ポルシェが新スーパーカー「960」を準備中!?
エンジンは水平対向8気筒クアッドターボ!?
あくまで噂ですが、ポルシェが918スパイダーの下に位置するスーパーカーを準備中だと、carmagazine.co.ukが報じています。
トップ画像の出典: DoomWarrior (Own work) [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons
目次
投入される(予定の)新技術
シャシー
ポルシェ960の価格は£200,000(£1=¥160換算で3200万円)程度になるとされています。よって918のようにプラットフォームを新設計するのではなく、911のプラットフォームを改良して流用するようです。
ただし利用されるのは現行911のそれではなく、次期911のプラットフォームになるでしょう。シャシー構造はアルミニウムを基本とし、高張力鋼板やコンポジット素材を組み合わせたものになりそうです。
風聞によれば、車重の目標値は2WDが1400kg、4WDが1500kg程度だといいます。2WDの目標値は、フェラーリ488GTBの車重(1370kg)を意識したものです。
エンジン
3.9L 水平対向8気筒クアッドターボが搭載されます。ライトサイジングとか言って911やボクスター/ケイマンのエンジンを小さくしたのとは対照的に、上級モデルには新開発の大排気量ユニットが用意されるようです。
またエンジンには圧縮比を可変できる「Vario Com」システムが採用されるといいます。バリオカムではなくてバリオコムです。バリアブル・コンプレッションの略でしょう。
ポルシェが特許を取得したシステムは、コンロッドを利用するものです。スモールエンド(コンロッドのピストン側)のベアリングを油圧で調整することでコンロッドの長さを変え、ストロークを変更したのと同様の効果を生み出し、圧縮比を可変させます。
バリオコムをクアッドターボと組み合わせれば、パワーをそれほど必要としない巡航時には高圧縮比で効率のよいNAエンジンとして機能させ、一方でスポーツ走行時にはハイブーストのターボエンジンとして使うことができます。ターボが4つあるのは、片バンクごとにシーケンシャルツインターボを用意するためでしょう。
日産の研究によると、可変圧縮システムを採用すれば、ターボエンジンの燃費とパワーがそれぞれ10%程度向上するそうです。
なぜ水平対向8気筒?
1960年代後半にレースにデビューした907/908が搭載していたのが、3.0L 水平対向8気筒自然吸気エンジンです。──960のフラット8は、この名機に由来する──ということになっています。
ル・マン24時間レースで17回の総合優勝を誇るポルシェですが、初優勝は1970年であり、それ以前はレギュレーションとの兼ね合いもあって総合優勝を狙うメーカーではありませんでした。
907はデイトナ24時間レースで総合優勝し、ポルシェが「耐久王」としての第1歩を踏み出した記念すべきマシンです。908も3リッターでありながら、5リッターのフォードGTと互角の勝負を繰り広げました。
ポルシェの水平対向8気筒エンジンは、「スポーツカーレースのポルシェ」というイメージを決定づける原動力となったエンジンなのです。
予想される登場時期とパフォーマンス
次期911が2018年前半に登場するとされています。なので960のデビューはそれ以後、具体的には2019年になりそうです。
3.9L 水平対向8気筒クアッドターボは650psを発生すると予想されています。0-100km/h加速は2.5秒というとんでもない実力になるそうです。でもホントに発売されるんでしょうか……。
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