ATS GT マクラーレンの技術を用いたイタリア製スーパーカー

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オートモビリ・ツーリズモ・エ・スポート(Automobili Turismo e Sport, 以下ATSと呼称)が、長らく開発していたスーパーカー「ATS GT」を発表しました。
ATSは、スバルのF1エンジンを設計したことで日本でも有名なカルロ・キティなどが設立した会社です。

今回はATS社の成り立ちについて簡単に触れた上で、ATS GTの画像とスペックを紹介します。


ATSとは?

ATS社は、元フェラーリのエンジニアであるカルロ・キティやジオット・ビッザリーニが、1962年に設立した会社です。
エンツォ・フェラーリと対立した結果フェラーリを飛び出した彼らは、ATS社を設立して、スーパーカービジネスとF1の両方で対抗しようと考えたのです。

1963年にはATS 2500GTというスポーツカーを発表。
その年のベルギーGPにティーポ100というマシンでエントリーするなど、当初は相当な勢いがあったのですが、F1活動はその年にたった5戦走っただけで終了し、2500GTも人気が出ることなく終了するなど、結局ATSのプロジェクトは全て失敗に終わりました。
65年には会社自体が倒産しています。

しかし設立から50年後、新しい所有者Daniele Maritanが現れ、ATSのブランドを復活させたのです。

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ATS GTの概要

エクステリア

ATS GT ローンチエディション

サイドビューはなかなか流麗だ。

かなり個性的なリア周り。

マクラーレンと同じくディへドラルドアだ。

今回発表されたのはローンチエディションです。
ミッドシップ・スポーツカーの典型例のようなデザインですが、リア周りはなかなか個性的ですね。

ボディサイズはランボルギーニ・ウラカンランボルギーニ・アヴェンタドールの間に位置するということですから、全長4,500~4,700mm程度だと推測されます。

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インテリア

ATS GTのインテリア

カーボンの模様が美しいステアリング。メータークラスターも独特だ。

収まりの良さそうなシート。

ギアセレクター周りはシルバーで統一されている。

3連メーターはデジタルモニタっぽい。

ダイヤル?の間にトグルスイッチがある。

モード選択ボタンのようだが……詳細は不明。

ドアに仕込まれたスピーカーも存在感抜群。

「高性能なパッケージに包まれた、比類のない快適さを提供する」というATSの主張のとおり、非常に高級感のあるインテリアです。
長旅にも対応できるように設計されています。

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シャシー

シャシーとボディワークはカーボンファイバー製です。
これらにはおそらくマクラーレンの技術が用いられています。

ブレーキはブレンボ製のカーボンセラミックブレーキです。
サスペンションはダブルウィッシュボーン式で、タイヤはミシュラン・パイロットスポーツS4またはカップ2を装着、ホイールは20または21インチとなっています。

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パワートレイン

エンジンは3.8リッター・V型8気筒ガソリンツインターボです。
このエンジンもマクラーレンのものだと考えられています。
エンジンの仕様は、730ps・780Nmを発生するものと、827ps・949Nmを発生するものの2つです。

デュアル・クラッチ・トランスミッションを搭載するマクラーレンとは異なり、ATS GTは7速オートマチックを採用しています。
それでも0-96km/hは2.9秒という強烈な速さです。

手溶接で仕上げられたチタン・エキゾーストは、Sistema-Trioと名付けられました。
これは3つのマフラーを持つアクティブなシステムで、コルサ・モードを選択すると中央のマフラーに排気をバイパスし、よりアグレッシブなサウンドを響かせることができます。

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価格・発売日

ローンチエディションは12台限定生産で、価格は740,000~850,000ユーロとのことです。
約1億円ですね。

発売日がいつなのかはアナウンスされていませんが、そもそも12台しか生産されないわけですから、発注したからといって購入できるとは限りません。
購入できたとしても、気長に待つ必要があるんでしょうね。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の関連記事もぜひご覧ください。