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新型シビックタイプR ニュルでFF最速タイム達成も……残る疑問

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ホンダ新型シビックタイプRが、ニュルブルクリンクでFF最速タイム、7分43秒80を記録しました。

しかしタイムアタック車両の装備が市販車と異なるうえ、シビックタイプRのパッケージング自体に疑問が残るなど、この記録を素直に喜べないのも事実です。

今回はシビックタイプRのニュルFF最速タイムにまつわる、さまざまな疑問について考えていきます。

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新型シビックタイプRのレコードラップ

The 2017 Civic Type R – “Hot Lap”
Catch the action as the 2017 Civic Type R sets the new lap time record for front-wheel drive (FWD) production vehicles at Nürburgring with our onboard camera. Learn more about the Type R here:

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新型シビックタイプRのタイムはどのくらい速いのか

今回の7分43秒80というタイムは、果たしてどの程度の位置付けなのでしょうか。
そこで近いタイムの車をまとめてみました。

車名 タイム
BMW M4 CS 7:38
718ボクスターS 7:42
新型シビックタイプR 7:43.80
ゴルフGTIクラブスポーツS 7:47.19
シビックタイプR(FK2) 7:50.63
BMW M4 7:52
BMW M5 7:55
コルベットZ06(C5) 7:56
BMW M2 7:58

最新型のボクスターSとほぼ同等のタイムを出せるFFというのは驚異的ですね。

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FF最速タイムに対する疑問

新型シビックタイプRのFFレコードタイムはたしかに素晴らしいのですが、いくつかの疑問点も残されています。

疑問1 タイヤが標準装着と異なる

タイムアタック車両が装着していたタイヤは「ミシュラン・パイロットスーパースポーツカップ2」なのですが、市販車に標準装着されているのは「コンチネンタル・コンチスポーツコンタクト6」です。

市販車と異なるタイヤでアタックしたタイムでは、シビックタイプRが速いことの証明にはならないでしょう。

疑問2 ディスプレイ・オーディオと後部座席が外されている

オーディオなどの快適装備を外すのは、最近はチューニングカーでもあまりやらない。

タイムアタック車両は、安全のためにロールケージが組まれていました。
そのかわりディスプレイ・オーディオシステムと、後部座席を外してタイムアタックしたそうです。

ホンダの主張では、ロールケージの重量分を相殺するためだとのことですが、タイヤの場合と同様に、市販車と異なるチューニングを行ってタイムアタックするのは、不適切だと思います。

疑問3 最速狙いなのにDCTではない

ここまではタイムの正当性に対する疑問でしたが、ここからはシビックタイプRの開発方針に対する疑問です。

タイムアタックした新型シビックタイプRは、6速MT仕様です。
最近は操作の楽しさを重視してMTをラインナップするスポーツカーが増えていますが、最速タイムを狙うなら、DCTは必須といえます

なぜならDCTの方が、圧倒的に変速スピードが速いからです。
世界ラリー選手権でインプレッサWRCに乗っていたコリン・マクレー(1995年のWRCチャンピオン)が、Hパターンの6速MTでシフトチェンジするときのスピードが、たしか0.15秒だったと記憶しています。
しかしフェラーリF430のDCTなら、たったの0.06秒です。

シビックタイプRのライバルと目されているゴルフGTIルノー・メガーヌR.S.は、当然の如くDCTを搭載しています。
モデルチェンジのタイミングの違いで、今回はシビックタイプRがFF最速の称号を手に入れましたが、DCTを搭載するライバルがモデルチェンジすれば、またすぐに塗り替えられてしまうことでしょう。
三日天下になりかねないことをなぜやるのか、正直疑問です。

疑問4 最速狙いなのにパワーで見劣りする

新型シビックタイプRの最高出力は310psであり、ゴルフGTIクラブスポーツSと同値となります。
つまり後発なのに、パワーでライバルを上回ることができなかったのです。

次期AMG A45は、シビックタイプRと同じ2リッターターボでありながら、400psオーバーになると言われています。
次期ゴルフGTIクラブスポーツSも、間違いなく310psを上回ってくるでしょう。

もちろんAMG A45は4WDですから、シビックとは駆動方式が異なります。FFなら400psも必要無いという考え方もあるでしょう。
しかし最速狙いなら、パワーはあればあるほど良いですし、トラクションコントロール等の電子制御が発達した今の車なら、有り余るパワーも邪魔にはならないはずです。

トランスミッションと同じく、エンジンスペックもすでに陳腐化しているように感じられるのは、筆者だけでしょうか。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の関連記事もぜひご覧ください。

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