デイリーF1ニュース(2017年4月5日号)

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最新のF1ニュースをコンパクトにまとめてお送りするデイリーF1ニュース
今日のニュースは以下のとおりです。

  • ウェーレインの未来に暗雲垂れ込める
  • マクラーレン「自前でエンジンを作る計画はない」
  • ホンダの体制変更の効果が出るには時間がかかる
  • リバティ・メディアはオーバーテイク増加を狙う?

それではご覧ください。

画像の出典: media.f1i.com


ウェーレインの未来に暗雲垂れ込める

オーストラリアGP金曜フリー走行が、ウェーレイン最後のF1ドライブとなってしまうのか?

画像の出典: media.f1i.com

レース・オブ・チャンピオンズでクラッシュし、治療に時間を取られた影響で、パスカル・ウェーレインはオフシーズンに十分なトレーニングができず、F1を戦える体力に達していないと判断され、開幕戦だけでなく中国GPも欠場することが決定しました。

しかしザウバーが中国GPでもアントニオ・ジョビナッツィをエントリーさせると発表したのは、ウェーレインが「少なくとも中国GPの金曜日は走りたい」とコメントした翌日だったのです。

しかもザウバー側はウェーレインの体力に関して、なぜか医師の診断等を提示していません。
また、ウェーレインは月曜日にメルセデスのF1シミュレーターに入っていたという情報もあります。
ザウバーのドライバーなのに、なぜメルセデスのシミュレーターを使わなければならないのか、最近の彼の行動には疑問点が多いです。

かつてアイルトン・セナのフィジカルコーチを務めていた人物がウェーレインの体力トレーニングを指導しているようですが、体力だけが問題ではないのかもしれません。

Source: Rumors swirling around Wehrlein’s 'fitness’ issue | en.f1i.com

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マクラーレン「自前でエンジンを作る計画はない」

画像の出典: media.f1i.com

マクラーレンのエグゼクティブ・ディレクターであるザック・ブラウン氏は、マクラーレンが独自にF1エンジンを作ることを否定しました。

「われわれが緊密に協力している株主のいくつかは共通していますが、マクラーレン・オートモーティブは、マクラーレンF1チームとは異なる事業部門です」とブラウン氏。

「彼らのエンジンはマクラーレン製のエンジンですが、F1チームは経済的な優先順位が異なり、レースを行う上でさまざまな方法を持っているため、われわれはそのような(独自にF1エンジンを作るという)話をしたことがありません」

「われわれはエンジンメーカーではなく、レーシングチームであり、コンストラクターです」

このような噂が出まわるのは、ホンダPUのパフォーマンスが一向に向上しないからですが、ブラウン氏はホンダをどのように見ているのでしょうか?

「ホンダは非常にオープンだ。われわれは出来る限り早く競争力を身につけるために彼らと協力しており、最終的には共にワールドチャンピオンシップを獲得するという究極の目標に立ち戻っているので、互いの関係に本当の緊張はありません。われわれが話すのは、この状況から如何に抜け出すかということだけです」

Source: McLaren has no plans to build its own engine – Brown | en.f1i.com

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ホンダの体制変更の効果が出るには時間がかかる

画像の出典: ja.hondaracingf1.com

ホンダはオフシーズンテストで発生した問題に対処すべく行った、組織的・人的な変更の効果が出るまでには、まだまだ時間がかかるだろうと話しています。

ホンダのF1プロジェクト総責任者である長谷川祐介氏は、プロジェクトの裏側に変化があったかという質問に対し、「はい、詳細は明らかにしていませんが、組織とメンバーにいくつかの変更がありました。ただし通常は1週間や2週間で影響が出るものではなく、より長期的なものです」と答えました。

ホンダは懸念された信頼性に関してはクリアしたものの、パフォーマンスではパワーユニットとして4番手の地位(つまり最下位)に甘んじています。
組織の変更で開発能力を立て直せるのか、その答えはホンダが母国GPを迎えるころには出ているはずです。

Source: Honda calls for patience after reorganization | racer.com

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リバティ・メディアはオーバーテイク増加を狙う?

F1の新オーナーであるリバティ・メディアは、これまでF1に80億ドルを投資しています。

この投資を正当化するためには、F1の価値を高める以外にありません。
つまり視聴率を高め、観客動員数を増やし、広告主を満足させるしかないのです。

しかしアルバート・パーク・サーキットで行われた開幕戦では、オーバーテイク・シーンはほとんど──テレビで確認できたのは2回だけ──ありませんでした。

オーバーテイクシーンこそがサーキットレースの醍醐味である以上、新レギュレーションの影響で抜きづらくなったことは問題です。
オーバーテイクしやすいといわれる上海国際サーキットでもオーバーテイクが少なかった場合には、何らかの対策が講じられる可能性があります。

FIAはすでにDRS(Drag Reduction System)を変更する必要があるかどうか調査しており、DRSのアクティベーション・ギャップ(DRSの作動条件となるタイム差)を1秒から2秒に拡大するという選択肢を模索しているようです。

また、リバティ・メディアのスポーティング・ディレクターであるロス・ブラウン氏は、DRSに頼らず、徹底したエンジニアリングによって接近戦を増やそうとしています。

どちらにしろ今シーズンの早い段階で、何らかの対策が取られるのは確実です。

Source: Pass or fail: How will Liberty respond to calls for more overtaking? | f1fanatic.co.uk

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前日のデイリーF1ニュース
デイリーF1ニュース(2017年4月4日号)| 車知楽

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デイリーF1ニュース(2017年4月6日号)| 車知楽

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