ダカールラリー2017 注目マシンとドライバーをチェック!
新年あけましておめでとうございます。今年も毎日更新を心がけていきますので、どうぞご贔屓に。
さて、年が開けて最初のモータースポーツイベントといえば、ダカールラリーです。
12日間(+休息日1日)に及ぶ過酷なラリーは、1月2日にスタートがきられます。
今回は2017年のダカールラリーに参戦する注目マシンとドライバーをまとめてみました。
ダカールラリーとは?
4輪モータースポーツにおいてラリーというと、普通はWRCのようなスプリントラリーを指します。
4WDターボのコンパクトカーが山道をかっとんでいくアレですね。
一方ダカールラリーは、「ラリーレイド」と呼ばれる種目に該当します。
こちらは文字通り道なき道を走る競技であり、走破性を重視したSUVやバギーによって争われています。
ダカールラリーは、フランスのパリからセネガルのダカールまでを走る競技だったのですが、アフリカの政情不安の煽りを受け、現在の開催地は南米です。
2017年のルートは、パラグアイのアスンシオンからボリビアを経由し、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスを目指します。
4輪クラスの総走行距離は8823kmです。
ダカールラリー2017の有力マシン・ドライバー
プジョー
「砂漠のライオン」プジョーチームは、2016年のダカールラリーを席巻した2008 DKRをベースに、さらなる改良を施してきました。それが新型マシン「3008 DKR」です。
昨年のマシン「2008 DKR」はレギュレーションの盲点をつき、ミッドシップエンジン・リアドライブの2WD車となっているのが特徴でした。
「3008 DKR」にもそれは受け継がれています。
FIAはプライベーターを保護すべく、レギュレーションで2WD車のエンジンパワーを優遇していました。
プライベーターはバギーで参戦することが多いからです。
しかしプジョーはワークスマシンを2WDで製作し、エンジンパワーで優位に立つことを選びました。
そのうえ軽量な2008 DKRは、砂丘や泥濘地のような4WD向きのコースでも速く、2016年のダカールラリーではまさに敵なし、圧倒的な速さを見せつけ優勝したのです。
2017年は2WD車のリストリクター径が絞られるため、3008 DKRの3.0L・V6ツインターボも30psほどパワーダウンするそうですが、それでもプジョーの優位は変わらないでしょう。
2017年のダカールラリーも、プジョーを中心に優勝争いが展開するでしょう。
プジョーのドライバー
カーNo. | ドライバー | コ・ドライバー |
---|---|---|
300 | ステファン・ペテランセル | ジャン-ポール・コトゥレ |
304 | カルロス・サインツ | ルーカス・クルス |
307 | シリル・デプレ | デビッド・キャステラ |
309 | セバスチャン・ローブ | ダニエル・エレナ |
ダカールラリーで2輪・4輪合計12勝を誇るステファン・ペテランセルは、2016年に続き連覇を狙います。
カルロス・サインツは2010年にフォルクスワーゲン・トゥアレグを駆りダカールラリーを制覇。
シリル・デプレは2輪で5回の優勝経験があります。
WRC9連覇のローブも虎視眈々。
まさにパーフェクトと言えるドライバーラインナップです。
MINI
BMWとパートナシップを結ぶ「X-Raid」が開発した「MINI All4 Racing」は、その名のとおり4WDです。
2017年のMINIは、ベースマシンを新型MINIカントリーマンに変更しています。
エアロダイナミクスや冷却、重量配分や重心位置の低下など、考え得るかぎりの改良が施されたようです。
エンジンはBMWの3.0リッター・直6ターボに載せ替えられています。
このエンジンは最高出力こそ340psにすぎないものの、800Nmもの最大トルクをわずか1850rpmから発生するという、完全なダカールラリー仕様です。
エキゾーストはアクラポビッチ製となります。
ギアボックスはサデブ製6速シーケンシャル。
前後デフはXtrac製で、センターデフのみサデブ製となっています。
サスペンションはレイガー社が開発したもので、ホイールトラベルは250mmです。
ブレーキは320φのディスクローターに、6ポットキャリパーの組み合わせ。
面白いことにリアのみが水冷式となっています。
車重は1952kgと重量級ですが、これは4WDゆえでしょう。
最高速度は184km/hとなっています。
MINI X-RAIDのドライバー
カーNo. | ドライバー | コ・ドライバー |
---|---|---|
303 | ミッコ・ヒルボネン | ミシェル・ペラン |
306 | ヤジード・アル-ラジ | ティモ・ゴットシャルク |
308 | オーランド・テラノバ | アンドレアス・シュルツ |
309 | ボリス・ガラフリック | フェリペ・パルメイロ |
注目はミッコ・ヒルボネンですかね。
WRCを引退し、現在ではダカールラリーが主な活動となっているミッコですが、2016年はステージ優勝するなど確実に経験を積んでいます。
4WDのMINI勢は2017年も苦戦が予想されますが、MINIは2012年から参戦しているので、コンポーネントの信頼性では一日の長があるはずです。
ライバルのトラブルに乗じて上位に進出することも不可能ではないでしょう。
トヨタ
2WDマシンの優位を確信したトヨタは、ピックアップトラックのハイラックスをミッドシップ・2WDに変更した「ハイラックスEVO 03」を開発しました。
2WDに変更したことでエンジンパワー面での優位を確保できただけでなく、615kgもの大幅な軽量化を実現できたそうです。
トヨタ・GAZOO Racingのドライバー
カーNo. | ドライバー | コ・ドライバー |
---|---|---|
301 | ナッサー・アル-アティヤ | マシュー・ボウメル |
302 | ジニール・ドゥビリエ | ディルク・フォン・ツィツェヴィッツ |
308 | オーランド・テラノバ | アンドレアス・シュルツ |
309 | ボリス・ガラフリック | フェリペ・パルメイロ |
アル-アティヤは2011年と2015年の、ドゥビリエは2009年のダカールラリー覇者です。
トヨタはプジョーに対抗できる陣容を整えてきたといえるでしょう。
アル-アティヤはハイラックスEVO03にかなりの手応えを感じている様子なので、意外とトヨタは善戦するかもしれません。
ダカールラリーの開幕が今から楽しみです。
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