フェラーリ P80/C 330 P4に着想を得たサーキット専用のワンオフモデル

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フェラーリがワンオフのスペシャルモデル「P80/C」を公開しました。
かつてのスポーツプロトタイプの精神を、現代に蘇らせようというモデルです。

今回はフェラーリ P80/Cの画像と概要をご覧ください。


フェラーリ P80/Cの概要

P80/Cは、とあるフェラーリ愛好家の要望を受けて製作されたワンオフモデルです。
彼の要求は、「330 P3/ P4」と「ディーノ 206S」という、フェラーリを象徴する歴史的な2台のスポーツプロトタイプにインスパイアされたモデルを作ることでした。

330 P3および330 P4は、かつてル・マン24時間レースでフォード GTとしのぎを削ったスポーツプロトタイプです。
ル・マンでは結局フォードに敗れてしまったのですが、美しいボディは今も人々を魅了しています。

フェラーリ 330 P4

ディーノ 206Sは、330 P3をコンパクトにしたようなモデルです。
リアミッドに搭載する2リッターのV6には、F1からフィードバックされた燃焼室が使われていました。

ディーノ 206S

着想を得た2台と同じく、P80/Cもサーキット専用のモデルです。
FIA-GT3マシンの488 GT3がベースとなっています。

フェラーリ 488 GT3

488 GT3のホイールベースは、ロードカーの488GTBよりも45mm長いです。
その分だけデザインの自由度が増したわけですが、フェラーリスタイリングセンターは、よりキャブフォワードなデザインを選択しています。
これによって330 P4のように、キャビン後部が長いスタイリングとなりました。

フェラーリ P80/C

サーキット専用ということで、ヘッドライトなどは装着されていない。

車体後部が長く、とても美しいデザインだ。

ノーズ後方の開口部はSダクトだろうか。

リア周りはレーシングカー以上にえげつない。

カウルを外してもかっこいいのは、機能美に満ちたレーシングカーならではだ。

リアサスペンション周辺。オンボードサスでないのが意外。

インテリアはGT3準拠。無駄なものは一切無い。

サーキット専用モデルということで、空力に関しても妥協はありません。
現役のレーシングカーである488 GT3と比較しても、P80/Cは空力の効率が5%も向上しているそうです。

フェラーリは詳細なスペックをアナウンスしていませんが、エンジンはおそらく3.9リッター・V型8気筒ツインターボ(600ps/7000rpm)、ギアボックスは7速デュアルクラッチでしょう。

P80/Cのエンジンルーム。

価格も非公表ですが、ベースの488 GT3単体でも555,000ユーロ(現在のレートで約7,000万円)するので、開発費を考慮すると、ベース車両プラスもう1~2台分くらいのコストはかかっているはずです。
オーナーにとっては唯一無二の価値を持つ車なので、金額は関係ないでしょうけどね。

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