次期WRXはVIZIVパフォーマンスコンセプトそのまんまの姿で登場!? これは期待大だぞ

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スバル次期WRXが、今年の東京モーターショーで発表されたコンセプトカー「ヴィジブ・パフォーマンス・コンセプト」に限りなく近いデザインで登場すると、スバルのデザインチーフが確約しました。

VIZIVパフォーマンスコンセプト

欧州におけるWRX STIの販売終了など、WRXを取り巻く環境は悪化しつつあります。
そもそもセダンの人気自体が落ちているからです。

そんな中で「新型WRXを出す」というコミットメントが得られたことは、スバルファンやスポーツセダン好きには朗報でしょう。
しかもヴィジブ・パフォーマンス・コンセプトのデザインで登場するなら、いうことはありません。

今回はスバルのデザインチーフの話を引用しつつ、次期WRXの実体に迫りたいと思います。


次期WRXの概要

スバルの商品企画本部デザイン部長であり、商品開発企画部長をも兼務する石井守氏は、東京モーターショーで発表したヴィジブ・パフォーマンス・コンセプトの反応が殊の外良好であったため、2020年までに発売が予定されている市販バージョンにおいても、エクステリアをほとんど変えずに済むことを示唆しています。

また、自動運転技術が進歩したとしても、スバルとしては「運転する楽しさ」を求める顧客がいることを重視し、それを探求していくとのことです。
よって次期WRXも、これまで同様のドライビング・プレジャーを期待できるでしょう。

石井守氏の経歴

主にデザイン畑を歩んできた人物のようです。
サンバーのエクステリアデザインや、SVXのカラーデザインを担当した後、3代目レガシィ(BE/BH系)2代目インプレッサ(GD/GG系)のチーフデザイナーを務めた経歴を持ちます。

2代目インプレッサ。画像は後期型の「鷹目」

また、現行型の4代目インプレッサから導入されたスバルの新デザイン言語「ダイナミック&ソリッド」の開発も、石井氏の功績といえるでしょう。
ソリッドな塊感と、ワイドな全幅とシャープなキャラクターラインでダイナミックさを表現する新デザイン言語の元になったのは、石井氏がデザインした「VIZIV 2」なのですから。

VIZIV 2コンセプト
現在のスバルデザインの基礎となったことが垣間見える。

次期WRXのデザイン

ピンと張ったボディシェイプに、盛り上がったホイールアーチやボンネットスクープが備わっているデザインを、石井氏は「スバルのDNA」と考えているようです。

「レガシィ、インプレッサ、WRXでこの伝統を築いてきました」と石井氏。「それは駐車していても速く見えるようにです」

ヴィジブ・パフォーマンス・コンセプトでは、この伝統が特に強調されているように見えます。
ゴツゴツした塊に薄い布を被せて、ピンと引っ張っているようなデザインです。
緊張感がありながらも、ドッシリとした安心感もあります。

VIZIVパフォーマンスコンセプト

以前のスバルはコンセプトカー詐欺の常習犯でしたが、インプレッサやXVなどの最近出た車ではかなりがんばっているので、次期WRXのデザインにも期待できるはずです。

次期WRXのパワートレイン

トヨタが2025年までにエンジンのみの車を全廃すると発表しました。
つまり何らかの電動パワートレインを全車に搭載するという宣言なわけですが、トヨタと提携しているスバルにも、この方針が影響する可能性があります。

ヴィジブ・パフォーマンス・コンセプトには、スバルのアイデンティティである水平対向エンジン4WDの両方が採用されていますが、石井氏は「4WDは顧客が期待するパワーと性能レベルにとって非常に重要ですが、エンジンにはもっと自由度があります」と述べているので、プラグインハイブリッド(PHEV)などの電動パワートレインが追加される可能性が高いです。
スバル・ヨーロッパのセールス&マーケティングマネージャーのコメントとも一致します

水平対向エンジンはどうなる?

しかしPHEV化される際に、水平対向エンジンが維持されるのかという不安はあります。
スバルと同じく水平対向エンジンを生産しているポルシェも、パナメーラ・ハイブリッドなどのPHEVをラインナップしていますが、水平対向エンジンを用いたPHEVはまだありません。
V6やV8など、グループ他社と共有しやすいエンジンならば、PHEV化のコストを分散することができますが、水平対向エンジンだとそういうわけにはいかないからでしょう。

スバルは次世代型エンジンとして、1.8リッターと1.5リッターのダウンサイジング・ボクサーターボを開発中ですが、おそらく次期WRXには1.8リッター版が搭載されるはずです。
スバルが水平対向エンジンと電動パワートレインをどのように組み合わせてくるのか、非常に興味深いところです。

ちなみにポルシェ911のPHEV版は、2023年頃になると言われています。
水平対向エンジンのPHEVに関しては、もしかするとスバルの方が早いかもしれませんね。

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出典・参考サイト

Next Subaru WRX due in 2020 as 'driver’s car’ with electrified powertrains | autocar.co.uk

スバルデザインに込められた3つの意味|スバルデザイン部長石井守氏スペシャルインタビュー | cardesign.me

【インタビュー】スバル インプレッサ 新型、石井デザイン部長に聞く「ダイナミック×ソリッド」への思い | https://response.jp/article/2016/04/21/274006.html

トヨタ、「エンジンのみ」の車種ゼロへ 2025年までに電動化加速 | sankei.com

ポルシェCEO、「911」のプラグイン・ハイブリッド版を開発中と発言。発売は2023年頃? | jp.autoblog.com

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