていることがわかります。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の関連記事もぜひご覧ください。

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