R35 GT-Rの進化は止まらない GT-R NISMO(MY2020)と50thアニバーサリーエディション
日産がMY2020(モデルイヤー2020。2019年下半期~2020年上半期生産モデル)のGT-R NISMOと、GT-R 50thアニバーサリーエディション発表しました。
現行のR35型GT-Rは2007年12月に販売が開始された古いモデルですが、まだ進化し続けています。
今回はMY2020のGT-Rについて、概要と画像をまとめました。
日産GT-R(MY2020)の概要
GT-R NISMO(MY2020)
軽量化
ハイパフォーマンスグレードである「NISMO」が、さらに進化しました。
最大の変更点は約30kgの軽量化です。
前後バンパー、フロントフェンダー、ボンネット、ルーフ、サイドステップ、トランク、リアスポイラーなどにカーボンファイバーを用いたことで、外装部品のみで10.5kgの軽量化に成功しています。
また、その他の新部品やアップグレードによって、20kg近く軽量化を達成しているそうです。
タイヤとブレーキの改善
RAYS製の20インチ鍛造アルミホイールも、軽量化の一助となっています。
ダンロップタイヤはトレッドが広く溝が少ないデザインに変更され、路面との接触面が11%も増えているそうです。
ブレーキにはブレンボのカーボンセラミックローターが装着されています。
ディスク径はフロント410mm、リア390mmという巨大なものです。
ブレンボキャリパーとの組み合わせにより、制動力が大幅に向上しただけでなく、バネ下重量の軽減にも貢献しています。
レスポンスの向上
MY2020 GT-R NISMOの最高出力は、600馬力のままで変わっていませんが、エンジンレスポンスが向上しています。
ターボチャージャーのデザインを変更し、タービンブレードの数を減らしたためです。
これはGT-R GT3レースカーから取り入れた技術で、流量の最適化により、ペダルを踏んでから加速するまでの反応時間が、20%も短くなっています。
また、6速デュアルクラッチトランスミッションのシフトプログラムも改善されました。
これにより加減速のフィーリングが向上したそうです。
GT-R 50thアニバーサリーエディション
初代PCG10型スカイラインGT-Rは、1969年2月に発売されました。
つまりGT-Rにとって、今年は50周年の節目の年となります。
それを記念して、50thアニバーサリーエディションが発表されました。
記念モデルのグレードはプレミアムとトラックエディションの2つです。
ツートンカラーは、かつて日本GPで活躍した際のカラーリングをリスペクトしたものです。
ベイサイドブルー(英語版プレスリリースにはワンガンブルーとも書かれている)のボディカラーは、R34スカイラインGT-Rの復刻版ですが、4層コートした上で2重の熱処理が加えられていることにより、深みのあるブルーになっています。
リバリーは青白だけでなく、パールホワイト&レッドストライプや、スーパーシルバー&ホワイトストライプといった組み合わせもあるようです。
赤白の組み合わせの方が、かつてのハコスカGT-Rのイメージに近いと思います。
内装のカラースキームは、専用のグレーに改められました。
ステアリングホイールやシフトノブトリム、特殊なエンボス加工が施されたシート、アルカンターラのヘッドライナー(ユニクステッチ含む)、アルカンターラ巻きのサンバイザーなどが、アニバーサリーエディションならではの専用品です。
プレミアムのエンジンは、最高出力と最大トルクこそこれまでと変わらないものの、アブレイダブルシールをターボチャージャーに採用したことでクリアランスが最適化され、低回転域でのレスポンスが改善した他、効率も5%向上しています。
トラックエディションのエンジンに関してはGT-R NISMOと同じものなので、変更点の説明は割愛します。
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