デイリーF1ニュース(2017年8月31日号)ウォルフ「アロンソはベストではない」
最新のF1ニュースをコンパクトにまとめてお送りするデイリーF1ニュース。
本日のヘッドラインは以下のとおりです。
- ウォルフ「アロンソはベストではない」
- ベッテル「フェラーリはどのサーキットでも強い」
- トロロッソ、他チームに引き離されることを懸念
それではご覧ください。
ウォルフ「アロンソはベストではない」
ホンダに対する口撃をやめないフェルナンド・アロンソ。
しかし彼の望むようなエンジンを持ち、そのうえ彼の高額なギャラを支払えるのは、メルセデスかフェラーリくらいなものです。
しかしメルセデスF1を率いるトト・ウォルフ氏は、アロンソと契約する可能性を否定しました。
「われわれは、それについて既にコメントしている」とウォルフ氏。「フェルナンドはメルセデスといくつかの歴史を持ったが、彼はいつもベストではなかった」
「彼は確かに熟練したドライバーだが、彼は舞台の上でもわれわれのことを考慮しない」
メルセデスとアロンソの歴史とは、2007年のマクラーレン・メルセデスでのことです。
この年マクラーレンはスキャンダル(俗に言うスパイ・ゲート事件)に巻き込まれ、コンストラクターズランキングから除外されただけでなく、1億ドルの巨額賠償を支払うこととなったのです。
当時チームメイトだったルイス・ハミルトンに対し劣勢だったアロンソは、スパイゲートを証明するEメールをFIAに提出すると、ロン・デニス(当時のマクラーレン代表)を脅していたと言われています。
しかしアロンソはこのとき、Eメールの内容をフラビオ・ブリアトーレには明かしており、そこからマックス・モズレー(当時FIA会長)に詳細が伝わったのでした。
また、公の場で自動車メーカーやチームを批判・罵倒するアロンソの苛烈さは、ウォルフ氏にとって耐え難いものでしょう。
ハンガリーGPではメルセデスのブランドイメージを守るために、条件付きのチームオーダーを出し、その条件を達成できなかったハミルトンに、わざわざ順位を戻させたのですから。
Wolff says Alonso’s “history” with Mercedes is why he won’t get 2018 drive | f1fanatic.co.uk
ベッテル「フェラーリはどのサーキットでも強い」
ルイス・ハミルトンは、メルセデスW08がサーキットによっては最速でなく、今後も開発が必要だとコメントしています。
しかしライバルであるセバスチャン・ベッテルは対照的に、苦戦する可能性のあるサーキットは、もはや残っていないと考えているようです。
「僕たちはシルバーストンが悪い週末だった一方で、シルバーストンと比べてもマシンは大して変わってないのに、(スパでは)車がまた良くなった……特にレースペースで。僕たちはとても強い」
「シルバーストンでは平均して1秒遅れ、もしくは1秒に近い遅れだったので、(スパでのペースは)ビッグステップだ。とてもハッピーだよ」
「僕たちは正しい軌道に乗っていると思う。これから赴く場所に、僕たちが恐れなければならないサーキットがあるとは思えない」
しかしモンツァではフェラーリが不利でしょう。
メルセデスがベルギーGPでエンジンのアップデートを行ったからです。
このアップデートは、FIAがオイルの燃焼を厳しく制限するレギュレーションを施行する直前に行われました。
そのためメルセデスエンジンは、100kmあたり1.2Lまでオイルを消費することができます。
しかし今後新しく導入されるエンジンでは、100kmあたり0.9Lしかオイルの消費を認められません。
メルセデスパワーは、今後も猛威をふるうはずです。
Source: No circuits for Ferrari to fear – Vettel | racer.com
トロロッソ、他チームに引き離されることを懸念
トロロッソのカルロス・サインツとダニール・クビアトは、中団グループの覇権争いに敗北することを危惧しています。
「マクラーレンとルノーは、彼らの車にダウンフォースを持ち込み、われわれの車に対しコーナーで差をつけている」とサインツ。
「マクラーレンとルノーは、予選で(われわれに)先行する可能性が高いと思う。特にエンジンに依存しないトラックに行くと、マクラーレンは大きく前進すると思う」
「ルノーは0.5秒前方にいる。逆にハースとフォース・インディアは、われわれがコントロールできる」
ダニール・クビアトは、シーズン中盤戦におけるトロロッソの出遅れを指摘しています。
「正直言うと、期待通りの速さではなかったよ……僕たちの進歩はね」とクビアト。「僕たちは少し方向性を欠いているんだ」
予選でのパフォーマンスが落ちてきているのも気がかりです。
スパではクビアトがQ1落ちでした。
「今年の予選はとても重要なので、もっと改善が必要だよ」
ここまでトロロッソがQ1で敗退したのは、第3戦バーレーンGPのサインツと、第5戦スペインGPでのクビアトの2回だけでしたが、どちらもトラブルによるもので、パフォーマンスで負けたわけではなかったのです。
ジェームズ・キーがデザインしたSTR12は、非常に完成度の高いマシンだと思うのですが、シーズンが進むにつれ、予算の少なさが響いてきた感じですね。
レッドブルもトロロッソへのこれ以上の投資をためらっている感がありますし、少しづつ競争力を失っていく可能性が高いでしょう。
Source: Toro Rosso drivers fear rivals are pulling away | en.f1i.com
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デイリーF1ニュース(2017年8月30日号)メルセデスはハミルトンNo.1体制に移行か?
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