デイリーF1ニュース(2017年4月25日号) ホンダに対する英国メディアの偏向報道

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最新のF1ニュースをコンパクトにまとめてお送りするデイリーF1ニュース
本日のヘッドラインは以下のとおりです。

  • ホンダに対する英国メディアの偏向報道
  • ルノー、アロンソ獲得に興味なし?
  • Fインディア、空力改善へ新フロア導入

それではご覧ください。


ホンダに対する英国メディアの偏向報道

イギリスのautosport.comが、「F1ストラテジーグループ、ホンダの規則違反を検討」という見出しで、ホンダ救済のためにFIAが介入するかもしれないと報じています。

これは2016年4月に宣言された、パワーユニット(PU)の格差是正措置のことであり、デイリーF1ニュース(2017年4月1日号)でも既に触れています。

火曜日(つまり今日)のF1ストラテジーグループの会議で、この件について検討されるそうなのですが、問題はautosport.comの報道の仕方です。

この宣言は、別にホンダのみを対象としているわけではありません。PUの格差がラップタイムで0.3秒以上あると見なされた場合には、ルノーだろうとフェラーリだろうと救済されます

autosport.comにも0.3秒の件は記載されていますが、問題は見出しです。
F1ストラテジーグループはホンダがエンジンのライバルに追いつくのを手助けするために、介入を検討するよう呼びかけている」と、まるでFIAがホンダだけを特別扱いしているかのように書かれています

そして英国autosport.comの翻訳記事を載せている日本のas-web.jpはといえば、
苦しむホンダF1の救済策をライバルたちが協議へ。基数制限のペナルティ撤廃も?
と、さらに酷い見出しを付けています。

何度も書きますが、PUの格差是正はホンダだけを対象にしたものではありませんルノーが救済される可能性も十分にあります
また、性能均衡は各チームの勢力を均衡させ、スポーツとしての公平な競争環境を生み出すためのものですから、規則違反でもありません。
勢力均衡が規則違反だというなら、サラリーキャップやウェーバードラフトを採用しているNBAやNFLなどは、規則違反の塊になってしまいます。

ところが英国メディアはマクラーレンを擁護したいからなのか、「ホンダの規則違反」だの「ホンダを手助け」だのと、わざと勘違いさせるような見出しを付け、意図的に読者が誤読するよう仕向けています。

そして情けないのは、それに乗っかってしまう日本のメディアです。「海外で報道されている」ということで思考停止して、偏向報道の片棒をかついでいるのですから。

そもそもPUの性能均衡という話が2016年に出てきたのは、2015年にルノーPUのあまりの出来の悪さにブチ切れたレッドブルがF1撤退をほのめかしたためであり、ホンダを引き止めるためのものではありません。
10年計画でのF1参戦を確約しているホンダには、引き止め工作が必要ないからです。

Source: Formula 1 Strategy Group set to discuss rules breaks for Honda | autosport.com

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ルノー、アロンソ獲得に興味なし?

2005年のイモラでシューマッハーとの大バトルを制したアロンソは、世代交代を強烈に印象づけた。

画像の出典: skysports.com

フェルナンド・アロンソがマクラーレンと交わしている契約は、2017年までとなっています。

となると残留か移籍かという話が出て来るのですが、アロンソは低調なマクラーレン・ホンダを見限り、チームを出て行くという見方が大半です。

そして移籍先として有力視されているのがルノーです。
アロンソがルノーに所属していた2005年と2006年には、ミハエル・シューマッハー+フェラーリを打ち破って、ワールドタイトルを獲得しています。

しかしルノーのシリル・アビテブール氏は、「私は過去に住んでいない」とし、アロンソ獲得に否定的な見方を示しました。

アビテブール氏個人としては、エンストン(ルノーF1の本拠地)で働き始めた際にアロンソが居たので、かつて栄光を築いたアロンソ+ルノーというタッグには思い入れがあるそうですが、「状況が変わった」「最終的なドライバーラインナップは、将来のために正しいものになる」と、やはりアロンソ獲得に乗り気ではないようです。

Source: Renault may bid for Alonso’s services, but with conditions | en.f1i.com

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フォース・インディア、空力改善へ新フロア導入

これまでの3戦で、フォース・インディアは2台ともにポイントを獲得していますが、チームはVJM10のペースに失望しているようです。

フォース・インディアのボブ・ファーンリーによると、VJM10の弱点は低中速コーナーなのだとか。
そうなった原因は、風洞実験と実走行の相関関係がズレていたためだそうです。
この問題を修正すべく、フォース・インディアはスペインで新フロアを導入します。

ロシアGPでは新フロアは導入されないものの、バーレーン・テストで行われた作業によって、弱点をいくらか軽減できる見通しなのだとか。
昨年はコンストラクターズランキング4位と大躍進したフォース・インディアは、その地位を今年も守れるのでしょうか。

Source: Force India expects new floor to fix aero problems | motorsport.com

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前日のデイリーF1ニュース
デイリーF1ニュース(2017年4月24日号)| 車知楽

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デイリーF1ニュース(2017年4月26日号)| 車知楽

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