軽自動車とハイブリッドばかり売れる理由
上期の販売台数上位20車種は、軽とハイブリッド設定車だけ。
首位はアクアだそうです。
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なぜ軽とハイブリッドが売れるのか。
ハイブリッドカーは安くありません。同一車種のノンハイブリッドと比較しても、30万円ほど高価です。そして最近の軽の価格は、小型車と変わりません。つまり「安いから売れている」という、単純な図式ではないわけです。
人気の秘密は「リセールバリュー」
ハイブリッドカーの強み
例えば1万km走行したシエンタハイブリッドとシエンタがあるとしましょう。燃費はe燃費から拾ってきた実燃費です。
車種 | 走行距離 | 燃費 | ガソリン価格 | コスト |
---|---|---|---|---|
シエンタ | 10000 | 14.42 | 125 | 86685 |
シエンタHY | 10000 | 19.07 | 125 | 65789 |
差額 | 20896 |
ハイブリッドはノンハイブリッドに比べて30万円ほど高価ですが、上の表の例だと14年半ほど(143570km走行時点)で元が取れる計算になります。そして元が取れた時点で、中古市場におけるハイブリッドカーとしてのプレミアムも消滅します。1km走行するごとに約2.1円ずつプレミアムが減っていき、最大で30万円まで減ると考えればよいでしょう。
よって年間走行距離が少ない人がハイブリッドカーを買ったとしても、中古市場でハイブリッドカーとしてのプレミアムがつくので、損することはありません。
軽自動車の強み
税制面のメリットはやや薄れましたが、それでも普通車に比べて有利な軽自動車は、その分のプレミアムが中古市場の価格に上乗せされています。ハイブリッドカー並みの燃費を実現している車種や装備の充実した上級グレードなどは、特にリセールバリューが高いです。
なぜリセールバリューの高い車種が好まれるのか?
車の平均保有年数が伸び続けているためです。現在、平均保有年数は8年を超えています。車が壊れなくなったために、買い換える動機が生まれにくいのです。
一方、車のモデルサイクルは短くなっています。マイナーチェンジは頻繁に行われますし、6年ほどでフルモデルチェンジされてしまいます。
リセールバリューの低い車は、新型が出る度に大きく値崩れを起こします。ユーザーがお金を節約するためには、リセールバリューの高い車を買うしかありません。大した距離乗ってないのに、新型が出たせいで中古価格が半額に……なんてことになったら、目も当てられませんからね。