新型フリードの価格は高い? シエンタとインテリアや装備を比較した

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新型フリードがついに発売となりましたが、ツイッターを見ていると「高い」という評価が圧倒的に多いようです。

でも本当に高いかどうかは、インテリアの使い勝手や装備内容を比較してみなければわかりません。支払った価格に見合うだけの価値があるかどうか──いわゆるバリュー・フォー・マネー──が重要なわけですからね。早速比較してみましょう。


新型フリードの価格をシエンタと比較

まずは単純にグレード別の価格を比べてみます。ちなみにこのページのデータは全てFF車のものです。7人乗りの設定があるものは、そちらのデータを採用しています。

①フリード①の価格②シエンタ②の価格
HYBRID EX265.6HYBRID G232.9
HYBRID G H.SENSING251.7HYBRID X222.6
HYBRID B225.6G198.0
G H.SENSING212.1X181.6
G200.1X Vパッケージ168.9
B188.0

たしかにフリードの方が全般的に高いです。しかし装備内容を比較しなければ、バリュー・フォー・マネーはわかりません。

なお、5人乗りのフリード+の価格は、フリードとほとんど変わりません。

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新型フリードとシエンタの装備を比較

まずは「③フリード HYBRID G HONDA SENSING」と「④シエンタ HYBRID G」との装備内容を比較してみます。

とはいえ全ての装備を比較することはできないので、日常の使い勝手に影響する機能的な装備のみに絞り込んでみました。

ハイブリッド車の装備を比較

装備③フリード④シエンタ
パワースライドドア両側
シートヒーター4WDのみ設定ありMOP
フロントウィンドウUVカットUVカット+高遮音性
ステアリングスイッチ標準MOP
スピーカー数4スピーカー
ヘッドライトLEDハロゲン
クルーズコントロールアダプティブ設定なし
プリクラッシュブレーキ標準
サイド&カーテンエアバッグMOP

ヘッドライトとクルーズコントロールに明確な差があります。とくにクルーズコントロールの差が大きいです。長距離ドライブだとアダプティブ・クルーズコントロールの恩恵は絶大で、あると無いとでは疲労の蓄積が段違いです。個人的には、シエンタでの遠出はちょっと躊躇しますね。

フリード HYBRID G HONDA SENSING」と「シエンタ HYBRID G」との価格差は、フリードの18.8万円高です。それだけの価値があると思えるならば、フリードはお買い得ということになります。

ガソリン車の装備を比較

つぎはガソリン車同士で比較してみましょう。比較対象は「⑤フリード G(200.1万円)」と「⑥シエンタ G(198.0万円)」です。

装備⑤フリード⑥シエンタ
パワースライドドア左:標準 右:MOP両側標準
シートヒーター4WDのみ設定ありMOP
フロントウィンドウUVカット
ステアリングスイッチ標準MOP
スピーカー数2スピーカー4スピーカー
ヘッドライトハロゲン(LEDはMOP)ハロゲン(LEDはMOP)
クルーズコントロールMOP設定なし
プリクラッシュブレーキMOP標準
サイド&カーテンエアバッグ設定なしMOP

フリード Gは明らかに見劣りしますね。同じ価格帯だと、シエンタの装備の方がお得感があります

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新型フリードとシエンタのインテリアを比較

ここでは新型フリードのインテリアについて、「デザイン」「質感」「使い勝手」の面からシエンタと比較します。

インテリアデザインの比較

奇抜な内装のシエンタに対し、フリードは落ち着いたオーソドックスなデザインを採用してきました。

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上:フリード 下:シエンタ

個人的にはフリードのインテリアの方が好みですね。シエンタのデザインだとなんだか落ち着きません。

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上:フリード(プライムスムース) 下:シエンタ(上級ファブリック)

インテリアの質感の比較

新型フリードのインテリアの質感について、ツイッターから引用してみます。

内装の質感は賛否両論あるようです。

使い勝手の比較

シートアレンジや開口部の高さなどについて比較します。

比較項目フリードシエンタ
室内長(mm)30452535
室内幅(mm)14551470
室内高(mm)12451280
2ndシートスライド量(mm)360105
3rdシート収納跳ね上げ式2nd下にダイブイン
乗り込み高さ(mm)不明330
荷室開口部地上高(mm)480505
荷室長(mm)不明1430
荷室開口部幅(mm)10801100
荷室開口部高さ(mm)11101040
最小回転半径(m)5.2
ハイブリッド/ガソリン燃費(km/L)27.2/19.027.2/20.6
燃料タンク容量(L)36 ※142 ※2

※1 4WD車の燃料タンクは40リッター。

※2 4WD車の燃料タンクは45リッター。

室内長に大きな差がありますが、2台の全長やホイールベースはほぼ同じなので、計測方式に違いがあるのかもしれません。ちなみにフリードはダッシュボードから3列目シートの背もたれまでの距離のようです。

跳ね上げ式だと2列目シートのロングスライドが不可能というのがこれまでの常識でしたが、新型フリードの2列目シートスライド量は360mmもあります(シエンタは105mm)。

シエンタの2列目シートはタンブル機構で前倒しになるだけなので、フルフラット時の広さはフリードに分があります。(シエンタは2列目シートは後ろに36°までしか倒れず、フラットにできないため。)

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これができるのはフリードの強み

荷室に関しては大した違いはありません。荷物を積むだけなら、フリード+の方がメリットが大きいでしょう。

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フリード+はリアバンパー部分から開く

気になったのは燃料タンク容量です。燃費が改善しているとはいえ、燃料タンクが小さいと給油の手間が増えてしまいます。

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総評

やはり後発だけあって、フリードの方が装備や使い勝手の面で優れているという感想を持ちました。絶対的な価格はたしかに高いのですが、価格に見合うだけのものはちゃんと備わっていると思います。

また、フリードにはハイブリッド車に4WDが用意されているのも大きな魅力です。フリードハイブリッド4WDは燃費25.2km/L、対するシエンタ4WDはガソリン車のみで燃費は15.4km/Lと、非常に大きな差があります。雪国ではフリードハイブリッド4WDが今後増えるかもしれませんね。

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