ランボルギーニ・アヴェンタドールS 猪突猛進は昔の話
ランボルギーニ・アヴェンタドールにアヴェンタドールSが追加されました。
ランボルギーニといえばエンブレムの猛牛ですね。なので闘牛にちなんだ車名が多い(アヴェンタドール、ガヤルド、ウラカン)のですが、それゆえに赤い布に遮二無二突っ込んでいく闘牛のイメージと、コーナリングを苦手としていた昔のランボルギーニ車のイメージとが重なり、直線番長のイメージが強いブランドです。
しかし新型には、ランボルギーニの市販ラインナップとしては初となる4WSが搭載され、ダウンフォースが大幅にアップするなど、回頭性が向上しています。
猪突猛進だけが取り柄だった猛牛の姿は、いまやどこにもありません。
アヴェンタドールSのエアロダイナミクス
フロントエンドのスプリッターは大型化され、冷却性能が向上しています。
また、フロントバンパー両サイドにあるダクトは、ダウンフォース量を増加させるものだそうです。
テールエンドには垂直フィンを持つSV風のディフューザーが装着されており、ドラッグ(抵抗)を低減しつつ、ダウンフォースを向上させています。
リアバンパー中央から顔を覗かせる巨大なエキゾーストパイプは、20%も軽量化されているそうです。
アクティブ・リアウィング
アクティブ・リアウィングは、速度およびドライブセレクトモードによって、3つのポジション(迎え角)を取ります。
ハイダウンフォースモードでは、リアウィングポジションの最適化により、ダウンフォース量を50%も増やすことに成功しました。
ロードラッグモードにおいても、400%ものドラッグを削減するなど、空力面は大幅に改善されています。
また、フロントのダウンフォース量も+130%と、やはり大きく改善されたようです。
アヴェンタドールSの足回り
アヴェンタドールSは、ハルデックス・カップリングを持つ4WDです。
また、4WSシステムは、低速域では回頭性を高めるべくフロントタイヤとは逆方向に、高速域では安定性を高めるべくフロントタイヤと同方向に、リアタイヤを動かす仕組みとなっています。
それでも最小回転半径は11.5mなんですけどね……。
ダブルウィッシュボーンのプッシュロッド式サスペンションには、磁性流体ダンパーが組み合わされています。
このダンパーやトラクションコントロール、エンジン、ギアボックスなどのセッティングは、3種類のドライブモードの中から選ぶか、もしくはEGOモードで任意のセッティングに変更することができます。
カーボンセラミックブレーキは、100km/hの速度から31mで停止可能です。
この制動距離の短さには、新しく仕立てられたピレリ・Pゼロ(F:255/30ZR20, R:355/25ZR21)も大きく貢献しています。
アヴェンタドールSのエンジン
エンジンはもちろん6.5リッター・V12自然吸気です。
最高出力740ps/8400rpm、最大トルク70.4kgf・m/5500rpmを発生します。
レブリミットは8500rpmです。
0-100km/h加速は2.9秒、最高速は350km/hとかなりのハイパフォーマンスですが、最近はスーパーカーの性能がインフレ気味なので、あまり驚くような数字ではありませんね。
ギアボックスは7速のロボタイズドMT(ランボルギーニではISRと呼んでいる)で、DCTではありません。
50ミリ秒で変速可能とのことです。
アヴェンタドールSのインテリア
大きな変更点は、デジタル・インストゥルメント・クラスターが採用され、機械式のメーターが省かれたことでしょう。
Apple CarPlayにも対応するなど、利便性もある程度向上しています。
アヴェンタドールSの価格・発売時期
価格は421,350ドル、$1=¥115換算だと、およそ4845.5万円です。
2017年春からの納車を予定しています。
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