2023年のJ.D.パワー米国車両信頼性調査でレクサスがトップに。韓国車も躍進

テクノロジー・業界分析

Toyota C-HR 2021

調査会社J.D.パワーが、2023年の米国車両信頼性調査を発表しました。首位は昨年に引き続きレクサスでしたが、韓国ブランドの躍進が目立つ結果となっています。

今回は米国車両信頼性調査の概要を見ていきます。


2023年の米国車両信頼性調査の概要

調査対象となっているのは2020年モデルの車両です。9つの主要な車両カテゴリにおいて、184もの問題領域をカバーしています。調査の目的は中古車市場における再販価値の促進で、故障だけでなく品質や魅力、使いやすさなど、機能性全体が調査対象です。
最も問題が多かったのはインフォテイメントシステムで、平均で100台あたり49.9件も問題が報告されたそうです。スマートフォンとの接続しにくさや、タッチスクリーンの使いにくさ、USBポートや電源プラグの不十分さ、ナビゲーションの不正確さや地図の古さなどが問題となっています。

全体としてみると、部品交換が必要とされる事態は減っているようです。調査対象となった車両の63%で、過去12ヶ月間の部品交換が減少したとされています。
また、車両あたりの問題報告件数も業界平均で100台あたり186件と、2022年の調査より6件改善しています。

JD Power US Vehicle Dependability Study 2023

問題報告件数が最も少ないブランドはレクサスでした。100台あたりの問題報告件数(Problem per 100 vehicles, PP100)は133件となっています。
2位は現代自動車の高級車ブランド・ジェネシスで、PP100は144件、3位も韓国ブランドの起亜自動車で、こちらのPP100は152件でした。

業界平均のPP100は186件で、これを上回った日本の自動車ブランドは、レクサス、三菱、トヨタ、日産、マツダでした。
平均を下回ったのはホンダ、インフィニティ、アキュラ、スバルとなっています。

比較的健闘しているのがアメリカの自動車ブランドです。ビュイックやシボレーはトヨタを上回るスコアを叩き出していますし、ダッジやキャデラック、GMCも平均を上回っています。Ramやジープも平均に近いスコアを記録するなど、以前よりも信頼性が改善しているようです。フォードやクライスラーは相変わらずですが……。

最下位はランドローバーでした。メルセデス・ベンツやアウディもワースト5にランクインしています。高級車ブランドは最新技術を率先して導入するので、操作に慣れていないユーザーが使い勝手に戸惑い、それがスコアに反映されている可能性がありますが、BMWは平均を上回っているので、メルセデスやアウディには改善の余地がありそうです。

モデル別で見ると、最も信頼できるモデルはレクサス RXとトヨタ C-HRだったそうです。コンパクトカー部門ではトヨタ カローラもトップ3にランクインしており、流石トヨタといえる信頼性を見せています。

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