レッドブルが何を言おうと、F1の現実は変わらない。

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いよいよ追いつめられてきたレッドブル

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レッドブル、ルノー酷評し決別。ホンダにも否定的発言 – AUTOSPORT web

オーナーのディートリッヒ・マテシッツが発言しているということは、本格的にヤバい状況なんでしょう。これまでは何かトラブルが起きても、アドバイザーのヘルムート・マルコが対応していましたから。

ただ彼が何を言おうと、F1を動かしているのはバーニー・エクレストンと自動車メーカーであることに変わりありません。レッドブルがF1から撤退する可能性が現実味を帯びてきました。


繰り返されたルノー批判の代償

メルセデスとフェラーリがワークス・チームを持っている以上、ルノーと手切れとなれば型落ちエンジンか戦闘力に劣るホンダ以外に選択肢が無くなることは、当のマテシッツにも予測できていたはずです。それなのになぜレッドブルは、ルノーへの批判を執拗に繰り返していたのでしょうか?

レッドブルの強気の裏には、VWのF1参戦計画が存在した?

信ぴょう性はともかく、アウディF1参戦の噂は昔からありました。2014年にポルシェがル・マン復帰を果たしたことはその噂を裏付けるものとされ、アウディの去就に俄然注目が集まっていました。

エディ・ジョーダンによれば、VWがレッドブルF1チームを買収する計画があったそうです。

しかし件の排気ガス不正事件により、VWグループのモータースポーツ活動は縮小を余儀なくされるでしょう。たとえF1参戦計画が存在していたとしても、白紙撤回されたであろうことは容易に想像がつきます。

なぜエクレストンは強気なのか?

強気といえば、エクレストンもそうです。F1のトップチームの1つが撤退するかもしれないというのに、積極的に引き止めるような動きは見せていません。

契約の存在

エクレストンが強気なのは、レッドブルとトロロッソに2020年までの参戦契約があるためとされています。しかしレッドブルが本当に撤退した場合は、エクレストンが受け取る違約金よりも大きな損失が発生することは確実です。エクレストンには、レッドブルが2016年もF1に参戦する確信があるのでしょう。

もう1つの契約

FIAとFOMに対しホンダは、F1参入の条件として2年目は2チームにエンジンを供給しなければならいないという合意を結んでいるそうです。マクラーレン側はホンダが他チームにエンジンを供給することに対し拒否権を持っていると主張していますが、ホンダがFIAやFOMとの合意を反故にできるとは思えません。

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レッドブル・ホンダ登場の可能性

筆者は今回のマテシッツの発言を、ホンダから有利な条件を引き出すためのブラフではないかと見ています。

レッドブルはF1に参戦しないと多額の違約金が発生しますし、ホンダはFIAやFOMとの合意があります。エクレストンは有力チームを失いたくありません。

けれどメルセデスエンジンは手に入らず、フェラーリでも型落ちエンジンしか手に入らない。となれば、レッドブルとホンダとエクレストンの利害は一致しており、マテシッツが反対する理由は無いはずです。

なのにホンダという選択肢をレッドブル自ら切り捨てるというのは腑に落ちません。本当はレッドブル・ホンダの話が水面下で進んでいるのではないでしょうか。

レッドブル・ホンダへの唯一の障害が、マクラーレンのロン・デニスです。レッドブルがホンダに否定的発言をしたのは、ロン・デニスに対し「今のホンダエンジンなんて大したことないんだから、独占するより一緒に開発した方がいいよ」との、メッセージであるような気がします。

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