デイトナ24時間レースでホンダが優勝!

モータースポーツ,ル・マンなど耐久レース

今年はホンダイヤーになるかも?


日本のエンジンマニュファクチャラーが優勝したのは、2008年のレクサス以来8年ぶりのことです。日本勢としては7回目(シャシー・コンストラクターとしては日産2回・トヨタ1回の計3回)の優勝となります。

トップ画像の出典: dailysportscar.com

スター誕生

チェッカーを受けたルイス・フェリペ・デナーニは、若干22歳にしてデイトナ24時間レース総合優勝の栄冠に輝きました。アメリカン・ドリームはまだまだ健在なようです。

一方、チームメイトのヨハネス・ヴァン・オーヴァービークにとっては、42歳にして初のビッグタイトル獲得となりました。

もうひとりのドライバー、スコット・シャープにとっては、何と20年ぶりのデイトナ24時間優勝だそうです。その20年前の優勝時にシャープのチームメイトだったのは、今回2位に入ったウェイン・テイラーだとか。なんだか因縁めいたものを感じますね。

LMP2マシンの優勝は史上初

優勝したエクストリーム・スピード・モータースポーツ(以下、ESM)がエントリーさせたのは、ホンダの3.5L・V6ツインターボ(HR35TT)を搭載したリジェJS P2です。

いわゆるル・マン・プロトタイプ(以下、LMP)が勝利したのは、2002年のダラーラ以来、実に14年ぶりのことです。

分断の歴史

北米のスポーツカーレースは、IMSAが公認する「American Le Mans Series(ALMS)」と、SCCAが公認する「Grand American Road Racing Association(Grand-Am)」に分離し、前者はLMP、後者はデイトナ・プロトタイプ(DP)をトップカテゴリーに据え、別々の道を歩んできました。

デイトナにLMPが戻ってきたのは、ALMSとGrand-Amが統合された2014年のことです。新シリーズはLMP2とDPを頂点とし、性能調整によって両者を均衡させる目論見でした。

絵に描いた餅

しかしLMP2とDPの戦闘力の均衡に失敗し、統合初年度はDPがシリーズを席巻、LMPは11戦中わずか2勝にとどまりました

2015年はLMP2での参戦台数が激減し、フル参戦したのはHPDのHR28TT(GT300のCR-Zのエンジン)を搭載するリジェJS P2が1台だけという有様でした。

コース上でも統合の効果が出始めた

LMP2のデイトナでの勝利は、北米のスポーツカーレースが正常化しつつあることを示しています。今回のデイトナでも1位ESMと2位Wayne Taylor Racing(Corvette DP)との差は、わずか26秒しかありませんでした。

24時間レースが接戦になったことは、LMP2とDPとの性能調整が上手くいっているという証左でもあります。ホンダエンジンの戦闘力も高そうなので、今シーズンのWeatherTech SportsCar Championship(Tudor USCCから改称)が楽しみになってきました。

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