デイリーF1ニュース(2018年1月2日) メルセデスも「Bチーム」に興味
最新のF1ニュースをコンパクトにまとめてお送りするデイリーF1ニュース。
本日のヘッドラインは以下のとおりです。
- メルセデスも「Bチーム」に興味
- ルノー「2017年はエンジンパワーを重視し過ぎた」
- マクラーレン「ホンダエンジンも良くなっていた」
それではご覧ください。
メルセデスも「Bチーム」に興味
フェラーリはザウバーを実質的なジュニアチームとしました。
そのためザウバーは2018年から「ザウバー・アルファロメオ」として参戦します。
レッドブルがミナルディを買収し、スクーデリア・トロロッソと改称したのは2006年のことですが、ザウバー・アルファロメオの誕生により、フェラーリ、レッドブルというビッグチームが「Bチーム」を持つようになったわけです。
この流れに、メルセデスも加わるかもしれません。
トト・ヴォルフは、フェラーリのセルジオ・マルキオンネ会長のやり方を、非常にクレバーだと見なしているようです。
「フェラーリ会長のセルジオ・マルキオンネと、マウリツィオ・アリバベーネ(スクーデリア・フェラーリのボス)のやっていることは、非常に賢いと思う」とヴォルフ。
「彼らはハースと良好な関係を持っていた。それはハースを助け、フェラーリも助けた。そして今ザウバーと一緒にやっていることは、非常に先見性がある」
「フレデリック・ヴァスール(ザウバー代表)は、相手側にビジネスをよく知っているチームプリンシパル(マルキオンネのこと)を持っているわけで、その同盟はわれわれにとって危険なものになる」
「(Bチームは)われわれも検討しているが、パートナーチームとのコラボレーションによって、自分の組織を邪魔したくないので簡単ではない」
Bチームの登場で車両コンポーネントの共有化が進むと、自動車メーカーとコラボレーションしないプライベーターは、存続することすら不可能な時代が到来するかもしれません。
自動車メーカーへの依存度が高まるのは、決して良い傾向ではないんですけどね。
Source: Mercedes open to idea of F1 B-Team | espn.co.uk
ルノー「2017年はエンジンパワーを重視し過ぎた」
ルノー・スポールF1のマネージング・ディレクターを務めるシリル・アビテブールは、昨年のルノーエンジンに頻発した信頼性の問題に関して謝罪しました。
「明らかに、信頼性に関する2017年の大きなネガティブは、われわれのチームだけでなく、カスタマーチームにも多大なコストをかけた。それに関しては申し訳なく思う」
「しかし他メーカーとの差を埋めるためのプラットフォームを構築するためには、アグレッシブでなければならなかった」
「(信頼性の低さは)まったく新しいエンジンと、冬季のダイノ(エンジンの試験を行う設備)での走行距離の欠如によるもので、冬のテストやシーズン初めにいくつかの問題が発見された。それに対する反応と改善の実装は非常に遅れてしまった」
「シーズン後半には新しいパフォーマンスモードのロックを解除することで、少しでも向上させようと務めたが、これは信頼性に影響を及ぼした。また、いくつかのチームが苦労して守らなければならない冷却対策があるという問題もあった」
また、アビテブールはエンジンエレメント(MGU-Hやターボなどのエンジンを構成する要素)の走行距離が増えると信頼性の問題が増えていったことを認め、一部のチームでは動作温度を下げて(つまりパフォーマンスを犠牲にして)管理していたそうです。
トロロッソにトラブルが頻発したのは、冷却性能に問題があったと考えられます。
マクラーレンは来季のルノーエンジンに期待しているようですが、アビテブールのコメントを見るかぎり、ルノーの内情はかなり厳しそうです。
とはいえホンダにも一抹の不安があります。
マクラーレンはホンダエンジンが冷却面で厳しかったと話しており、そしてトロロッソのマシンも冷却性能が低かった可能性が高いわけですから、トロロッソ・ホンダは最悪の組み合わせなのかもしれないのです。
トロロッソがきっちり対応できれば良いのですが……。
Source: Renault “played with fire" in engine performance push | motorsport.com
マクラーレン「ホンダエンジンも良くなっていた」
2017年は序盤戦こそリタイアの山を築いたものの、後半戦では安定してポイントを獲得できるようになったマクラーレン・ホンダでしたが、エグゼクティブ・ディレクターのザック・ブラウンによると、成績の向上はホンダエンジンの改善というよりも、シャシー性能の改善によるところが大きいのだそうです。
「チームは決して諦めなかった」と、ブラウンはスタッフたちの努力を賞賛します。「車は1年で速くなったが、その理由は何を差し置いてもシャシーだった。エンジンも良くなったが、しかしわれわれはタイトルを争っているかのようにレースした。それがわれわれの考え方であり、われわれは決して諦めなかった」
シャシーは世界一だけどホンダエンジンはゴミというセリフを、2017年シーズンにはマクラーレンの首脳陣(とアロンソ)から何度も聞かされましたが、ここに来て「ホンダエンジンも良くなった」と認めだしましたね。
ようやく手に入れた2018年の仕様のルノーエンジンの出来が、彼らの思ったほどでもなかったのかもしれません。
Source: McLaren: Car improved more than engine in 2017 | racer.com
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