テクノロジー・業界分析 批評

新型プリウスはなぜ売れていないのか?

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50系に切り替わった新型プリウスが売れていません。なぜ売れなくなったのか、そしてトヨタはこの事態をどのように打開すべきかを考えてみます。

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新型プリウスはどのくらい売れてないのか?

Bloombergによると、アメリカにおけるプリウスの1〜9月期販売台数は、前年度比−26%という大幅減だそうです。新型に切り替わったばかりなのにこれでは、先が思いやられます。

Bloomberg.co.jpは「デザインがアニメファン向き」であることを販売不振の理由に挙げていますが、一方で「日本では新型プリウスは人気を博している」とも述べています。

日本でも勢いが鈍っている新型プリウス

しかし実際には、日本でもそれほど売れているわけではありません。今年の上半期こそ圧倒的な販売台数で貫禄を見せつけたものの、9月の新車販売台数ではホンダ・N-BOXに首位の座を奪われ、早くも2位に転落してしまいました。

ちなみに先代30プリウスは、2009年5月18日の発売から1年7か月に渡って国内販売台数首位(軽自動車含む)を維持していました。50プリウスは2015年12月9日発売ですから、わずか8か月間しか首位を守れなかったことになります。

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50プリウスが売れない理由

理由その1 デザインがかっこ悪い

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トヨタ自動車の豊田章男社長ですら「かっこ悪い」というほどのデザインですから、市場での評価は推して知るべしでしょう。

理由その2 原油安

原油安の影響もあるはずです。かつては1バレル100ドルオーバーだった原油価格が、いまや40ドル程度で取引されているのですから、経済性一辺倒のハイブリッドカーよりも、室内が広いSUVやピックアップトラック、ミニバンなどが売れるのは当然と言えます。

ただし50プリウスの販売台数の減少幅は、他のハイブリッドカー(PHV除く)の2倍とのことなので、原油安だけが理由ではありません。エコカーセグメントの問題ではなく、プリウスに特有の問題があるのでしょう。

理由その3 直噴ターボエンジンの普及

VWやフォードが先鞭をつけた直噴ターボエンジンは、ここ数年で急激に普及し、今やラインナップしていないメーカーの方が珍しいくらいです。

直噴ターボも決して低コストなエンジンではないのですが、ハイブリッドカーに比べれば割安ですから、比較的安い価格帯の車種にも搭載可能です。

燃費に優れていて、トルクフルで加速も良い。そんな車種が手頃な値段で買えるようになった挙句、最近の原油安です。ハイブリッドカーの需要が減るのも無理はありません。

理由その4 ライバルの台頭

かつてプリウスはハイブリッドカーの代名詞であり、唯一無二の存在でしたが、現在ではEVやPHEVなど数多くのエコカーが登場し、存在感は希薄になりつつあります。

ヒュンダイ・アイオニックのようにプリウス以上のお得感を備えた車や、テスラ・モデル3のような第2世代のEVが人気を博していることを考えると、もはやプリウスはエコカーの中のワン・オブ・ゼムでしかないのだと思います。

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トヨタはエコカーの覇権を奪還できるか?

50プリウスの不振で、トヨタはこれまで築き上げたエコカー市場におけるリードを失ったとの見方がなされています。

燃料電池自動車のMIRAIはまだまだ普及しそうにありません。かといってトヨタにはEVのラインナップがないので、エコカー市場において新鮮味を打ち出せていないのが現状です。

頼みの綱は新型プリウスPHV(米国名:プリウス・プライム)ですが、こちらもデザインが酷評されており、販売回復の起爆剤にはおそらくならないでしょう。

トヨタはプリウス・プライムの燃費の良さや航続距離の長さをアピールしていますが、消費者にとって重要なのは新規性そのものだと思います。新しいということ自体に価値があるのです。

今後はトヨタのブランド力を、ハイブリッドカーによって押し上げることはできなくなるでしょう。デザインやパッケージング、走りの良さなど、車そのものの魅力を高めることはもちろん、世界があっと驚くようなイノベーションを生み出さなければ、トヨタ帝国も危ういと思います。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の関連記事もぜひご覧ください。

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Category: テクノロジー・業界分析, 批評
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