インフィニティの新型EVスポーツが2020年に登場!
かねてから噂のあったインフィニティのEVスポーツの市販化が確定したようです。
実はインフィニティのEV計画は2012年からあったのですが、なぜ今になって本腰を入れるのでしょうか?
今回はインフィニティのEV計画の振り返りつつ、予想される新型EVスポーツの姿と、EVスポーツを投入するインフィニティの狙いを探ります。
画像の出典: motor1.com
実現しなかったインフィニティのEV計画
インフィニティはこれまでに2台のEVコンセプトを発表しています。
インフィニティ・LEコンセプト
LEコンセプトは2012年に発表されたコンセプトカーです。
日産リーフをベースに、ラグジュアリーなEVに仕立て直したモデルでした。
パワー・トルクは136ps・325Nm、バッテリー容量は24kWhで、どちらも日産リーフと同値です。
2012年の発表時には、2014年に発売されるとアナウンスされましたが、ディーラーに並ぶことはついにありませんでした。
Emage-Eコンセプト
エマージEコンセプトは、2014年に発表されたEVスポーツ・コンセプトで、ミッドシップ車のような外観が特徴です。
パワーは400psで、後輪を駆動するとされていました。
パワーソースとしては電池だけでなく、水素を使うことも検討されていたようです。
2015年にローンチされると言われていたものの、遅延が発表されて以降は何の音沙汰もなく、2017年になった今でも発売されていません。
インフィニティの新型EVスポーツ
新型EVスポーツはLEコンセプトのような他車の派生モデルではなく、ピュアスポーツ用に新設計されたシャシーが採用されると考えられます。
インフィニティのCEOであるローランド・クルーガー氏によると、新型EVスポーツの初期プロトタイプはすでに完成しており、彼も試乗したことがあるそうです。
ドライブ・フィールも上々だとか。
プロジェクトが始動したばかりなのにプロトタイプが既にあるのは、今回開発が決定した新型EVスポーツの計画が、エマージEのそれを引き継いだものだからでしょう。
となると新型EVスポーツのスペックも、エマージEと同等以上のものになると考えるのが自然です。
よって新型EVスポーツは、最高出力400ps以上の後輪駆動スポーツカーとなる可能性が高いです。
なぜインフィニティはEVにこだわるのか?
インフィニティの初のEV計画である「LEコンセプト」は、2012年の発表です。
つまり足かけ5年に渡り、インフィニティの社内では検討が重ねられてきたことなります。
でも、なぜインフィニティはこれほどまでにEVに固執するのでしょう?
インフィニティの親会社である日産には、EVのノウハウが十分にあるわけですし、可変圧縮比のVC-Turboエンジンも控えています。
にもかかわらずインフィニティは、エマージEでは独自シャシーを開発、新型でもシャシーを新設計すると見られているのです。
インフィニティは高級車ブランドではあるものの、燃費規制に汲々としているスポーツカーメーカーとは異なり、燃費の悪い車だけをラインナップしているわけではありません。
よって取り急ぎEVを投入しなければならない理由もないのです。
それでもインフィニティがEVの投入を急ぐのには理由があります。
インフィニティの狙い
先出のクルーガー氏は「EVについて考えるとき、私たちは明確に中国向けのデザインをしています」と語っています。
社内で議論を重ねてきたのも、中国にEVを投入するタイミングを計っていたためだそうです。
中国は世界最大の自動車市場であり、今後も成長が見込まれています。
中国の高級EV市場において評価を得るには、タイムという数字で技術力を証明できるEVスポーツが最適だと、インフィニティは考えたのでしょう。
そして、ついに機が熟したのです。
新型EVスポーツは2020年に登場とのことですが、果たして3度目の正直となるのでしょうか。
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