プリウスの派生モデルには「驚異的メカニズム」を搭載 PHVか?

トヨタの新車情報

プリウス_NYAS_テールランプ

プリウスファミリーもモデルチェンジ

トヨタがNYオートショーのティーザー画像を公開しました。プレスリリースによれば「the next mechanical marvel in the Prius lineup」がワールドプレミアされるとのこと。

「プリウスのラインナップに投入される、次なる驚異的なメカニズム」の詳細は不明ですが、プリウスファミリーのモデルチェンジが発表されることは確実なようです。

トップ画像の出典: carscoops.com


目次

  1. 現行のプリウスファミリー
  2. ティーザー画像からワールドプレミアされるモデルを推測する
  3. トヨタの狙い

現行のプリウスファミリー

ミニバンの「プリウスα(海外名: プリウスv)」と、コンパクトカーの「アクア(海外名: プリウスc)」、そして「プリウスPHV」の3つが、プリウスの派生モデルです。アメリカでは「プリウスファミリー」としてプロモーションされています。

プリウスα

プリウスαは7人乗りのミニバンです。空力を重視したためか、普通のミニバンとは一線を画す背の低いスタイルが特徴です。ステーションワゴンとミニバンの中間に位置するモデルですね。

アクア

アクアはプリウスのコンパクト版として発売されました。安価かつ低燃費なアクアは、日本で一番売れているモデルとしても有名です。

プリウスPHV

プリウスのプラグインハイブリッドモデルです。デザインそのものはプリウスと全く同じですが、プラグインで充電できる機能が追加されています。

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ティーザー画像からワールドプレミアされるモデルを推測する

プリウス_NYAS_テールランプ
50プリウス_テールランプ
ティーザー画像中央部分のくぼみは、リアウィンドウとスポイラーの隙間だとわかる。

画像の出典: carscoops.com


画像で印象的なのは水平基調のテールライトですが、注目すべきはリアウィンドウの形状です。画像で見るかぎりは、ある程度の傾斜がついているように見受けられます。つまり画像のモデルには、ファストバックノッチバック形状が採用されているということです。

しかしクーペのようなファストバックや、セダンのようなノッチバックを、7人乗りのプリウスαが採用するとはとても思えません

また、アクアのようなコンパクトカーをファストバックにすれば、室内空間が犠牲となります

となると残るはPHVだけです。現行プリウスPHVのリアデザインも、ZVW30型プリウスを若干手直ししてリリースされたので、可能性は高いと思います。

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先代ZVW30型プリウスのリア周り。

画像の出典: Mytho88 [GFDL or CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons


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ZVW30型のプリウスPHVは、リアガーニッシュが変更されている。

画像の出典: Asacyan [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons


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トヨタの狙い

プリウスPHVが早くもワールドプレミアされるとすれば、トヨタが本格的にPHVの普及に乗り出したと考えてよいでしょう。ハイブリッドの特許が切れたので、PHV化の動きを加速させているのかもしれません。

しかし最大の理由は、カリフォルニア州のZEV(Zero Emission Vehicle)規制だと思われます。

ZEV規制は頭痛の種

2018年にはZEV規制が強化され、普通のハイブリッドカーはZEVとして認められなくなります

これがカリフォルニア州だけの話ならばまだマシだったのですが、VWの排ガス不正が発覚して以降、ワシントン州などの他州にも、環境規制を強化する動きが広がりつつあります。なので自動車メーカー各社は、ZEV規制への対応に躍起となっているのです。

’18〜のZEV規制だと、PHVはTZEVというカテゴリーに組み込まれます。トヨタのような大手自動車メーカーは、カリフォルニア州における販売台数の4.5%以上をZEVにしなければなりませんが、その2.5%をTZEV=PHVでまかなってもよいとされています。※1

PHVこそ新型プリウスの本命?

よってトヨタがPHVの普及に力を入れるのは当然ですし、PHVこそが50プリウスの本命とも考えられるのです。

「次なる驚異的メカニズム」が新しいPHVのことを指しているのだとすれば、燃費40km/Lオーバーは確実ですし、価格もかなり戦略的な設定(つまり割安)になるでしょう。あとはフロント周りのデザインさえ変更してもらえれば、トヨタの主力商品として完璧なのですが……。

※1 市民のための環境学ガイド 水素燃料電池車が必要な本当の理由

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