マツダCX-5 フルモデルチェンジした新型にガッカリ!? 価格、内装などの詳細
LAオートショーで新型CX-5が、発表されました。期待が高すぎたのか、発表内容にちょっとガッカリしてしまいました。今回は新型CX-5の発表内容を確認しながら、ガッカリポイントに触れていきたいと思います。
画像の出典: autoexpress.co.uk
新型CX-5のエンジン
新型CX-5には、2.0L自然吸気「SKYACTIV-G 2.0」と、2.5L自然吸気の「SKYACTIV-G 2.5」、そして2.2Lディーゼルの「SKYACTIV-D」が搭載されます。つまり現行型の流用です。
ハッキリ言って、新型CX-5のエンジンにはガッカリしました。期待されていた直噴ガソリンターボ「SKYACTIV-G 2.5T」の投入が無かったからです。
また、マツダの構造改革ステージ2で登場予定だった第2世代SKYACTIV-Dの投入もありませんでした。2017年9月からはEUでRDE(Real Driving Emission, 実走行での排ガス試験。VWの不正を暴いたやつ)が導入予定なので、現行のSKYACTIV-Dのままでは、高価なNOx後処理装置を追加しないかぎり、RDEをクリアできないと見られているのですが……どうするつもりなのでしょう?
マツダはハイブリッドはトヨタ頼み、電気自動車もやってません。頼みの綱はディーゼルとダウンサイジングターボだけのはずですが、ディーゼルはいまや四面楚歌です。残るダウンサイジングターボがCX-5に搭載されないとなると、マツダの先行きが不安になってきます。
新型CX-5のサイズ
全長は現行型に比べ5mm長くなった4545mm。全幅は1840mmで現行型と変わらないものの、前後のトレッド幅は15mm拡大されています。全高は15mm低い1690mm、ホイールベースは変わらず2700mmです。
大きな変更点はAピラーの位置です。35mm後退させ左右の視界を良くしたとのことですが、ジャガーF-PACEのようにボンネットを長く見せたかったというのがホンネだと思います。
主要諸元 | 新型CX-5 | 現行CX-5 |
---|---|---|
全長(mm) | 4545 | 4540 |
全幅(mm) | 1840 | 1840 |
全高(mm) | 1690 | 1705 |
ホイールベース(mm) | 2700 |
個人的にはホイールベースが変わっていないのが意外でした。最近の新型車は、猫も杓子もホイールベースを長くしようと躍起になっています。後席やラゲッジスペースを広くしようとすれば、ホイールベースを長くするしかないからです。
新型CX-5のホイールベースが現行型と同じということは、後席やラゲッジスペースの広さも変わらないということです。実際ラゲッジスペース容量は、現行型の500Lに対し、新型は505Lとほとんど変わっていません。
マツダはこのCX-5で6年ほど戦わなければならないのですが、果たして2〜3年後に競争力があるのか疑問です。
新型CX-5のインテリア
最近マツダ車の例に漏れず、新型CX-5のインテリアも質感が高いです。
シートバックにサスペンションマット、座面には高減衰ウレタンを用いるなど、シートもかなり手が込んだものになっています。リアシートは2段階リクライニングが可能なようです。後席用のエアコン吹き出し口も用意されています。
しかしインフォテイメントは相変わらずマツダの弱点のようです。来年発売の新型車のディスプレイが7インチというのは如何なものでしょう。発売前からすでに陳腐化している感じです。
新型CX-5の価格
現行型よりも高くなると見られています。詳細な価格情報を入手次第、この項目に追記します。
マツダは大丈夫なのか?
筆者はマツダという自動車メーカーをリスペクトしているので、新型CX-5にはかなり期待していました。しかし新型CX-5の内容を見ると、進化の度合いが小さすぎるという印象しかありません。
アメリカはもともとディーゼルに厳しい国です。ディーゼルが主力だったヨーロッパでも、脱ディーゼルに向けての動きが加速しています。だからこそ直噴ガソリンターボを搭載する必要があるわけですが、残念ながらそのアナウンスはありませんでした。
マツダはデザインだけでも売れると思っているのかもしれませんが、デザインが酷評されているトヨタやスバルだって売れています。消費者は車の総合的な魅力を見て購入の可否を判断しているのであり、デザインだけで車を買っているわけではないのです。
現行CX-5の登場時、クリーンディーゼルは最先端の技術でした。しかし現在では大気汚染の主犯です。したがって新型CX-5は現行型と異なり、外装デザインとインテリアだけの車となってしまいました。ライバルが激しく追い上げている状況でこれでは、前途多難と言わざるを得ません。
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