マクラーレン セナGTR 1トンのダウンフォースでサーキット最速!?

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マクラーレンが、サーキット走行にフォーカスした「セナGTR」を公開しました。
ただでさえ速いマクラーレン・セナを、さらに過激にした特別仕様車です。

今回はマクラーレン セナGTRの概要をご覧ください。

更新情報

正式発表された内容に合わせてページ内の記述を修正し、市販バージョンのセナGTRの画像を追加しました。(2019/03/11)

スパイショットを追加しました。(2018/11/21)


マクラーレン セナGTRの概要

エクステリア

スパイショット

セナGTRのスパイショット。

フェンダー上には、コンセプトには無かったルーバーが設けられている。

巨大なリアウイングだが、標準車のセナと同じものに見える。

コンセプトとは異なり、標準車のセナと同じディフューザーが装着されている。
画像の出典: carscoops.com

このテストカーは非常に初期のプロトタイプということで、最終仕様までにはエアロが変更される可能性があります。
そのためかフロントスプリッターやディフューザーなどは、コンセプトほど過激ではありません。
しかしフロントフェンダー上に設けられたルーバー(もしくはダクト)や、サイドウォールに厚みのあるレーシングタイヤなど、スタンダードなセナとは明らかに異なる仕様になっています。

セナGTRコンセプト

セナGTRコンセプト。

ちりとりみたいなスプリッターが付いている。

レーシングカーよりも過激なエアロだ。

セナ特有の奇妙な形をした車体から、巨大な空力パーツが生えている。

巨大なエアインテーク。

リアウイングの巨大さには、目を見張るものがある。

ディフューザーも巨大だ。

美しさは皆無。速さを徹底的に追求した外観だ。

セナGTRは最大1,000kgものダウンフォースを発生します
元のマクラーレン セナが800kgだったので、25%もダウンフォースが増えたことになります。
大型化されたフロントスプリッターやリアディフューザー、そして再配置されたアクティブリアウイングが、大きなダウンフォースを生み出しているのです。

とくにアクティブリアウイングからの気流を、ディフューザーを抜けてきた気流に結合させることで、低速でもより大きなダウンフォースを発生させることが可能になりました。

市販バージョンのセナGTR

ついに完成したセナGTR

過激さはコンセプトと同様だが、細部はかなり異なっている。

スプリッターは前後長がコンセプトよりも短くなったが、カナードは大型化されている。

フロントフェンダー後端のデザインも全くの別物となった。

コンセプトとは異なり、リアウイングの翼端板が下部まで伸びている。

リアウィングはシンプルな形状に。また、リアエンドにはガーニーフラップが追加されている。

コンセプトでは後方に飛び出していたディフューザーも普通の形状に。

迫力がありすぎる後ろ姿。車間距離を取りたくなる。

コンセプトとはディテールがかなり異なっていますが、相変わらず過激な見た目をしています。

ただしこの過激なエアロは、決して虚仮威しではありません。
セナGTRは250km/h走行時に、1トンを超えるダウンフォースを発生するのです。
乾燥重量が1,188kgなので、車重の約84%ものダウンフォースを生み出せることになります。
コーナリングパフォーマンスは圧倒的でしょう。

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インテリア

カーボンファイバー製のレーシングシートが装着されています。
トリムはカーボンですが、ヘッドライニングはアルカンターラ製です。
ステアリングホイールはクイックリリース可能なGT3マシン風のもので、計器類はシンプルなデジタルインストゥルメントクラスターにまとめられています。
カーペットやインフォテインメントなどは、軽量化のために除去されました。
また助手席はオプション扱いです。

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シャシー

スタンダードなセナと同じく、シャシーはカーボンファイバー製の「モノケージ」です。

画像は「モノケージⅡ」

ブレーキを大型化するため、セナGTRのホイールは19インチに拡大されています。
それに合わせてフェンダーもワイドになりました。

また、軽量化のためにフロントおよびサイドのウィンドウが、ポリカーボネート製のものに交換されています。

優れた「アクセシビリティ」

マクラーレンによるとセナGTRは、アクセシビリティに配慮されているのだそうです。
といっても、乗り降りしやすさのことではありません。
パフォーマンスへのアクセシビリティです。

セナGTRは、95%のドライバーがマシンパフォーマンスの95%にアクセスできるように設計されています
より大きなカーボンセラミックブレーキを装着するために、ホイールが大型化されたのもそのためです。

GT3用サスペンションの改良版が搭載されているのも、セナGTRの挙動を予測しやすくするためなのだとか。
ABSやピットレーン用の速度制御システム、タイヤ空気圧モニター、ブレーキパッド摩耗センサー、ブレーキディスク・ワイプ(拭う)技術、衝突防止レーダー、リアウイングのエアブレーキ機能などが搭載されており、パフォーマンスへのアクセシビリティを向上させています。

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パワートレイン

4.0リッター・V型8気筒ツインターボは、スタンダードなセナよりも25ps多い825psを発生します。
最大トルクは800Nmで変更はありません。

トランスミッションは7速シームレスシフト。
ドライブモードは「Track」「Race」「Wet」の3つです。
Wetモードは、ウェットタイヤ用に新設計されました。

0-100km/h等のパフォーマンスに関しては、まだ発表されていません。
とはいえ乾燥車重は1,188kg(パワーウェイトレシオは1.44)しかありませんから、その加速性能は推して知るべしです。
ちなみにスタンダードなマクラーレン セナの乾燥重量は1,198kgですから、セナGTRは10kg軽量化されたことになります。

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価格・発売日

75台限定生産のセナは、110万ポンドもする超高級車ですが、すでに完売しているそうです。

生産は2019年9月から開始されます。

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