【F1】第2回バルセロナテスト 2日目 フェラーリ勢に試練
今シーズンもメルセデス独走の気配が濃厚に
メルセデス打倒の最右翼と目されてきたフェラーリですが、ここにきて最新型のフェラーリ製PU(パワーユニット)にトラブルが頻発しています。ザウバーやハースを巻き込み、フェラーリ勢総崩れの可能性も出てきました。
トップ画像の出典: @suttonimages
目次
第2回バルセロナテスト 2日目結果
順位 | ドライバー | チーム | タイム(記録時のタイヤ) | 周回数 |
---|---|---|---|---|
1 | V.ボッタス | ウィリアムズ | 1’23″261 (SS) | 108 |
2 | L.ハミルトン | メルセデス | 1’23″622 (S) | 73 |
3 | K.マグヌッセン | ルノー | 1’23″933 (SS) | 126 |
4 | S.ベッテル | フェラーリ | 1’24″611 (M) | 151 |
5 | J.バトン | マクラーレン | 1’25″183 (S) | 121 |
6 | D.リカルド | レッドブル | 1’25″235 (M) | 135 |
7 | C.サインツ | トロ・ロッソ | 1’25″300 (M) | 166 |
8 | S.ペレス | F.インディア | 1’25″593 (S) | 128 |
9 | N.ロズベルグ | メルセデス | 1’26″298 (M) | 91 |
10 | P.ウェーレイン | マノー | 1’27″064 (S) | 79 |
11 | M.エリクソン | ザウバー | 1’27″478 (S) | 55 |
12 | E.グティエレス | ハース | No time | 1 |
M=ミディアム S=ソフト SS=スーパーソフト US=ウルトラソフト
最新型フェラーリPUの問題点
パドックの噂では、フェラーリの2016年型PUはエンジンの振動が酷く、燃料系やターボ周りにトラブルが出ているとのことです。昨日ライコネンが見舞われたトランスミッショントラブルも、エンジンの振動が原因かもしれません。回生にも問題があるようです。
1回目のバルセロナテストの4日間で、フェラーリは3機ものエンジンを使ったといいます。中速域での振動が酷く、ロングランをこなせていないとの情報もあるほどです。
対策品が投入された今日のテストでは、フェラーリは151周を走破しました。しかしカスタマーチームのPUにはまだ対策が施されていないのか、ハースはターボトラブルで全く走れず、ザウバーも午前のセッションはわずか7周しか走れませんでした。
信頼性に対する不安は増す一方です。フェラーリ勢で順調なのが昨年型を使うトロ・ロッソだけというのは、なんとも皮肉です。
マクラーレン・ホンダはまた一歩前進
マクラーレンはこれまでのテストで最長となる121周を消化。ランチタイム直前にリアサスペンショントラブルが発生したものの、ホンダ製PUが音を上げることはありませんでした。
マクラーレンは3〜4番目に速い車
BBCのアンドリュー・ベンソン氏によると、タイヤや燃料搭載量の違いを補正すれば、マクラーレン・ホンダはウィリアムズと同等で、メルセデスとフェラーリの背後につけているそうです。以下にカタロニア・サーキットのコース図と、ベンソン氏によるセクター別の分析を引用します。
- カタロニア・サーキットのターン3(240km/hの高速コーナー)とターン4の間にあるセクター1の計測地点では、マクラーレン・ホンダは3番目に速い。
- ターン5のヘアピンからターン10手前までのセクター2では、3番目に速い。
- ツイスティなセクター3では、メルセデスのロズベルグに次いで2番目に速い。
「だが直線が遅い」というのがベンソン氏の指摘です。しかしマクラーレンが新型エアロを投入した今日のテストでは、6番目に速い最高速を記録しました。
信頼性とスピードの両面で、マクラーレン・ホンダは確実に前進しています。
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