Top Gearはもうダメかもしれない
MCがジェレミー・クラークソンからクリス・エヴァンスに交代したTop Gearですが、評判が芳しくありません。
トップ画像の出典: bbc.co.uk
Top Gearとは?
BBCの自動車情報番組です。美しい映像とハチャメチャな自動車レビューで人気を博していました。
この番組が世界的な知名度を有するに至ったのは、ジェレミー・クラークソン、リチャード・ハモンド、ジェームズ・メイの3人によるところが大きいです。彼らの軽妙な掛け合いと、歯に衣着せぬ(けれど本質を突いた)レビューは、番組に唯一無二の価値を与えていました。
ジェレミー・クラークソンの降板
破天荒なジェレミー・クラークソンは人種差別発言等の問題を度々起こし、その都度批判に晒されてきましたが、決定的だったのは番組プロデューサーに対する暴行事件です。
クラークソンがロケ地で仕事を終えて滞在中のホテルに帰ったところ、温かい食事が供される時間が終了していました。ステーキとフライドポテトが食べられないことに激高したクラークソンは、怒りに任せてプロデューサーを殴ってしまったのです。
ハモンドとメイの2人もクラークソン抜きでの番組続投には消極的で、結局3人はBBCから契約解除されてしまいました。
新生Top Gear
クラークソンの後を引き継いだのは、イギリスで人気の司会者クリス・エヴァンスです。他にもアメリカの俳優マット・ルブランク、元F1チームオーナーのエディ・ジョーダン、ニュルブルクリンクの女王ことサビーネ・シュミッツ、モータージャーナリストのクリス・ハリスらが名を連ねています。
著名人をこれでもかと揃えた新生Top Gearでしたが、その初回となるシーズン23・エピソード1の視聴者数は430万人に過ぎず、旧Top Gearの平均視聴者数560万人に届きませんでした。ちなみに旧Top Gearの最高視聴者数は840万人だそうです。
放送後にSNS上に寄せられた感想の大半は、「クリス・エヴァンスはいらない」という辛辣なものでした。彼は運転しながら話すことに苦労しており、スタッフもイラついていると言われています。
しかし当のエヴァンスは「新生Top Gearの第1話は大成功だった」とTwitter上で連呼し、ファンからさらなる不興を買ってしまったのです。
そのエヴァンスの態度が影響したのか、シーズン23・エピソード2の視聴者数は280万人にまで減ってしまいました。
Grand Tourが始まったら……
クラークソンら旧Top Gear司会者の3人は、Amazonプライムのオリジナルコンテンツを製作することがすでに決定しています。「The Grand Tour」という自動車番組に、3シーズン出演する契約です。
旧Top Gearからはチーフ・プロデューサーも参加するそうなので、Grand Tourは旧Top Gearの雰囲気を色濃く受け継ぐものになるでしょう。
となると新生Top Gearが、Grand Tourと比較されるのは避けられません。しかし酷評されているクリス・エヴァンスのTop Gearが、Grand Tourに打ち勝つのは困難です。Top Gearの寿命は、Grand Tourが始まる2016年秋までかもしれません。たとえTop Gearという番組自体が継続するとしても、エヴァンスの降板は時間の問題だと思います。
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