デイリーF1ニュース(2017年12月31日) ホンダ「他社に追いつけない理由はない」

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本日のヘッドラインは以下のとおりです。

  • ホンダ「他社に追いつけない理由はない」
  • レッドブル「新エンジンルールは正しい方向性」
  • ハミルトン「2017年の新型車以降はレースが悪化」

それではご覧ください。


ホンダ「他社に追いつけない理由はない」

来季はコンセプトを継続するため、今季の二の舞いは避けられそうなホンダですが、もし2018年型エンジンの信頼性が低かった場合には、今季型のエンジンをバックアップとして使うプランもあるのだそうです。

「来季の仕様が完全に決まっているわけではありません」と語るのは、今年限りでホンダのF1プロジェクト総責任者を勇退した長谷川裕介です。

「しかし少なくとも私たちには、現在のエンジンというバックアップ・プランがあります。だから来シーズンは上手くスタートが切れると確信しています」

「私たちは今年、エンジンのコンセプトを変更しました。それが必要な更新であることは間違いありません。私たちは、それが正しい方向だと考えています」

「(昨年の)最大の問題は、冬のテストに間に合うようにエンジンを完成扠せられなかったことです。私たちは良いものを試していましたが、完成するまでにはもっと時間が必要でした」

「私たちは競合他社とほぼ同じコンセプトを選んだので、他社に追いつけない理由はありません」

来季こそはホンダパワーの炸裂を期待したいですね。

Source: Honda to keep current F1 engine as back-up for 2018 spec | motorsport.com

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レッドブル「新エンジンルールは正しい方向性」

フェラーリメルセデスは、リバティ・メディアが導入しようとしている新しいエンジンルールに反発していますが、レッドブルのアドバイザーを務めるヘルムート・マルコの意見は、自動車メーカーとは正反対です。

「正しい方向に進んでいる」とマルコ。「(現在の)ルールは複雑すぎる。ファンが王様でなければならない。何が起こっているのか、彼らが簡単に理解できなければならない。それは現在のエンジンルールでは不可能だ」

「もちろんトト・ヴォルフの言い分もわかる。もし彼がエンジン(の競争力)を失えば、彼の優位性の大部分を失う。彼はそれに対して戦っている」

「その戦いはどのように終わるか? 私は技術的にシンプルなエンジンを手に入れることができると考えている。われわれはそこに向かっている」

レッドブルとしてはホンダがダメだったときの保険として、ポルシェアストンマーチンがF1に参入しやすいような環境を整えておきたいのでしょう。

ポルシェはともかく、アストンマーチンの売上高は年間1000億円強ですから、自動車メーカーとしては決して大きくありません。
しかしレギュレーション次第でエンジン開発のコストが大幅に減少するため、F1に参入できるようになります。

Source: Marko: F1 engine rules going in right direction | crash.net

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ハミルトン「2017年の新型車以降はレースが悪化」

2017年からF1マシンの全幅とタイヤ幅がワイドになり、ダウンフォースが大幅に増加しました。
それによってラップタイムは3秒ほど速くなりましたが、シーズン中のオーバーテイクの数は、約半分になってしまいました。

メルセデスルイス・ハミルトンは、レースが悪い方向に進んでいると考えているようです。

「(2017年型のマシンは)僕が期待していたことを正にもたらした……悪いレースをね」とハミルトン。

しかし2017年型のマシンを、全否定しているわけではありません。

「僕は本当に期待していなかった。でも新型車はもっと楽しい、正しい方向への大きな一歩だった。別の一歩もこうなると良いんだけど、そして音(エキゾーストノート)を取り戻せればね」

ならば次はどのような一歩を踏み出せば良いのでしょうか。
ハミルトンは、エアログリップ(ダウンフォースによって得られるグリップ力)に依存せず、メカニカルグリップ(タイヤやサスペンションから得られる機械的なグリップ力)を重視すべきだと言います。

「タイヤにはあまり余裕がない」とハミルトン。「以前はエアログリップがかなり少なく、メカニカルグリップがもっと多かった。僕たちが必要としているものだ」

「カートみたいなものだよ。カートでは、デグラデーションは無い。車のエアロを全部注ぎ込んでもスライドするし、タイヤの熱を後から取り除くことも不可能だ」

「鍵となるのはホイールスピンを最小限にして、タイヤ温度を下げることだ。スライドさせるのは爽快だが、2つ先のコーナーから影響を受ける」

タイヤの劣化によってオーバーテイクを演出しようというF1側の狙いは、結局保守的なドライビングを生み出しただけでした。

オーバーテイクを演出するには、先行している車のペースが悪化し、逆に後方の車のペースは良くなるようにしなければなりません。
これを意図的にやるにはリバースグリッドくらいしか手段が無いので、F1では難しいと思います。
基本的には速い人がひたすら後方とのギャップを広げていくのが、レースですからね。

Source: New rules meant worse racing, says Hamilton | pitpass.com

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