次期718ケイマン/ボクスターはEVになるかもしれない

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次期ケイマン/ボクスターは、EV(電気自動車)になるかもしれません。
ポルシェの副社長であるLutz Meschke氏は、AUTOCARの取材に対し、「スポーツカーの分野で、EVについて考え始める必要がある。電動718は、将来的に非常に良いステップとなるだろう」と答え、ケイマンとボクスターのEV化に前向きな姿勢を示しました。

しかし、しかし比較的安価な入門スポーツカーを高価なEVに置き換えたとして、果たして勝算はあるのでしょうか?


EVケイマン/ボクスターは成功するか?

2011年に発表されたボクスターのEVプロトタイプ「ボクスターe」

Meschke氏によると、EVケイマン/ボクスターにはアウディと共有するPPEプラットフォーム(タイカンにも使われている)を採用せず、新しいEV用プラットフォームを新規開発して使うそうです。

新プラットフォームはVWグループ全体で共有するそうですが、多額の開発コストがかかることになります。
そのコストをペイするためには、EVケイマン/ボクスターの販売台数を稼がなければなりませんが、世界最大の自動車市場である中国では、ポルシェのスポーツカーが売れていません
中国市場におけるポルシェのスポーツカー売上は、全体の10%でしかないそうです。

しかしMeschke氏は、ヨーロッパとアメリカの両方でEVスポーツカーの需要があると考えています。

鍵は「内燃機関自動車の追放」

「ヨーロッパの都市への(内燃機関自動車の)アクセスが制限されると思う。都市でスポーツカーを使用できるように、ポルシェからの回答が必要だ」とMeschke氏。
2025~2040年頃に、ヨーロッパ各国は内燃機関自動車の販売を禁止しようとしていますし、ヨーロッパの諸都市は内燃機関自動車の追放を宣言しています。
アメリカのZEV規制も年々厳しくなる一方ですから、EVの販売比率を増やさざるを得ません。
EVケイマン/ボクスターは、そのような行政の動きに乗じたもののようです。

ポルシェのCEOであるOliver Blume氏は、「電気自動車が未来を支配する」と語っています。
ヨーロッパ市場では既に自動車の電化が顕著で、パナメーラの販売台数の約60%がプラグインハイブリッドなのだそうです。
そのうえ行政もEVを後押ししているのですから、後顧の憂い無くEVに投資できるのでしょう。

EVケイマン/ボクスターの発売時期

718ケイマンGTS(2018年型)

EVケイマン/ボクスターの「バッテリーコンセプト」と「ボディスタイル」を決定するためのプロトタイプは、既に最終評価を受けている段階なのだとか。
Oliver Blume氏によると「今後12ヶ月以内に、右に行くか左に行くか決定する」そうです。

ある程度形になっているとはいえプラットフォームから新設計するわけですから、発売されるのは数年後のことでしょう。
ポルシェは2025年までに販売台数の60%をEVにすると宣言しているので、それまでには登場すると思います。

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