ハイブリッドスーパーカーのArash AF10は、脅威の2100馬力!
パワー競争はとどまるところを知らない
日本でスポーツカーが話題に上がると、「走らせる場所ないじゃん」と言われることがあります。モータースポーツが一般的ではない日本らしい反応ですが、2100馬力のスーパーカーとなると、サーキットですら走らせることが難しいかもしれません。
トップ画像の出典: gtsprint.com
目次
Arashとは?
Arash Motor Companyは、イラン人のArash Farboud氏がイギリスで創業した会社です。元の社名はFarboud Limitedでしたが、2006年に現在の社名に変更されました。
最初に開発したのは、アウディ製の2.7リッターV6を搭載した「Fabio GT」でした。
しかしポルシェ911GT1に似すぎていたため本家本元からクレームが入り、やむなくお蔵入りになってしまいました。
次に開発した車が「Farbio GTS」です。コンセプトカーは2003年に発表されたのですが、生産が開始されたのは2007年になってからでした。
2010年以降はGinetta Carsが生産するようになり、「Ginetta F400」としても販売されていたようです。
「Arash AF10」も、デザインは2009年の段階で既に公開されていました。ですが市販化にはいまだ至っていません。ビジネスというよりも、Farboud氏の道楽の側面が強い会社のようです。
Arash AF10のスペック
ハイブリッドモデルは、スーパーチャージャー付きの6.2リッター・シボレーV8(912ps)に、220Kw(299ps)のモーターを4つ組み合わせることで、システム出力で2108psを発揮します。
値段は110万ポンド(1億7820万円。£1=¥162で計算)。ロールケージ、消火器、インターコムなどを装備した「Racer」は、120万ポンド(1億9440万円)とのことです。
0-60mphは2.8秒。シャシーは13ピースのカーボンパーツとアルミのサブフレームで構成されます。サスペンションはダブルウィッシュボーンで、油圧でライドハイトを15cm調整可能です。
ノンハイブリッドのスタンダードモデルには、シボレーのV8・NA(550ps)が搭載され、価格も35万ポンド(5670万円)と控えめになっています。
誰が買うのか?
中国のバブルが崩壊し、アラブの石油王たちが原油安で青息吐息の今、この車の購入者を見つけるのは容易ではないと思います。パワーの割りに0-60mphのタイムはそれほど速くないので、性能的にもやや疑問符のつく車です。
ハンドメイドで年間25台ほどの生産を予定しているみたいですが、ビジネスになるとは到底思えません。ロマンのある車だとは思いますけどね。
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