レクサスGSが現行型(L10系)を最後に廃止される!?
レクサス・GSが、現行型(L10系)限りで絶版になるのではないかという情報が入ってきました。確定情報ではありませんが、最近の販売状況を鑑みると、ある程度信憑性のある話だと思います。
今回はレクサスGSの将来性について考えてみます。
レクサスGS絶版の信憑性
SUVが世界的なブームとなっています。
長期にわたり原油安が続いているため、多少燃費が悪くても、広くて使いやすい車を選ぶ人が増えているからです。
伝統的な3ボックスセダンは、そのSUVブームの煽りをモロに受けています。
とくにGSのような大型のセダンは、BMWやアウディなどでさえ不振を極めており、業績の足を引っ張る存在になりつつあるほどです。
レクサスGSの売れ行き
レクサスの主戦場はアメリカです。というより、アメリカ以外ではさほど売れていません。
そのアメリカにおけるGSの売れ行きを、ライバルと比較した表が以下のものです。
車名 | 1〜3月の販売台数 | 前年同期比(%) |
---|---|---|
ベンツEクラス | 11,872 | +38.7 |
BMW 5シリーズ | 6,641 | −31.6 |
リンカーンMKZ | 6,643 | +1.4 |
アウディA6 | 3,358 | +9.5 |
キャデラックCTS | 2,486 | -37.4 |
レクサスGS | 1,695 | −57.5 |
データの出典: goodcarbadcar.net
新型のW213に切り替わったばかりのメルセデス・ベンツEクラスと、モデルイヤー2017(2016年下半期〜2017年上半期販売モデル)でマイナーチェンジを受けたアウディA6は健闘しているものの、レクサスGSは半分以下にまで販売台数が減少してしまっています。
ちなみにSクラスなどのFセグメントセダンは全滅状態で、表にある4メーカーのいずれも、前年同期比でマイナスという惨状です。
チャレンジャーなのに……
高級車市場に後発で参入したレクサスは、いうなればチャレンジャーです。
よって本来ならば、ドイツ御三家を上回る勢いで販売台数を伸ばしていかなければなりません。
しかし上の表を見てもわかるように、レクサスのセダンはドイツ御三家に追いつくどころか、むしろ引き離されています。そしてレクサスのラインナップの中でも、GSはもはや青息吐息です。
この有様では、GSの廃止が囁かれても無理はないでしょう。
レクサスGSと置き換わるのは「ES」
しかし天下のレクサスがEセグメントをがら空きにしては、他メーカーに利するだけです。
GSを絶版にする代わりに、何らかの後継車種を用意しなければなりません。
そこで白羽の矢が立ったのが、レクサスESです。
この車はかつて「トヨタ・ウィンダム」として日本でも販売されていましたが、現在は日本国外専用車種となっています。
ESとGSは、サイズ的にはほぼ同じですが、前者はFF、後者はFRと、駆動方式に違いがあります。
FFのESの方が室内が広いため根強い人気があり、今年1〜3月の販売台数は9,506台(ただし前年同期比は−27%)と、GSよりもはるかに売れている車種です。
またESは、北米トヨタの主力車種であるカムリのレクサス版のため、GSを廃止してESに統合することで、開発コストを削減できるという利点もあります。
次期ESはTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)におそらく切り替わるため、よりスポーティーなハンドリングを手に入れる可能性が高く、GSの顧客を満足させることも不可能ではありません。
GSをESに置き換えることはメリットが多く、デメリットは少ないのです。
よってESにGSが統合される可能性は、かなり高いといえるでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の関連記事もぜひご覧ください。