新型プリウスの価格と装備を分析! お買い得グレードは?
一番お買い得なグレードはどれ?
新型50プリウスが先代30プリウスと大きく異なるのは、装備の充実度です。「トヨタセーフティセンスP」に代表される最新の安全装備やシートヒーターが装備されましたし、パワーシートも「E」グレード以外には標準装備されるなど、よりコンフォート性が高められています。
ただし装備内容が充実した分、グレードごとの差異がわかりづらくなったのも事実。そこで今回は、グレードごとに価格差分の価値があるのかどうかを検証することにしました。
ツーリングセレクションの価値は?
「Aプレミアム」「A」「S」の各グレードごとに設定されているツーリングセレクション(以下、TS)。選択した際の変更点を以下に列挙します。
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- アルミホイールが15インチ→17インチになる
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- シート表皮がワンランク上のものになる
- 「A・TS」「S・TS」は上級ファブリックが合成皮革に
- 「Aプレミアム」はTSでも変更なし(ともに本革シート)
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- 「A・TS」「S・TS」にはシートヒーターが付く
- 「Aプレミアム」は標準装備なのでTSでも変更なし
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- コンソールボックスが合皮巻きになる
- 「Aプレミアム」は標準装備なのでTSでも変更なし
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- TS専用リアバンパーが装着される
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- サンルーフの設定が無くなる
ツーリングセレクションとの価格差
各グレードのTSとの価格差を表にしてみました。
グレード | 価格(円) | TS価格(円) | 価格差(円) |
---|---|---|---|
S | 2,479,091 | 2,628,327 | 149,236 |
A | 2,777,563 | 2,926,800 | 149,237 |
Aプレミアム | 3,107,455 | 3,199,745 | 92,290 |
「Aプレミアム」と「Aプレミアム・TS」の違いは、アルミホイールとリアバンパーだけです。ホイールの変更でタイヤサイズも若干太く(15インチ・195→17インチ・215)なりますが、このデザインのホイールとバンパーに9.2万円の価値があるかは疑問です。
「S」は罠グレード?
価格が安いので、一見するとお得に見える「S」グレード。しかし肝心要の「トヨタセーフティセンスP」がメーカーオプションであるなど、いくつか問題点があります。
トヨタセーフティセンスPとは?
トヨタセーフティセンスPには、以下の4つの予防安全システムが含まれています。
- プリクラッシュブレーキ(30km/hは衝突回避)
- レーンディパーチャーアラート
- オートマチックハイビーム
- レーダークルーズコントロール
「トヨタセーフティセンスC」との違いは、レーダークルーズコントロールの有無にあります。
通常のクルーズコントロールと異なり、全車速追従機能付きのレーダークルーズコントロールは、先行車の車速に合わせて車間を自動調節しながら、設定速度で追従走行してくれる優れものです。
渋滞のノロノロ運転から高速走行まで対応してくれるので、ドライビングの疲労を大幅に低減してくれます。
実は割高な「S」グレード
「S」に「トヨタセーフティセンスP」をつけると、+86400円かかります。よって「A」との価格差は、約21万円に縮まります。その21万円で追加される装備は以下のとおりです。
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- スーパーUVカット・撥水機能・遮音機能付きガラス
- 「S」はUVカットと撥水機能のみ
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- 雨滴感知式オートワイパー
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- ブラインドスポットモニター
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- インテリジェントクリアランスソナー
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- シンプルインテリジェントパーキングアシスト
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- イルミネーテッドエントリー(フロント足元、ルームランプ、マップランプ)
- 「S」はルームランプとマップランプのみ
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- ステアリングおよびセンターコンソールのホワイト加飾
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- ドアトリムアッパーのソフトパッド化
プリウスは側方や後方の視界が悪いので、ブラインドスポットモニターやインテリジェントクリアランスソナー、シンプルインテリジェントパーキングアシストはぜひ欲しい装備です。しかし「S」や「S・TS」には、それらのメーカーオプションすら設定されていません。
それでも「S」を買うとしたら
新型プリウスの意外な強みとして、大きなラゲッジスペースが挙げられます。
5名乗車時の容量で比べると、新型プリウスは502Lで、何とカローラフィールダーハイブリッド(407L)よりも大きいのです。以前のエントリで新型プリウスは営業車向きだと書いたのもそのためです。
燃費スペシャルの「E」は装備が簡素すぎるので、仕事用・営業用に「S」を選んでも良いと思います。価格的には5万円しか違いませんし、実燃費の差はほとんど無いはずです。
一番お得なグレードは……
「Aプレミアム」と「A」の違いは、本革シートとパワーシートの調整が6way→8wayになることくらいです。30万円の価格差分の価値があるとはとても思えません。
ツーリングセレクションを選ぶと合成皮革シートにアップグレードされ、シートヒーターが付きます。
しかしシートヒーターは後付けでも2万円+工賃程度で装着できるので、わざわざツーリングセレクションを選ぶ必要もありません。どうしても合成皮革シートが欲しい、あるいはあのデザインの17インチホイールじゃなきゃダメだというのであれば、話は別ですが。
そんなわけで装備と価格のバランスが取れている「A」が、一番お得なグレードだと思います。都内在住の方は、東京トヨペットで試乗予約してみてください。18歳以上ならカタログ請求も無料
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