デイリーF1ニュース（2017年10月24日）ブラウン「メルセデスの成功はF1ビジネスに有害」
最新のF1ニュースをコンパクトにまとめてお送りするデイリーF1ニュース。
本日のヘッドラインは以下のとおりです。
- ブラウン「メルセデスの成功はF1ビジネスに有害」
- F1、金曜セッションの廃止を検討
- クビアト、再びシートを失う
それではご覧ください。
ブラウン「メルセデスの成功はF1ビジネスに有害」
現在はF1のモータースポーツディレクターを務めているロス・ブラウンですが、以前はメルセデスに所属していました。
そのブラウンが、メルセデスの成功を「純粋にレギュレーションのおかげ」「<持続可能ではない」「ビジネスには役立たない」「莫大な予算の悪質なループ」だと、徹底的にこき下ろしています。
「現在の支配的なチームであるメルセデスは、F1で最も大きなリソースを持っている」とブラウン。「彼らはトラック上で結果を残すために、1年に5億ドル（550億円）以上の予算をF1プログラムに費やしている。それは素晴らしい業績だ」
「問題はグリッド後方にいる人よりも4秒も速く、ビジネスにとっては良くないということだ。本当に持続可能ではない」
「支配的なチームが勝利したときに起こるのは、予算の増額だ。支配が終わるまでの間、支配的な状態を維持するために多くを費やす」
「その支配が消え去ると、巨大な予算がマズイことになる。成功していないのに、巨額の予算を費やすことになるからだ」
ブラウンは規制当局による監視とコントロールが必要だと考えているようです。
予算の具体的なレベルとしては、「勝利していなくても正当化できるレベル」を適切と考えているようです。
重要なのは、ブラウンのこのコメントが、メルセデスのコンストラクターズ4連覇決定直前に発せられたことでしょう。
このタイミングで発言すれば、メルセデス以外のメーカーやチームを味方につけられるという思惑があってのことだと思います。
Source: Brawn says Mercedes’ success is “no good for the business" | pitpass.com
F1、金曜セッションの廃止を検討
F1が金曜日の練習セッションの廃止を検討しています。
現在はフリープラクティス1と2が行われていますが、やがて無くなるかもしれません。
廃止の理由のひとつは、物流上の問題です。
2018年のF1は全21戦を予定していますが、リバティ・メディアはさらに増やすつもりのようなので、マシンやモーターホームを輸送する時間が足りないのでしょう。
経済上の理由もあります。
金曜日のチケットは土日よりも安いため、収益的にはあまり旨味がありません。
例えばイギリスGPでは、決勝レース（日曜日）のチケットが155ポンドなのに対し、金曜日のそれは75ポンドと、半分以下の設定になっています。
予選や決勝といった見どころが無い金曜日は客入りが悪く、必然的に価格を下げざるを得ないのです。
しかし金曜日の練習セッションが無くなると、新人ドライバーが走り込む貴重な機会が失われてしまいます。
現在のF1では、テスト日数が厳しく制限されているため、レースウィークの練習セッションは、数少ない走行機会です。
それが奪われるとなると、新人にとってはますます厳しい環境になってしまいます。
なんとか金曜日の走行を残してもらいたいものですが……。
F1 considers cancelling Friday practice sessions | pitpass.com
クビアト、再びシートを失う
トロロッソは次のメキシコGPに、ピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーのラインナップで臨むことを明らかにしました。
よってダニール・クビアトは、シートを失うことになります。
ガスリーもハートレーも、シーズン途中からのエントリーであるにもかかわらず、F1でのレースをそつなくこなしていましたから、トロロッソとしては、もはやクビアトにこだわる必要が無くなったのでしょう。
問題は来年です。
ガスリーとハートレーというF1経験に乏しい2人が、果たしてホンダのワークスドライバーとして開発していけるのか。
もしかすると、どちらかは今年限りになるかもしれません。
Source: Toro Rosso drop Kvyat again, Hartley and Gasly will race in Mexico | fifanatic.co.uk
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