デイリーF1ニュース(2017年11月10日)F1 CEO「F1をNASCAR化するわけではない」
最新のF1ニュースをコンパクトにまとめてお送りするデイリーF1ニュース。
本日のヘッドラインは以下のとおりです。
- F1 CEO「F1をNASCAR化するわけではない」
- ハートレー「F1のコーナリング速度にショックを受けた」
- ベッテル「バクーでは過ちを犯した」
それではご覧ください。
F1 CEO「F1をNASCAR化するわけではない」
フェラーリのセルジオ・マルキオンネ会長は、2021年からの新しいエンジンレギュレーション案をこき下ろし、フェラーリのF1撤退をちらつかせました。
その際に「NASCARを世界中でやりたいとは思わない」とマルキオンネ会長は発言したのですが、これを受けてF1のCEOであるチェイス・キャリーは、「F1をNASCARにするつもりはない」と反論しています。
「F1はユニークで、競争力のあるスポーツを最先端の技術と結びつけている」とキャリー。「われわれは、全てのチームが独自のクルマを作るための能力を、彼らが持つことを望んでいる」
「しかしわれわれは、どのくらいのコストを費やしているかではなく、いくつかの制約内でどのくらい上手くリソースを使っているかで成功するかどうかを決めたい。それが健全なスポーツだと思う」
使えるお金の多寡によって勝敗が決まるような仕組みではなく、お金の使い方によって勝敗が決まるようにしたいというのが、リバティ・メディア側の考え方なのでしょう。
このような考え方は、アメリカのスポーツ界においては一般的です。
たとえばNFLなどにある「サラリーキャップ」は、選手の年俸総額に制限を課すことで、潤沢な予算を持つチームが、高年俸のスター選手を囲い込めなくする仕組みです。
そのため、まだ見ぬ優れた選手を発掘・育成する能力に長けたチームが断然有利になります。
ニューイングランド・ペイトリオッツは、常勝チームとして長年NFLに君臨していますが、予算規模で優位に立っているのではありません。
安く調達できる選手を上手く使いこなすノウハウを持っているからこそ、ペイトリオッツは強いのです。
リバティ・メディアが考えているのは、F1のNASCAR化ではなく、むしろNFL化なのだと思います。
Source: Carey refutes Marchionne’s NASCAR claim | pitpass.com
ハートレー「F1のコーナリング速度にショックを受けた」
急遽トロロッソをドライブすることになったブレンドン・ハートレーは、F1のコーナリング速度にショックを受けたのだそうです。
「運転する上での大きなショックは、高速コーナーでしたね」とハートレー。「それはかなりの驚きでした」
「現代のF1マシンがどのくらい速いのかが最初のセクターでわかって、正直ぶっ飛びました。自信を得るには時間がかかりましたよ」
「難しさという点では、驚きはありませんでした。困難な挑戦になることは知っていましたし、F1の週末をまとめるのはタフなことだとを知ってましたから。考え得る最高のドライバーとチームがいるわけですからね」
1000馬力オーバーと言われているワークスのLMP1マシンに乗っていた彼でも、F1マシンのコーナリング速度には仰天したみたいですね。
F1とLMP1の車重やタイヤの差が、コーナリング速度の差として表れているのでしょう。
Source: F1 cornering performance is “mind-blowing” – Hartley | f1fanatic.co.uk
ベッテル「バクーでは過ちを犯した」
フェラーリのセルジオ・マルキオンネ会長は、今シーズンのスクーデリアを総括して、「技術的な問題だけでなく、ドライバーのエラーやミスジャッジがあった」と述べています。
これを受けてセバスチャン・ベッテルは、マルキオンネ会長の意見を「概ね公平なものだと思う」と認めました。
「わずかな(見解の)違いはいつもあるけど、僕たちが様々な理由によって、手に入れるはずだった、手に入れるべきだったシーズンを逃したという点は、皆が同意できると思う」
自らのドライビングミスについて聞かれたベッテルは、「振り返るとバクーが明らかに目立っているけど、それ以外はOKだったと思う」と述べていますが、シンガポールでのスタート直後のクラッシュは、明確なドライビングミスだったと思います。
カナダGPでもスタート直後の1コーナーでフロントウイングを壊した結果表彰台を逃していますし、マルキオンネ会長の言うとおり、ドライビングミスで多くのポイントを取りこぼしているのも事実です。
Source: Vettel: Baku mistake stands out | pitpass.com
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