デイリーF1ニュース(2018年3月5日) ブラウン、フェラーリを引き止める方法を模索

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本日のヘッドラインは以下のとおりです。

  • ブラウン、フェラーリを引き止める方法を模索
  • パディ・ロウ「車体の重量が劇的に増加した」
  • メルセデス「エンジンは全チーム同じ仕様」

それではご覧ください。


ブラウン、フェラーリを引き止める方法を模索

ロス・ブラウン(出典: formula1.com)

2021年以降のエンジンルール如何によってはF1から撤退すると脅しているフェラーリを、F1のモータースポーツ・ディレクターであるロス・ブラウンは引き止めようとしています。

「私はフェラーリで10年間働いた。彼らのことはまだ私の心の中に残っている」とブラウン。

「フェラーリは象徴だ。私たち皆が働けるような解決策を見つけられれば幸いだと思う。素晴らしいスポーツは誰にとっても素晴らしいものであるし、フェラーリが去ることは望んでいない」

「このスポーツはフェラーリを含む全ての参加者にとって公平でなければならない。フェラーリに拒否権があるのは事実だが、私の知る限り、フェラーリがそれを行使したことはない」

フェラーリやメルセデスなどの自動車メーカーからすると、自チームがプライベーターに負けていては宣伝になりませんから、会社の資金を投入する意味がありません。
ブラウンの目指している「全てのチームに勝つチャンスのあるF1」は、自動車メーカーにとって参戦する意味が無いのです。

また、F1の技術的なレベルがエンジンルールによって陳腐化すると、研究開発費として会社の資金を投入する意義も失われてしまいます。
自動車メーカーを受け入れるならば、彼らの事情に合わせなければならないのです。

Source: Brawn seeking 'solution’ to Ferrari quit threat | en.f1i.com

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パディ・ロウ「車体の重量が劇的に増加した」

今季から装着が義務付けられた頭部保護デバイスのHaloにより、F1マシンの重量がかなり重くなりました。
2008年のマシンと比較すると、今年のマシンは実に139kgも重くなっているそうです。

「車重は過去10年間で劇的に増加している」と指摘するのは、ウィリアムズの最高技術責任者であるパディ・ロウです。

「F1が本当にスプリントならば、これらの車は予選とレースで信じられないほど速くなることを意味する」

「1時間半で300kmのレースは比較的短い。F1マシンは耐久マシンではないものの、増加した車重のレベルからすると、スプリント用マシンというよりむしろ耐久マシンだ」

「エキサイティングな車を作ることが重要だ。このスポーツはスポーツであると同時にエンターテイメントだ。それゆえファンにとってエキサイティングな車を必要としている。それでいてレースは競争的でなければならない」

「多くの興味を引こうとすると、時にそれらが葛藤する。過去にあったような多種多様なものが実際に引き起こすのは、大きすぎるパフォーマンスの差だ。それで人々はレースへの興味を失う」

ロウは車体の軽量化を図る一方、エンジンパワーやダウンフォースレベルを削減し、全体のバランスを取る方向にレギュレーションを変えていくべきだと考えているようです。
重い車を速く走らせるにはダウンフォースを増やさなければならず、そのためにはエンジンパワーが必要不可欠となり、結局エンジンメーカー次第のレースになってしまいます。
まあ、ウィリアムズはそのおかげでかなり恩恵を受けている側のチームですけどね。

Source: Dramatic weight increase in F1 must be addressed – Lowe | en.f1i.com

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メルセデス「エンジンは全チーム同じ仕様」

FIAはエンジンサプライヤーがカスタマーチームに同じハードウェアを提供するよう、全てのチームを指導しています。
カスタマーチームは異なるサプライヤーを選んだ場合を除き、ワークスと同じ燃料とオイルを受け取ることが可能です。

しかしメルセデスはいわゆる「予選モード」が、ワークス以外には使えないのではないかという疑いをかけられてきました。
シルバーアローを率いるトト・ヴォルフは、この疑いを否定し、最近のFIAの動きはむしろメルセデスのように公平なやり方を目指すものだと主張しています。

「電源ユニットの観点から、同じハードウェアとソフトウェアを提供しなければならないため、(FIAの指導は)私たちにとって関係ない」とヴォルフ。

「カスタマーも私たちも同じモードだ。それらに違いは全く無い」

「6台の車が共有しているモードとエンジン・キャリブレーションが、ワークスとカスタマーで異なるスペックのエンジンを走らせるよりも、われわれの学習曲線を高めてくれると信じている」

まあ、「建前では」ということでしょうね。

Source : Mercedes denies it was target of FIA F1 customer engine clampdown | autosport.com

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